都市徘徊blog
徒然まちあるき日記
 



静岡市農協センター
所在地:静岡市駿河区曲金5-4
設計 :大高正人
建設年:1971年
構造・階数:RC・3F?
備考 :撮影時は静岡農協豊田支所。1996~2000年頃の間に解体。
Photo 1996.1.4

 申し訳ない言い方だが、農協の建物としてはなんだかえらく斬新。ほとんど窓のない3階が四方に大きく張り出して大きく、かつコーナー部分がバルコニーになって、壁面がカットされているので、妙な迫力があるデザインになっている。残念ながら内部は訪れずじまいになってしまったが、内部はどんなだったのだろう。

 既になくなってしまった建物でもあり、Web上には情報がほとんどないが、「新建築」に竣工前に掲載された記事があり、平面図や断面図が載っている。ただ小さな平面図だけではどういう構造や空間だったのかはよく分からない。

 2Fと3Fは正方形の平面を持つ。各面に3本見えている太い柱(2本一組)、計12本で3Fを空中に掲げ、1Fをピロティ的な空間としている。2Fは3Fから吊り下げたようなものだったらしく、太い柱は2Fとは直接には接していない。写真で2F部分の壁面に白っぽく明るい細い筋として見えているのは、3Fから2Fを吊る懸垂柱。

 2F、3Fを上げているため、1Fは構造的にはほぼ分離しており、全く別のレイアウトになっている。上部の正方形平面にはとらわれず、周辺にはみ出したりする形で、事務系の様々な機能が並べられ、逆にピロティ部分には池も入り込んでいる。

 小さな頃、暮らしていた場所がこの建物の近くだったので、小学生の時に引っ越すまでは時々目にしていた。1971年に完成したらしいので、私が見ていたのは完成直後の姿だったのだろう。当時から漠然とインパクトのある建物だとは思っていたが、なにぶん小さかったので、私はさして気に留めていなかった。しかし両親などは、変な形の建物だねぇなどと言っていた。

 大学に入って建築を学ぶようになってから、モダニズムやメタボリズムなどというものを知り、そう言えば小さい頃に見てたあの建物もモダニズム建築なんだろうなぁ、とぼんやり思うようになった。

 改めて通りかかったのが1996年の正月。その時も内部には入らずに遠くから全景を写真に納めたのみ。もういちど行って、今度は内部も見てみようかなぁなどと思っていたが、そうこうする内にあっさり建て替えられてしまった。

 改めて図面を見ると興味深いデザインだったらしいだけに、建物があった頃によく見ておかなかったのが残念だ。

新建築1971年2月号
静岡の近代建築   #失われた建物 静岡県 


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