(6/15(月) 10:40 日刊ゲンダイDIGITAL)
海津亮介さん
【あの人は今こうしている】
海津亮介さん(元俳優)
男子なら誰もが一度はハマる特撮・スーパー戦隊シリーズ。本日登場の海津さんは、恋人が敵の王女という設定で、“特撮版ロミオとジュリエット”ともいわれた第11作「光戦隊マスクマン」(テレ朝系、1987~88年)の主人公・タケル役で大ブレークした。その後、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり 第2シリーズ」(93~94年)にもレギュラー出演。さて、今どうしているのか?
都内練馬区。西武新宿線・上石神井駅から徒歩2分弱の味噌ラーメン専門店「味噌一 上石神井店」へ行くと、厨房で仕込みをしていた海津さんに迎えられた。
「ここは7年前の10月21日にオープンしましてね。都内には『味噌一』ブランドの店が10店舗あるんですが、僕は約10年間正社員で働いた上で独立した暖簾分けなんですよ」
スタンダードな「味噌一らーめん」(税込み790円、以下同)にトッピングを加えるスタイルで、辛さはピリ辛、辛辛、火吹、爆発の4タイプある。
「これからの季節は、10時間かけて作る特製鶏白湯スープをベースにした『味噌一つけ麺』(890円)が一番のオススメ。味噌ダレとよく合い、どこにもない味なんです。またオリーブオイルとワインビネガー、ハーブやバジルを加え、爽やかな風味が特徴の『冷やし味噌』も好評です」
なぜラーメン店を?
「『マスクマン』出演後、時代劇の仕事で京都通いが続きましてね。帰京の際、行きつけだったラーメン店へ立ち寄って帰宅するのが定番コースだったんです。僕にとっては、疲れを癒やしホッと一息つける場所。そんな店を立ち上げたいな、と思って選びました」
俳優業から足を洗ったのは、TBS系「ウルトラマンガイア」出演後の99年。当時、一世を風靡していた「らーめん山頭火」に就職し、渋谷店でイロハのイから学んだ。
「山頭火さんには約5年お世話になり、そして修業のため味噌一へ移籍したんです」
そして独立。今や「マスクマン」や特撮ファンの聖地になっている。
「光戦隊マスクマン」レギュラー陣と(海津さんは後列右)
「体育会系の僕には苦手でした」
海津さんは58年12月19日、都内・蒲田の生まれ。小学4年の時に父が一戸建てを購入したため、埼玉県所沢市内へ引っ越した。
大学は2年で中退して俳優養成所へ2年通い、85年放送の「わが子よV」(TBS系)でデビュー。戦隊シリーズ「超新星フラッシュマン」のゲスト出演(86年)で長石多可男監督に見いだされ、「マスクマン」の主人公に抜擢された。
「毎週、早朝からロケに追われていたので、どこで撮影したのか、とか、ストーリーは全然覚えてません。むしろファンの方が詳しくて、教えてもらうことだらけなんですよ。アハハハハ」
戦隊シリーズ初の恋人が敵の王女という純愛・悲恋路線だったことと、少々ドジなキャラが女性の母性本能をくすぐり、女性の戦隊ファンが増えたことも話題になった。
その後はサスペンスや時代劇にも出演。人気ドラマ「渡る世間は鬼ばかり 第2シリーズ」では藤田朋子演じる岡倉家の五女と三角関係になる外科医・佐久裕二役を演じた。
「正直、体育会系の僕には苦手な現場でした。あの人間関係が、いくら芝居とはいえ肌に合わなかったですね」
前述の通り99年に芸能界を引退。
そしてラーメン修業中の2004年、25歳年下(!)で「マスクマン」の大ファンのフィリピン人女性と結婚。2男に恵まれた。
「彼女のおかげで、フィリピンでの『マスクマン』熱の高さを知り、15年から17年の3年連続で、現地の難病と闘っている子供たちのチャリティーイベントに参加しました。その全部に同行してくれた『地球戦隊ファイブマン』のファイブブルー役・信達谷圭君、2回参加の『超電子バイオマン』のピンクファイブ・牧野美千子さんと『高速戦隊ターボレンジャー』レッドターボ・佐藤健太君には、感謝しかないですね」
海津さん、信達谷さん、牧野さんに、「電磁戦隊メガレンジャー」メガイエロー・たなかえりさん、「星獣戦隊ギンガマン」ギンガピンク・宮澤寿梨さんの2人を加えて「ニヤニヤエンタープライズ」を結成。定期的にライブイベントを行ってきた。
「新型コロナ騒動が収束したら、イベントを再開します。HPやメンバーのSNSで告知しますので、ぜひ、遊びに来てください」