働くって、すっごく基本で、人の生きる毎日の、根幹を成すことだと思う。
生活を作る、社会を作る、それが働くと言うこと。
前に、コンビニで深夜バイトをしていたことがある。
いつでもかつでも、おにぎりやらパンやらジュースを絶やさない、コンビ二。
あれは、ものすごく精密な、「流通のバランス」の上に成り立っていることを知った。
ものすごく「消費社会」を反映していることも。
そして、沢山のおっちゃんの、若者の、夕ご飯をまかなっていることも。
何十もの蛍光灯を光らせ、クーラーと暖房を駆使し、何百枚ものビニール袋を手渡
し、何百もの割り箸を手渡す。
タバコとコーヒーだけを買って行く人たちもいた。あの人たちの体は、大丈夫か。
むなしさも感じた。
自分が大嫌いなタバコを売っていることも、無駄なビニール袋を手渡していることも。だけどその時は海外旅行に行く資金をためたくて、そんなバイトをやっていた。
しっかりとしたバイト生へのマニュアルがあって、だからこそ、こうゆうコンビニが日本中のあちこちに普及して、だれでもすぐ働けるわけだ。
特別な資格は要らない。
夜中に社会を支えている人たちがいることも、切に知った。
夜中、コンビ二に立ち寄るのは、大抵がトラックの運転手で。
肉体労働を終えた後の、手の汚れたおじちゃんもきたり。
私と一緒によるバイトしている人は、留学生が多かった。
フィリピン、マレーシア、インドネシア…。
基本、みなさんダブルワークだ。(昼の仕事を終えて、夜コンビニで働く。)
もしくは、昼間は大学院生、夜は飲食店でバイト、朝の6-9時にコンビニ、とか。
本当に偉いと思った。
コンビニバイトは、病院実習が始まる前に止めた。
昼間、体が辛いから。
そして病院でも先生方の勤務時間の長さにも驚き、働くってすげー大変ってしみじみ思った。(医者は、それなりに給料をもらえますが。)
私が貧困とか、社会の格差とかに関心を持ち始めたのは、
いつからか忘れてしまったなぁ。
実際、ホームレスのボランティアに行ったことは、2,3回しかないけど><。
貧困の勉強会も開いたことも1回、あったっけ。
http://blog.goo.ne.jp/yuuui/e/6a4f8b826ed78d853ff9dbbe67f5250b
なんか気になる。引っかかるなぁって思ってる。
そう思っていたとき、見たテレビ番組が、NHKのワーキングプアの特集だ。
前のブログに書いた。
http://blog.goo.ne.jp/yuuui/e/ed2248229aad1815dcf0650e5df30313
その番組は第3弾で、その前の1,2弾の放送をまとめたのが、この本だ。
NHKスペシャル
『ワーキングプア』~日本を蝕む病
アマゾン http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4591098273/503-8850204-5165559?SubscriptionId=1CVA98NEF1G753PFESR2
アマゾンの感想は、賛否両論だ。
私は、読んでいて、むなしさと辛さをいっぱいに感じた。
現実に、「働けど働けど、なんでこんなに貧しいのか」って思っている人たちがいる。ニートもホームレスの人も、職を探して、雇用を求めている。
第3弾の放送で、失業者に対する対策を始めた先進例として、アメリカとイギリスの取り組みを紹介していた。
日本はもっともっと社会的に苦しい人の割合、貧困率って増えると思う。
国民皆保険でみんな安心している、医療保険制度も、いつまで持つことやら。
暗澹たる気持ちになる><
一時、ハケンのことを取り上げたドラマが話題になった。
当時、私もそれを見て、うーんと考えてしまった。
パート、非正社員の人たちの生活は、本当に苦しいものがある。
ドラマ『ハケンの品格』についてのコメント
http://www.news.janjan.jp/media/0702/0702019262/1.php
働ける場所があるって、生きていく糧があるってことだ。
自分は、あと1年ちょいで、働くことになる。
医師、という、世間的には『ものすごく強い』資格を取ろうとしている。
それに見合う努力をしているか?
自分を振り返って、情けなくなる。
働いても働いても苦しい思いをしている人がいる。
貧困は、日本にある。
その事実を改めて強く感じながら、
その分、自分は今できることにもっと精一杯取り組んで、
日の当たらない場所で歯を食いしばっている人たちの、力になりたいと、思う。
さー、前を向いて、進まなきゃ!