心遠地自偏
陶淵明の詩より
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陶淵明の「飲酒」という詩の一節です。
「心遠ければ地自ずから偏なり」と読みます。
「気持ちが俗界を遠く離れていれば、住むところも自然と辺鄙な場所となる。」という意味。
隠遁は、何も奥山にこもらなくても
街中でもできる。
心がけ次第である、ということ。
「気持ちが俗界を遠く離れている」ということは
金や権力に興味がないということ。
そうすると、そういうものを目当てに尋ねてくる人もいないから
住んでいる家も、奥山にあるのと同様に静かなところとなる、というわけです。
選挙があると、金や権力のある人の家が
「門前市をなす」ということになる。
金になるところに人は群がる。
原発も結局そういう構造になっているのでしょう。
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写真は、奈良の白毫寺。
2005年の撮影です。