プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

サブドレンの地下水から88万5,000ベクレルのセシウム検出

2014-10-25 10:47:20 | 日記
 (NHKニュースによれば)福島第1原発の建屋周囲から地下水を汲み上げる「サブドレン」40ヶ所の内、2号機建屋から数メートル西側の2ヶ所の井戸から、(22日)採取した地下水から放射性セシウム137が(1ℓあたり)46万ベクレル、134が42万5,000ベクレル計88万、5,000ベクレル検出されました。(他の放射性物質の値は分かりません)

 これまで最も高かったのが500ベクレル程度だったということですから、急増しているわけですが、東電は台風の影響の可能性を示唆、しかしはっきりした原因は不明です。この「サブドレン」からは、8月から試験的に地下水を汲み上げ、先週の18日からは本格的に汲み上げ始めていましたが、このトラブルで汲み上げは停止です。東電は汲み上げた汚染水を処理した後、海へ放出する計画でしたが、これまで地元の漁協などが反対していました。今回、高濃度の放射性物質が検出されたことで、(当然ながら)海へは放出はできないということで、汚染水問題の抜本的解決は遠いようです・・・

P.S. 汚染水を処理しているALPSは、既存の3系統が運転、9月に完成した増設3系統も始動、今月導入された改良型ALPS1系統も運転を開始し、現在7系統、処理能力は1,960トンになりました。稼働率は現在70~80%でまずまずなのですが、今年1月~8月の稼働率は35%~61%で、いつトラブルで停止する系統が出てくるかは分かりません。実際、改良したALPSで既に新たな不具合が出て一時止まっています。現在、セシウムだけを取り除いて、ALPSでの処理が必要な汚染水は35万、5,000トン、東電社長が2014年度中に浄化完了を約束した計画は達成からは程遠いようです・・・

P.S.2 達成困難な「約束」を、形だけでも達成しようと東電は、ストロンチウムだけ取り除く追加計画を打ち出してきています。その為、移動式の設備を今月導入、また年末までには1日500~900トン処理できる設備も稼働させる計画です。只、この処理したあとの汚染水ですが、(量的には大半なのでしょうが)セシウムとストロンチウムを除いただけの汚染水を、東電は「処理済み」の汚染水として扱う方針だそうです。残りの60数種の放射性物質はないことにして、「処理済み」にしてしまうということです。これでは、ALPSを導入した意味がありません。その60数種の放射性物質を取り除くために、これまで苦闘を続けてきたわけですから、それを放棄するようなものだと思うのです・・・

P.S.3 (凍土壁の前提となる)トレンチ内の汚染水が凍らないトラブル問題で、海の近くに超高濃度の汚染水があること自体を問題視している規制委員会は、「いつまでもだらだらやれない」(更田委員)として、11月上旬に判断する方針だそうです。凍土壁用の配管を来年1月までに埋めないと、予定している来春の凍土壁の完成に間に合わないからだそうです。先日の海側の観測井戸からの超高濃度の汚染水検出、今回のサブドレンからの高濃度の汚染水検出、(根拠はないのですが)何か凍土の工事と関係があるのではないか、そんな気がするのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年10月25日)