自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

めいそう

2014年06月22日 | カット画


昨夜ふと久しぶり就寝前の瞑想を、ほんのちょっぴりしてみたい気が起きたのです。
もはや永久に凍結状態となっている右脳とやら、少しでいいから目覚めてくれないかなぁ
絵を描くことに夢中だった頃、大画家ゴヤを真似て始めた瞑想もはかなく頓挫して十数年
結跏趺坐までひと汗かいて、どうやらその形にはなったものの、気づいたら布団の中で朝になっていました。

それでも心身統一して30分、眉間の上の暗がりからいろんなものが見えてくる
プリズムのように千変万化する模様、金色に輝く大きな輪、迫って拡大し弾けて暗黒の世界に戻り
そしてまた切れ切れに何かの形が浮かんでは消える…

眠りにおちる一歩手前、浮かんでいた訳のわからない形を、ゴヤは
意識が遠のいて手にした鉛筆を床にとり落とす音ではっと覚醒し、その時の模様を抽象画として描いたそうですが、
もう石化しちまった頭の持ち主には、その行為自体が立派なげー術かもと思われてきます。

感覚を研ぎ澄ます一助にもと、遠大な計画で始めた当初の目的はどこへやら
最近の頭の中のもやもやをこれでふっ切ることができないか?
一縷の願いもどこへやら、頭に浮かんだいろいろはただ混沌として全く記憶に残らず・・・
あの1時間はなんだったの?

ひとつだけ、効果らしいものが生まれたとしたら
ただただ時間がもったいないという切迫した現実感は影を潜めて
面白い! だから続ければ、いつかはきっとものになりそうな希望的観測を棄てなければ
未来に繋げる! このささやかな満足感とで申しましょうか(#^.^#)

でも、目が…私の目が、眉間に向いたままにはなりませんように…w(☆o◎)w

うなぎ

2014年06月16日 | カット画


ウナギ、といえば蒲焼き
たまらぬ夏の暑さに昂然と立ち向かって、あの煙の中から立ち上ってくる香り、こく、たまりません。
昔から高価で普段庶民の食卓にはのぼらない御馳走とされていました。
戦時にはシラスウナギの養殖さえ禁じられて、かば焼きはもう誰からも忘れられた存在かと思った時期があったのですが。

戦後豊かさを取り戻してきたとき主食はご飯からパンへ
白い明るいキッチンで、テーブルには花と果物があり、ナイフとフォークを操ってステーキなど…と
これは特に若い世代ほど憧れたようでした。
そして肉類の需要がウナギ登り。




今と比べれば随分若いころ、お金も名誉もたっぷりの素敵な年配の男性から誘われました。
お財布の心配ないのはいいけれど、一番のお好みが「うなぎ」と知ったとき
(パパみたいな)幸福感と期待が一気にしぼんじゃった・・・  
うなぎ?  ビフテキじゃなくて?
悲しいことに誇るべき若さは、あのウナギの凄さをまだ知らなかったのです(^△^;;)



現代は和、洋、世界中何処のものでも望めばすぐに食べられるほど贅沢になりました。
その中で自分は今や干物、山菜、子どものころ母に作ってもらった粗食の数々が一番、というところまで到達?したようで
何度食べても飽きない!! この奥深いおいしさを、どうして若い人たちは理解出来ないのかしら?

でも先日息子たちに付き合って食べたA5のすき焼きとステーキには参りました。
あと口に食べたいつもの自慢の自作のおかずが抜け殻同様で全然味が無いのですものね!
ワインやバター、名も知らない香辛料が踊り狂った濃厚なソースは、和食の優雅な味わいを消し去ってしまうのでしょう。

たったひとつ
それに負けない濃厚な和の味があるとしたら、もう夏バテの王様「ウナギのかば焼き」をおいて他にありません。
日本人に生まれた幸せと沢山の元気を与えてくれた「うなぎ」に感謝です。

宇宙人と化石人

2014年06月12日 | カット画
 

何度か同じ店舗を訪れて買い物をしたときのこと。
長い待ち時間の退屈を紛らわせようと、顔なじみになった若い店員さんがにこにこして話しかけてきました。
  「T市には長くお住まいなんですか?ご出身もこちらで?」

  「いいえ。生まれは隣県の新潟なんですよ」
ごく自然に、記憶は飛んで子供のころの懐かしいシーンがさまざま思い浮かびました
ほぼ同時に店員さんの方も懐かしそうな表情になりました。

つるつるした若い肌に眉も目もぱっちり描きこんで卵のむき身をみるようです。
若い女性は日頃私の周囲にいないので、数人いる彼女の同輩みんな同じに見えて年齢が分かりません。
もともと興味がないのだし、しげしげ見るのは失礼だし、そもそも人の顔オンチなんだし。

  「友達とスキーに行きましたよ!雪が多いのですよね!」
  「ええ。昔はもっと多かったような気がするけれど」
  「窓から出入りすることもあるって聞きましたけど本当?」
  「本当ですよ。なにしろ除雪車なんてものがナかったんだから。」
  「 ? 」

するうちすぐに会話が噛み合わなくなって、気付いた彼女が私平成の生まれなのでと気の毒そうに言い訳をしてきます。
そうでした、4~5年前かそこら学生時代のことでも偲んでいるらしいお嬢さん、その頃はまだこの世にお目見えしていません。
つい最近の出来事ででもあるような鮮やかな記憶が、半世紀以上もさかのぼった時代だったとは驚きでした。
「10年ひと昔」とはいつの頃の単位でしょう?
入学前のオチャッピィを宇宙人と表現したら、化石人と見事に言い返されたどこかのおba~ちゃんとは同類項
オバァチャンなんてのはしわくちゃで、蓬髪で、二つに折れた腰、杖を頼りの消えてゆきそうなイメージなんだけど……

勢いがなくなったらしく、その時周りにいた四~五人の店員がいっせいに言ってくれましたよ
  お客様は10歳、いいえ15歳は若く見えますよ!  (…私自身年が信じられないんですよぅ)
  お洋服が素敵ですね!  (…10年以上も前に作って、さんざん着古したものなんだけど)
  時事問題、ヨガ、お仕事、何もかも敵いませんわ!  (…アソビだったらとても敵いませんわ).。o○

残念なことに、もうおだてに乗って嬉しくなる年ではありません。
若い彼女らに見送られて、私は老眼鏡と補聴器を手に足元頼りなく帰路についたのでした。