自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

拾いもの

2014年01月24日 | 絵と文


大寒の時期、北陸の地には珍しい晴れやかな好天が続くので、
なにか拾いものして儲けたような気分になっています。
去年暮れの掃除で万年仕事場をきれいに片付けて以来、いまだに絵の道具一切は押し入れの中で眠ったまま
絵の具をいじらない日がⅠカ月近く続くなんてこれも珍しいこと。

トシを自覚した途端体調がやや狂い始め(逆かな?)、二、三の出展を見合わせることに決めたときは
この間気の緩みなども生まれてこないか少し心配だったのですが
案に相違してこの開放感はなかなかのものです☆

おまけに除雪の悩みもないとくれば本当に儲けもの、と考えたら去年正月の出来事が思い浮かびました。




     ☆ ☆ ☆ −−・−−・−−・−−・−− ☆ ☆ ☆ 



   次郎の受験勉強に障りのないようにと、兄の太郎は帰省後連日外出しては旧友と誘い合い
   ビールを飲んで高歌放吟、するうち全財産を入れた財布をどこかで落としちゃった!
   雪道の千鳥足、何度も転んだりして楽しかった~、とまでは覚えているけど
   学生証も入っていたので、再交付の煩雑さを考えて蒼くなりました。

   取りあえず新しい財布の購入に付き合い
   ブランドの財布の代金を気前よく払ってあげながら
   ばばばかの馬鹿さ加減にあきれつつも、損した気にはちっともならなかったのです  ♡(*>∀<*)♡

   すると翌日のこと
   なんと太郎は自宅の郵便受けに懐かしい財布を発見したのです!
   現金もカードも学生証も何一つなくなってはいませんでした
   「いっぺんでこの街が大好きになった!」と、叫んだ気持ちよく分ります。
   わざわざ足を運んで名も告げず拾った財布をそっと届けてくださった人がいる
   私もこの街が大好きです。


    ☆ ☆ ☆ −−・−−・−−・−−・−− ☆ ☆ ☆ 




ぼんやりとときを過ごすのは一番の得意技
ぼんやりあらぬ方に視線を向けながら、空想を巡らすのもやっぱり得意技
そして意外な構想のヒントがひらめいたりして嬉しくなったりもするのだけど・・・それは最近さっぱりで
今日はあのときの暖かい思いがポッと胸にともりました。
こんなのも、いいな~。

そろそろ仕事場再開しよう、と思い立ったのはそれからしばらく後のことでした。

冬の月

2014年01月16日 | 絵と文



深夜2時。台所の出窓から白い影が床に方形の影を落としていました。
厳しい寒さに身震いしながら窓を開けてみると、凍てつく冬の夜空に満月が煌々と輝いています。
息をのんで見惚れてしまった神秘な光でした。

今までに描いた風景画をみると、きまってひと気のない自然の姿ばかりだったように思います。
自然はあこがれの対象であり、風景の中に生活感を持ち込みたくない気持ちがあって
それは少しも意識せぬまま現れているのを人から指摘されて始めて気づいたのでした。

静かな大自然の中にとけこんだとき
必ず~何か文字で表すとしたら、畏敬、感謝、そして祈りの心が湧くのを抑えることができません。

「自然」に対する畏敬の念、その中で生きれる感謝と、ひとりでに生じてくる謙虚な祈り
今年初詣とお墓参りでは神仏に祈りと感謝の念を捧げたのですが
心からの信心があるわけでなく、凡人の形ばかりの行事だと自戒しないわけにゆかず
それに比べて目の前に厳然と展ける自然の姿は容赦なく私の心を捉えてきます。


恐れを知らぬ若いころは、自然を友達のように身近に感じていました。
今は…どうでしょう
ぴしりと頬を叩かれてそのあと優しく包みこまれるような充足感、
と言ったらきっと年だね、と笑われそう・・・

夜空に凍りつく月を眺めるうち、そのようなことが頭の中を一瞬に駆け巡りました。

迎春

2014年01月08日 | カット画


昨年暮れ太郎と次郎が揃って帰省しました。
二人の孫は成長するにつれ、少しずつ離れていくのが当然のことと常々自覚はするのですが
暫くぶりで車から降り立った途端、出迎えた私と手を取り合い、目と目が絡み合って、束の間無言…
とくればまるで恋人同士みたいです ♪(*^^)o

太郎は部を引退してから、体重が減ってとてもスポーツマンには見えません。
ときどき「ハーフ?」って聞かれるそうでちょっと驚き。
真黒に焼けていたのが地の色に戻ったせいか瞳とまつ毛の黒が目立ち、
割と華奢な体つきからは思いもかけずふっと女がたを想起させることもありで
何のハーフかな?と首をかしげながら笑ってしまいました。

次郎ときたら、こちらも負けずハーフなの
首から上はこどものように可愛いけど
首から下が正反対にムキムキのオトコなの

お正月雪の無いのも幸いに、ここ数年恒例になったお墓参りに全員で出かけました。
始めの頃の男三人の唱和から、先ず息子が抜けついで太郎が抜け、
残った次郎は止むに止まれず、特にその日はなんだか短かめの御経です
「端折っただろ」「ちょいとつかえちゃった」そうで… (^-^;)
それくらいは大目に見るよ! 二人の成長を一番喜んでくれているおじいちゃんの声が聞こえそう。
太郎の就職と次郎の入学が叶ってお礼の意味も込めて初詣もしました。
おみくじを買って大吉だ、あれ僕もと騒いでいる様子など幼い頃と変わりません。

太郎の学校の一部部員を紹介したブログに、「人柄もよく、同期後輩を問わず慕われている」とあって
それが私の大吉のおみくじになりました。
次郎の情報は今のところあまり伝わってはこないけど、彼そのうちきっと何かをヤラカスから!
ひとりこっそりばばバカを楽しんだ今年は、とてもよいお正月でありました (*゜ー^)。.:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*