「秋風引」(劉禹錫)より
半紙
何處秋風至
蕭蕭送雁群
何(いず)れの処(ところ)よりか秋風至る
蕭蕭(しょうしょう)として雁群を送る
【口語訳】
どこから秋風が吹いてくるのか。
蕭蕭として、雁の群れを南に吹き送る。
「蕭蕭」とは、秋風がざわざわと吹き渡る音。
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この後は次のように続きます。
朝来入庭樹
孤客最先聞
朝来(ちょうらい)庭樹に入って
孤客(こかく)最も先ず聞く。
【口語訳】
今朝がた庭の樹々の間に吹き入ったのを
ひとりわびしい旅の身は、誰よりも先に聞きつけたのだ。
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シンプルで
いい絶句です。