プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

原発事故と心の対立

2014-03-15 10:26:11 | 日記
 原発事故によって、様々に避難住民同士や避難先との住民などの間で対立が生じ、心がすれ違う状況があるようです。(以下、参照・引用は)賠償金をめぐる心の対立は以前から言われていますが、福島県いわき市のある仮設住宅には監視カメラが設置されたそうです。高級車ばかりが7台、フロントガラスが割られ、ペンキが掛けられる事件が起こったからです。賠償金が少ない、或いは貰っていない人の妬みが起こした事件かもしれません。

 また、いわき市役所に、「被災者帰れ」という文字がスプレーで書かれていたとのことです。同市には、津波の被害を受けても殆ど賠償を得られなかった地元住民がいるとのことで、東電から賠償のある原発避難者に対する津波被災者の感情的な対立が背景にあるとのことです。さらに同じ原発避難者の間でも、賠償額に差があり、賠償金でパチンコに入り浸る一部の避難者もいるそうで、そうした住民同士の間でも感情的な対立が生じているそうです。

 また、「子どもが高校を卒業するまでは」と福島市に家を買ったある避難者のお母さんは、地元の集落の人々に「村を捨てるのか」、「墓はどうするのだ」と言われたそうです。今後帰還するかどうか、子どもが小さい間は避難先で暮らそうと思っても、そうした感情的なすれ違いが生じています。また、(昨日も、これまでも書きましたが)妻子が自主避難していることを職場で話せない方もおられるそうです。仲間はずれにされたくないとのお気持ちだそうで、自主避難した人としないで住んでいる住民との気持ちにも「対立」が生じています。

 また自主避難せずに住み続けている方は、「この線量なら、家族一緒に今までどおり暮らす方が子どもも幸せ」と仰っています。それも道理だと思います。でも、それでも被曝や健康被害への不安や恐れを抱かれておられるのだろうなと思うと、非常に胸が痛みます。これらの対立は、原発事故を起こした東電、原発を推進してきた国、そして誤った避難指示を出した当時の政権に大きな責任があるかと思います。またそうした国や電力会社の言うがままに生きてきた私たちの愚かさにも原因があるのかもしれません。いずれにしても、不幸な対立だと思うのです・・・

P.S. 山形県米沢市では、沿岸部からの強制避難された方と内陸から自主避難してきた方々が、地元の自治会に一緒に入って支え合っているそうです。「補償額などの違いはあるが、放射能から家族を守りたいのは同じ。自主(避難)とか強制(避難)とか区別するのは無意味だ」と言われています。本当にその通りだと思います。上記の家を買ったお母さんは、「誰も間違ってはいない」と心を吹っ切ったそうです。誰も間違ってはいないのだから、それぞれの判断を認め合う、立場は違っても支え合う、そうなればと思います・・・

P.S.2 「震災関連自殺」者と判断された方は、2011年(6月から12月までの半年で)55人、12年は24人、そして昨年は38人と増加に転じたそうです。被災3県別で見ると、福島県が10人増加して23人、宮城県は7人増の10人、岩手県は4人減って4人です。(やはり原発事故の影響でしょうか)年代別でみると、40代が3人増の6人、50代が8人増の13人、80歳以上が4人増の7人と中高年の方の自殺が増えています。原因・動機別でみると、「鬱病」が5人増の13人、「身体の病気」が6人増の8人、「経済・生活問題」が4人増の9人とのことです。精神的・身体的な病気や経済的な負担が避難生活を強いられている方々を追い詰めている現状ああるのだと思います・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年3月15日)

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