Zapf 2004-2011

2000年代の暮らし。自転車・ゴルフ・Yセツ・城・リコーダー....
今に続くいろんなことが芽吹いた季節

世界を変えるマシンをつくれ!

2004年07月13日 | book
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スティーブ・ケンバー  日暮雅通(訳)
発行:株式会社インフォバーン 定価:1,600円

「セグウェイ」を作った天才発明家とエンジニアたち

もらいもの。まだ読み始めたばかりなので書評もへったくれもないのですが、ちょっと驚いたことがあったので。というのは、この本、ネットで検索しても1件もヒットしないのです。いくら発売前とは言え、普通は予告や、取次の公報や、さもなくば関係者の日記とか、とにかく何かの情報はあるものなのですが、この本のタイトルに関しては見事に0件。これは、ある意味ちょっとすごいと思いました。

で、発明家・ディーン・カーメン氏。まだ読み始めなんですけど、なんかただならぬ人ですよ。1951年生まれ。16歳で独自の照明システムを博物館に売りこみ8,000ドルで売却したのを皮切りに、学生時代は既に発明で年収6万ドル。20歳で発明した医療用のポンプがヒット。100人の従業員の会社を作るが、それでも生産が追いつかなくらいになり、生産にまつわるモロモロに飽きて会社を売却。売却額3,000億ドル。ドルだよ。こうしてディーンは30歳にして無職の億万長者となる。ここまでで36ページ。まだあと550ページもある。

鼻で笑っていたセグウェイですが、開発にまつわる奇人の裏表、大変期待できそうです。「常温核融合」以来の科学ドタバタになるのかな?


アダルトピアノ

2004年07月13日 | book
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副題:おじさん、ジャズにいどむ

飲み屋のお姉ちゃんにモテたい。その一心で40歳を過ぎてピアノを始めた大学教授が猛練習の末にライブハウスで演奏をするまでになる。週末に読売の書評で見て購入。悪戦苦闘の練習記録のようなものを期待したのだけど、音楽的な要素はどこにもなく、ただのおじさん啓蒙本だった。たぶんその方が営業的にはいいんでしょう。

学生時代、音楽系のクラブ活動だったので、周囲はピアノを弾ける人でいっぱいだった。でも、不思議なくらいそこにピアノがあっても誰も弾かないんだよね。つまり全員が「私程度の演奏で人に聞かせるなんてとんでもない」と思っているような感じ。ひたすら基本練習と定期演奏会の楽譜をさらうだけの毎日。時間とヒマと場所と楽器が腐るほど余っていたあの時代に、もっと気楽にクラシックだけじゃなく音楽を楽しんでいたらよかったなーと少しだけ悔やむ。

アダルトピアノの著者はその逆で苦労して1曲弾けるようになると、喜び勇んでバーやクラブのピアノを弾いている。無邪気な姿勢は好感が持てます。

私とピアノ。33歳の時に、YAMAHAのデジタルピアノを中古で買った。バイエルも買って独学で毎日少しずつ練習していた。最初は数分から数十分の練習で練習曲が進んでいったけど、ページが進んでいくとそうもいかなくなって来た。手の形も妙だ。そのうち私生活がゴタゴタして来て、バイエルを開くことがなくなった。その後数年して、コードを押さえる練習を始めた。コードを見れば、右手の構成はわかる。(F6とか書いてあると、指を折って数えたりするけど)左手はルートのオクターブだけ。これで、適当に右手と左手でリズムをつけると(素人には)すげえ「弾けてる」気分になるのだ。尾崎豊の「I love you」とかでいい気になってました。
ところがこちらでも問題が。気がつくと右手の小指がまったく使われていない。手首を右に捻ったような形になっていて、親指から一番遠いキーは薬指で押さえている。デジタルピアノが某アマオケにハープもしくはチェレスタとして貸し出されて返ってこなくなったのを契機に遠ざかってしまいました。

そのうち(いつだろうなあ)ちゃんと習いたいという願望は持ちつづけています。今更、ショパンやリストが弾けるようになる訳はないので(ゼッタイにない!)、この著者同様にまやかしのテンションコードでジャズっぽくというのは方向性としては正しいかも知れない。