“春と聞かねば知らでありしを 聞けば急かるる胸の想い♪
たびたび恐れ入りますが
季節の微妙な変化とそれにまつわるいろいろの想いを交互に感じ取って
この時期ひとりでに口ずさむご存じ早春賦の一節は、自分の存在を確認する定番の詩
それが、今年はどうしたことだろう
染みついているはずのこの詩がすっぽり抜け落ちたように一度も胸に浮かばず
それと気づいたときはいささか慌てた~
春は名のみの風の寒さよ
世紀最強クラスといわれる寒波の襲来でひときわ寒さがこたえ
冷感のみがいやまして、季節を感じるアンテナが古びたわけ、ではなく
情感は胸底深く閉じこもって決して枯れ果てた、のともチャウ!
と、いそいで取り繕う。
窓いっぱいとめどなく舞い降りて来る雪片が哀しくて
ひとひらの雪の不思議な模様があまりに美しくて
小枝の黒と雪の白が織りなすモノクロの幾何学模様に感嘆した
窓枠の中に描き出される自然の絵筆
ただ、今年は訴えかけてくるものが何故か少々浅く感じる…
それでも変わりなく自然はめぐってくるから、ホッと息を継ぐ
もう、春は弥生だ。
遅まきながら愛唱の早春賦が口を衝いて出てきたからには、もう安心… (● ̄▽ ̄●;)