【 デルタ株で、世界は感染拡大の動き 】
青色線のグラフが示す全世界での新規感染者数は、5月初旬をピークに減少を続けていましたが、3週間前からその減少の動きを止めています。一方、赤色線のグラフのインドでの新規感染者数は減少し続けています。つまり、インドを除く全世界での新規感染者数は、緑色線のグラフで示す様に、5週間前から増加を続けている事をはっきり示しています。
この新規感染者数増加の原因は、英国やロシア、インドネシアや南アフリカなどでの急激な感染拡大を起こしている原因になっている、インドで確認された変異株 “デルタ株” の感染が広がっている事が影響しているためです。この“デルタ株” は、従来の変異株よりも感染力が強力である事が報告されていて、既に世界74ヶ国以上の国で感染が確認されているので、今後は全世界で急激に感染拡大が起きる高い可能性があります。
【 各国の状況 】
上記で述べた、“デルタ株” による感染拡大によって、英国やロシア、イスラエルやインドネシアではっきりと感染が拡大している他に、ナミビアや南アフリカ、チュニジアなど、アフリカの各国で感染拡大が発生しています。
そして、“デルタ株” 以外には、ブラジル型と呼ばれる “ガンマ株” によって、南米の ブラジルやアルゼンチン、ウルグアイなどで深刻な感染状況が数週間以上に亘って報告され続けています。
また、モンゴルが深刻な感染状況に見舞われ続けており、アジアでは最も深刻な状況に陥っている国の一つになっています。 なお、日本は、ワクチンの接種実績が 国民100人あたり 27回に過ぎず(6月23日現在/ Our World in Data )、単にワクチン接種を進めるだけでなく、地域ごとの 下水PCR 検査と 変異株検出体制を整えて、その結果によって 地域ごとの人々の行動規制や積極的なワクチン接種体制を採るべきでしょう。
New infection case transition table by country and day
【 デルタ株とワクチン接種効果 】
この “デルタ株” による、次の世界的な感染拡大を防ぐ方策は、現状では ワクチン接種を行なう事です。しかし、イスラエルや英国など、国民100人あたり100回を超える接種を終えて、ワクチン接種率が世界トップレベルの国々でさえ、主に若年層を中心にして “デルタ株” による急激な感染拡大が起きている事は無視できない事実です。
従って、感染して犠牲になる人を一人でも減らす為には、ワクチン接種を進めるだけではなく、一定の地域毎に、感染拡大が発生する前に、未然に感染拡大の兆候を把握して、それに応じて地域ごとに人々の行動規制やより積極的なワクチン接種を進めていく事が必要でしょう。そして、地域ごとに未然に感染拡大の兆候を把握する為に、下水PCR検査や公共空間での空気中のウイルス検知などの方法を採用する事が求められるでしょう。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」の事です
Source:#OCHA ( https://www.unocha.org/ )
#COVID19
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