自然はともだち ひともすき

おもいつくままきのむくままの 絵&文

ブログでゆめみる…

2009年10月31日 | 絵と文

   「身を清め、雑念を洗い流し、新しい下着を身につけ、朝日に向かって勝利を祈った。
    コメにカツ→稲に勝つ。ゲンを担いで朝食はトンカツ。念を入れておかわりもしておいた。
    さ、おのおの方、準備はよろしいか」
かの地ではプロにも増して熱狂するという大学野球のシーズンも終わりに近づき、ファンが待ちかねた早慶の対決の日となって、ブログの掲示板は沸騰している。

部を引退してから、太郎はどんな日を過ごしているのだろう?
相変わらず糸の切れた凧の、太郎の日常まで容易に想像されるような掲示板で、
    新型のインフルエンザが太郎の高校にも浸食して遂に全校休校となったこと
    年に一度の日吉祭は辛うじて最終日だけの実施となったこと
    部引退の三年生は当日喫茶店を開くこと
などなどがブログを読んでからようやく判明する。
野球以外に芸の無い太郎のこと、照れくさい顔で引き込みのおにいちゃん役でもするんだろうな。



この秋以後の新チームでは、基礎からのウエイトトレーニングのほか食事改善合宿があり、ひとり1食どんぶり飯四杯のノルマが課せられた。
    「体が小さくても軽く4杯食べれる選手。
    4杯ではとっても足りない選手。
    2時間たっても食べれなくて泣きながらお茶で流し込んでいる選手。
    食えない選手は辞めてもらう
    12月はどんぶり5杯。練習禁止期間もせっせと飯を食おうぜ」
引退後でよかった。スポーツ選手としては小柄な太郎、どんぶり5杯は到底無理なんじゃないかしら
高校でこれだったら大学ではいったいどうなることやら?



昨年は半世紀から一世紀ぶりの連続甲子園や神宮球場出場、たった一年の間に天国から地獄までも見せてくれた監督さんのブログでは
今年返還のため、校長室に飾ってあった県大会、関東地区大会、全国大会の優勝旗優勝杯を見て、「実に恐ろしい一年」だったと述懐されている。
段ボール箱いっぱいに溢れた当時の新聞雑誌類、大きな見出しの写真や活字など、今も見るたび思い起こさせてくれるのだけど、さしあたっては、今夜あたりどんぶり飯に迫られる太郎の夢でうなされそう。



なんと今日の早慶第一戦は勝ったのだって
速報掲示板にはおまけまでもついている。
    「こんな試合は"今世紀"ではじめて! 」