プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

癌幹細胞の死滅

2013-05-29 11:50:03 | 日記
 (過日の新聞にも書かれていましたが)「癌の大本であるがん幹細胞から、細胞が分化・増殖してがん組織が構成される」ということが分かってきました。「末端のがん細胞をいくらやっつけても、がん幹細胞が生き残る限り、がんをなくすには至らない」のです。(以下、引用は『週刊新潮』)この癌幹細胞は、「細胞分裂のスピードが非常に遅く1~2ヶ月に1回や中には数ヶ月も『冬眠』したままのものもある」そうで、(癌細胞の)「分裂の瞬間を狙ってダメージを与える抗癌剤や放射線の影響を受けにくく、さらにはそれをブロックする機能」も持っているそうです。癌幹細胞は、周りに分裂した癌細胞に囲まれて守られており、これでは、抗癌剤や放射線治療をいくらやっても、癌幹細胞は残ってしまい再発は免れないということになります。

 これに対して、がん幹細胞を死滅させる新薬が最終臨床試験に入っており、2016年の発売を目指している(大日本住友製薬)そうです。また、「がん幹細胞に抗癌剤を無力化する物質が含まれていることを突き止め、それを抑制する薬を発見した」のが慶応大学先端医科学研究所の佐谷教授です。同教授が見つけたのは、「スルファサラジン」という「主に潰瘍性大腸炎、つまり下痢止め」として使われている」、「抗菌剤として第2次世界大戦前に作られた薬」です。

 マウス実験では、「スルファサラジンを毎日投与すると腫瘍の増殖を抑えるだけでなく、転移も起きないという結果」が出ています。現在臨床研究に入っていますが、癌治療に認可され実用化されるまでには膨大なデータが必要で、5年以上掛かるそうです。ただ、サルファ剤として知られているこの薬は、ペット用にも市販されており、値段が1錠当たり30円前後と安く、長く使われてきた薬であって(あくまで私の個人的な考えですが)副作用もあまり心配ないのではないかと思うのです。

 このスルファサラジンは、全ての癌に効くことが証明されたわけではないのですが、抗癌剤の成分をブロックする「CD44v」という癌幹細胞から出されるタンパク質が発現している場合には、その効果が期待できるようです。既にジェネリック医薬品になっており、医薬品メーカーには何ら儲けにならない薬ですが、患者さんにとっては朗報となる可能性は高いのではないかと思います。少なくとも、私が癌になった場合の治療薬として、非常に有望な(新たな)選択肢としたいと思うのです・・・

P.S. (『朝日新聞』の投稿記事では)子宮頸がんのワクチンは、(詳細は分かりませんが)「癌の原因となるウイルスの一部にしか効かない」そうです。(これまで約273万人が接種していますがパーセンテイージは低くても)非常に重篤な副作用も報告され、接種するかどうか、とても悩ましい問題です。ちなみに、厚生省は、ワクチンの「サーバリックス」について、「重大な副作用の項目に、急性散在性脊髄炎とギラン・ばれー症候群を加えて、医療機関に注意喚起しました。(情報として知りたいとは思いますが)子宮頸がんになる確率と、重い副作用になる確率が(たとえ)分かっても、それでも判断は極めて難しいと思います。初孫が女の子なので、私も子宮頸がんのワクチン接種の記事やニュースが出ると考えてしまいます。実際、答えがない問題だと思います・・・

P.S.2 胃癌の原因になるピロリ菌ですが、その除菌治療の対象が、今年2月から胃炎でも保険適用となりました。抗菌薬2種類による除菌治療です。胃癌患者を対象の研究では、「除菌をすれば、その後に新たに発生する胃癌を3分の1に減らせる」との結果が出ています。但し、「50代以上では、除菌をしても胃癌を減らす効果はやや下がってくる」、「長い年月の間に、がんになる前の病変が出来ている可能性がある」とのことです。また、日本消化器がん検診学会は、「除菌による胃がん発生予防効果は限定的」との声明を発表しています。これもまた、除菌すれば良いのかどうか、判断に悩みます・・・ちなみに、ピロリ菌感染者は、国内で3,500万人おられるそうです。

P.S.3 アンジェリーナ・ジョリーさんが乳がん予防の為、両乳房を切除(再建)されたとニュースで聞き驚きました。アンジェリーナさんは乳がんになる可能性のある、遺伝変異(BRCA1)を持っていた為(100人中5人の確率だそうです)手術をされ、乳がんになる確率を87%から5%セントに下げられました。実は彼女のおばさんが、乳がんで3日前に亡くなられています。そうした事情もあったのかと思います。ただ、手術だけで癌にならなくなるというようには思えません。お母さんも卵巣がんで亡くなっておられるそうで、(食事や運動など)癌にならない為の(これからの)生活が何より大切だと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年5月29日)