都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

ロシア入国

1992-10-03 | ロシア  

 ハバロフスク、ウラジオストクと日本の時差は+1時間。飛行時間は2時間。日本時間で16:35、現地時間の17:35にハバロフスクに到着。こちらの空港も、タラップをおりてから空港ビルへ向かってトコトコ歩いて行かねばならない。

ハバロフスク空港

 空港ビル内で入国審査、荷物引き渡し、税関審査をする。入国審査の前にホールのような所に通されて、しばらく待たされた。本館の建物はかなり古い建物。ホールの天井もクラシックな感じだ。入国審査に近いゾーンはたいがい撮影禁止なのだが、審査待ちの間、同僚がホール天井の写真を撮っていた。しかし特にお咎めなし。帰国時には金属探知器のゲートのところでも図々しく写真を撮ってしまっていたが、これも何も言われなかった。ロシアは個人の行動に厳しい国なのかと思っていたのだが、なんだかこのへんは日本よりルーズかも。

ハバロフスク空港ホール

 入国審査は一人一人至極丁寧で時間がかかった。パスポートと顔を何度も見比べて、更に手元の要注意人物リストも何度も見て、ということをされるので、待っている私はそれだけで緊張してしまった。

 この後、荷物を受け取る。早くも日暮がやって来て、急速に外は暗くなる。薄暗い中、飛行機から荷物を下ろす様子が見える。日本のように大型フォークリフトでまとめて下ろすのではなく、飛行機の上から手作業で一つ一つ下ろしているのだが、それが何とも乱暴な降ろし方だった。麻袋は機上からトラックへポンポン投げ落とされている。スーツケースも似たり寄ったりで、がんがんトラックに積み上げられる。そりゃスーツケースはなかなか壊れないけど、中身がめちゃくちゃになりそうで一気に不安になってしまう。おまけに私たちの荷物は最後にされてしまい、なかなか出てこない。本当に大丈夫かどうか非常に不安になる。

 次は税関だが、こちらも非常にうるさい。とりあえず私はスーツケースを開けずに済んだが、カメラ、時計に関してはリストアップが要求された。ロシア国内に多数のブランド品を持ち込んで売りさばこうという事例があるためか、個人的なカメラまで、一台一台チェックしようとする。「カメラの会社名は?」などと妙な日本語で聞かれ、「PENTAX。」と緊張気味に答えると「Good。いいカメラですね。」とやられる。緊張をほぐしてあげようと言う配慮なんだろうか?、ここら辺がよく判らない。そんなやりとりはいいから、早く通してくれよー、という感じ。

 続いて両替である。日本国内ではルーブルは用意できない。もし仮にできたとしても短期間に目減りしてしまう可能性がある。円:ルーブルのレートは1円=2.5ルーブル(RB)だった。町中の大きな銀行では両替できるということ、またあまり使う機会もないということ、最近はドルや円が直接使えたりして、ありがたがられることもあること、帰国時に、ルーブルから円への両替ができない可能性が大であることなどは事前に聞かされていた。

 今回、宿泊先などは既にツアー予約してあり、食事も大半がツアー代の中に含まれていた。市内の移動もチャーターしたマイクロバスを使う予定が多く、本当にお金を使う場面は限られたものになることが予想された。自由時間にタクシーやバスに乗ったり、買い物をしたり、少々の飲食をしたり程度しかない。だいたい、外国人旅行者が少ないウラジオには、観光地とか土産物屋自体がほとんどない。お土産にしたいと思うようなブランド品なども無いのだから、いったい全体、何にお金を使えば良いのだ?という状況。

 そんなわけで、私たちのうち半数以上が、たった5,000円しかルーブルに両替しなかった。その中ではF氏が15,000円を両替したのが目立った。非常に少ないと思うかもしれないが、結局、私はこの5,000円だけで事たりてしまったのだった。

 万事作業がゆっくりで、全てが終わったのは19:30頃。飛行機が飛んでいたのは約2時間だったが、入国するのにも約2時間もかかってしまったのだった。ウーン、こういう超お役所的体質が、社会主義国の常なのだろうか。ロシアってそういう国なのねと、早速、気づいてしまったのだった。

Google Map ハバロフスク空港

#飛行機

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