遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

北朝鮮に続き、中国でもNo.2を粛清か

2013-12-31 23:55:01 | 中国 全般
 北朝鮮では、金正恩の後見人で。No.2の張成沢氏が処刑されました。理由は数々の推測がなされていますね。いずれにしても金正恩への権力集中化が進められている事になります。
 ところが、中国でもNo.2の李克強首相の権限を習近平に集中し、李克強の権限を奪う行為が進められているのだそうです。
 両者の共通点は、現行新政権が未だ基盤が弱く実績も持たない為、権威で政権の座の固めに走っているのですね。
 

改革小組トップに習主席 中国 李首相外し、権力集中 (12/31 産経)

 【北京=矢板明夫】中国国営新華社通信によると、中国共産党中央政治局は30日、習近平国家主席が新設される「全面改革指導小組」の組長に就任することを決めた。来年発足する国家安全委員会の初代トップにも習主席が就任するといわれており、李克強首相らが現在持っている権限が次々と習主席に奪われる形
となる。共産党内から「急速な権力集中は派閥バランスを崩す恐れがある」といった懸念の声が上がっている。
 全面改革指導小組は、内政や金融、司法など各分野の総合改革を進めるため、11月の党中央委員会第3回総会(3中総会)で設立が決まった新組織。李首相が主導する国務院の仕事と多くの部分で重なっており、
初代トップには李首相が就任するとの見方もあった。
しかし結局、習主席が組長に就任し、「最高指導者は実務を担当しない」という江沢民時代以来の不文律を破る格好となった。

 また、もし習主席が国家安全委員会のトップも兼任すれば、経済も外交も安全保障もすべて、習主席が直接担当することになり、李首相のほとんどの仕事が奪われる事態となる。
 共産党筋は「保守派の習主席と改革派の李首相の考え方は合わないが、強引なやり方で李首相から権限を奪えば党内にしこりを残すことになる」と話す。

 別の共産党筋は「多くの肩書を持つことと、その政治家が持つ実力とは関係ない。改革開放を進めたトウ小平も副首相の肩書しか持たなかった」と話し、習主席に権力が集中したとの見方に懐疑的な考えを示した。


 各紙が「習氏の存在感はさらに強まりそう」といった表現で横並びなのに対し、産経が踏み込んで李克強首相の殆どの"仕事"が奪われる事態となると表現し、派閥争いに触れています。
 記事は更に、「最高指導者は実務を担当しない」という江沢民時代以来の不文律を破る格好となると触れていますが、経済担当の司令塔は首相が担ってきたこれまでの慣習も破っています。

 現政権の常務委員は高齢者が多く、定年で入れ替えになる者が多数で、後釜に胡錦濤・共青団派が就けるよう布石がしかれていることは諸兄がご承知の通りです。
 
中国新政権 スタートから内部で路線反目 - 遊爺雑記帳
 習近平新政権とは、どのような政権なのか - 遊爺雑記帳

 団派の巻き返し工作は、当然習近平も備えを講じるはずです。
 それが、李克強の権限の剥奪なのですね。
 北朝鮮では、No.2の銃殺に迄進みましたが、中国ではそこまでは行けません。しかし、水面下で続いていた習近平と、団派の争いが、表面化することになりました。近年、トップとNo.2の政権争いが表面化していませんでした。
 年明け早々から、風雲急を告げることになるのでしょうか。目が離せませんね。



 # 冒頭の画像は、李克強首相と習近平




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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-01-01 08:01:27
生活保護がなんと、2,9%アップ!
アベちゃんダメだよ。
すぐ選挙意識するんだから。
靖国みたいに毅然としなきゃ!
三面(四面じゃないよ)楚歌とか
言われても、馬耳東風。
さっさとゴミ掃除。
Unknown (RYU)
2014-01-01 21:44:50
二人の指導者、金正恩と習近平との基盤の違いもあると思います。北朝鮮は一元化された党体制にあって、安定しているのに対して、中国は共青団から人材を出させない、という党内対立が起こると思います。前政権のように官僚出自のテクノクラシーから、政治家、あるいは政治屋の時代となって、イデオロギーを共有できない党と機構との確執が深まるのではないでしょうか。
北朝鮮の主体思想が、独自色の強いものであるがために、外国からの研究対象になり難い事も、体制が磐石である事の裏返しでしょう。

無名の値打ちなど、よほど有能な人材でない限りは無いですが、現政権によって、無為の人材を整理して、風通しを良くする、くらいの事はするかも知れません。李首相の代替となる人材選びには、共青団の若手を選出して、息のかかった人材を集める必要があるのでしょう。

中国に限らず、共産国家は、権力闘争が熾烈で、政策であったり、論争が強まる事は、極力避けるのでしょう。政治言語を封じられる、というのは、自由主義の危機とか、ではなく、新自由主義の深化をもたらすと思います。つまり、政治への期待が薄まり、政府がやる事は全て正しい、という「大衆的態度」を涵養する事が、国民の義務となるという事で、在野の異論などが一切拾われなくなるどころか、無力になると。
政策提唱もできない国には住みたくありませんね。

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