お葬式のかけもちだった。
隣組のみっちゃんと同友会の方。
みっちゃんといっても、うちの母親と同世代で。
短歌の会などにも出ていたらしく。
われも子も
縁うすかりし 父の日よ
グラジオラスの
紫ひらく
という歌が、会場に飾られていた。
32歳のとき、ご主人をなくされ。
ご自分は小さな頃、父親も母親もなくされ、近所の親戚で育てられ。
彼女は、母親と瓜二つなんだそうで。
以前、少し書いたけど。
わが祖母が、おかあさんに会いたかったら、鏡をみてごらん。
と、なんともしゃれた、やさしい言葉をかけた。
というようなことを、彼女と幼馴染の、わが母親が言っていた。
息子さんが、最後の挨拶で、母親をほめてあげたいと思います、と涙ながらに言っていた。
お葬式というと、隣組の人たちが集まるのだけど。
9軒あって。
今の世にならい、高齢化が進んでいる。
なにせ、僕が下から2番目で。
この9軒の中には、80歳以上が6人いらっしゃって。
まがりなりにも、跡取りがいるのは、そのうちの3軒だけで。
30年たったら、どうなってしまうのか、と僕より3つ上の電気屋さんが心配していた。