自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

脳から海馬へ

2011年10月13日 | 絵と文


手持無沙汰に雑然とした周辺を見回したけど、語りかけてくるものは何もない。
とりあえず食堂の椅子に浅く腰をおろして、ぼんやりと戸外を眺めた。
年に数度はあるだろうか、不意に頭も手もストップしてしまうこんなとき。
空に夕陽が燃えている
無重力みたいなふわふわの体が、少しずつ充たされてゆくのを感じてようやくほっとする。

例年のグループ展が近づいた
出品作の準備はどうやら整ったけど、面倒な目録やキャプション作りは資料待ち
こんなときに一日延ばしの雑用をさらりとこなせない集中ぐせがうらめしい。
エンドレスな制作に感じるのは喜びだか苦しみだか判然としなくなってきて
いっとき頭をからっぽにしてリタイヤする必要があるのだろう。



な~に? 今日の戸外の風景を覆うこの空気と色合いは。
空は赤いし太陽は丸いし山の稜線も木々や家々のシルエットもいつもと少しも変わらないのに。
何度も目をこすってみる、頭を振ってみる
絵にするには色を知らない、言い表わす言葉も見当たらない
写真ではなおさらこんな世界を映し撮るなんて出来やしない。

誰も知らない私の世界だ (@△@)?○△■☆♪  

みずみずしい思いが湧いて溢れて止まらなくて、我ながら驚いたのは始めてひとを好きになったとき
粕のように残っていて、うるおい今ひと雫こぼれ落ちでもしたように
滲んで広がり、胸の中がじんわりとほどけてくる・・・




どこかで「家路」のメロデイが流れていた。
明日はいちにちをゆったり過ごそう、知人の美術展や、それから今は思いつかないことなどを。
余力があったら、デパ地下で美味しいものでも探し回るのも楽しいな…