[ 2021-01-28 建設通信新聞 ]
東京都練馬区は、大江戸線延伸を見据えたまちづくりを推進する。2021年度予算案では、延伸区間の導入空間となる都市計画道路補助230号線沿道でまちづくりを推進する費用として、1709万円を計上した。
「大泉学園町地区」は大泉学園町4~8丁目の一部、約31.4haが対象で、21年度に地区計画の都市計画決定に向けた手続きを進める。20年12月に素案をまとめ、住民説明会を開いた。
地区計画の区域内にある新駅「(仮称)大泉学園町駅」周辺では、駅前広場の整備や商業施設の立地誘導、公共施設の集約化などについて、地元のまちづくり勉強会で引き続き継続していく。
補助230号線沿道ではこれまで、3地区で地区計画を策定した。21年度は大泉学園町地区のほか、沿道の2地区でも新たな地区計画の策定を目指す。
22日、練馬区の小西將雄副区長と山内隆夫副区長は東京都庁を訪問し、早期事業着手を求める要望書を提出した。内藤淳東京都交通局長は「将来の旅客需要の分析・評価や延伸・混雑対策に必要な設備・施設について検討を進めている。課題の解決に向けて適切に対応していきたい」とコメントした。
26日の会見で前川燿男区長は「新型コロナウイルスの感染拡大により鉄道の利用者数などには変化が見られるが、引き続き都交通局と協議して推進する」とした上で「交通政策審議会の答申の『進めるべき』とされる6路線の中で最も検討熟度が高いと感じている」と述べた。21年度予算案のうち、推進経費は540万円を計上。大江戸線延伸促進期成同盟の補助金に充てる。
大江戸線の延伸は、練馬区にある既存の光が丘駅から、新設する(仮称)大泉町駅・大泉学園町駅などを通過して、埼玉県所沢市のJR武蔵野線東所沢駅に接続する計画。このうち、都は練馬区内の光が丘-大泉学園町までの事業費や需要予測などを調査・検討している。