堤幸彦の2018日記

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緑山、今日も

2011-08-20 06:58:00 | 日記

              

早朝、車を出し、郊外のスタジオに向かう。

少し涼しいのでエアコンは切り、

窓を開け、手を風にかざし、

山下達郎の「Ray of hope」を聞きながら首都高に乗る。

ニヤニヤしたり歌ったり泣いたり。

初めて聞いたシュガー・ベイブから一貫して変わらない感覚。

日本のロックとの付き合い方を変えてくれた恩人。

昨日の朝はセンチメンタルシティロマンスの新譜(!)「やっとかめ」だった。

ニヤニヤしたり演奏を“聞き分け”たり。

地元名古屋の誇り。

音楽の実家。

 

両者とも21世紀の新しいアルバムなのだが、

音と声の隙間に二十代初めのころの“あの朝”のイメージが強烈に甦る。

漠然と希望のない時間。

焦りと諦めと背伸び。

暗い部屋で繰り返し聞くレコードとカセットテープ。

うまく世の中がわからなくて、

自分の中が制御できなくて、

そのままほっておくとたぶん逃げ出していたであろうその頃、

達郎さんとセンチは現実と自分を中和するいい薬だった。

だから両者の変わらぬ声がそんな頃の“空気の匂い”を想起させる。

結局、五十代は過ぎ去った二十代と向き合って生きるのか。

胸が切なくなるとスタジオに着く。

そして現実が始まる。

気持ちの波が引く。

もうちょいがんばってみようとエレベーターに乗る。

 

そんな短い「脳内レイドバック」がしんどい時は、放送大学。

無機質に語る語学や心理学の教授の声は妙に落ち着く。

口真似したり、理解しようと考えたり、運転には程よい音だ。

 

夜は違う。

頭がささくれ立っている。

身体も強張っている。

大きい音のロックが聞きたくなる。

最近はSTRAIGHTENERが気持ちいい。

できるだけ音をデカく。

頭の芯に来る。

そしてBEADY EYE。

これは言わずもがなだね。

“レイドバック”どころかザ・ビートルズからのロックDNAを作動させるスーパースイッチだ。

「THE BEAT GOES ON」あたりで家に着くのだった。

 

 

緑山スタジオでのクライマックス(毎日だけど)シリーズは3日目。

スタジオなので天気は関係ない。

これまでロケで天候による中止は一度もなかった。

この夏なのに奇跡だ。

で、スタジオ入りするや、雨、雨、雨。

奇跡。

今月いっぱい「SPEC」漬け。

とにかくいろいろ思いつく。

楽しい。

むしろ終わって欲しくない。

そうもいかないが・・・・

 

 

コメント (9)
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