キキ便り

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共働きのワナ

2007-11-08 05:22:03 | アメリカ便り
 明日はいよいよ、前に住んでいた家のClosing(不動産売買手続き完了)の日です。家を売りに出してから、約半年でようやく売れることになりました。なかなか売れないので家の値段を何度も下げたりして、大損したような気もするけど、この経済状況悪化の中、売れるだけでも感謝しなければなりませんよね。

 これで2軒の家のローンが1軒になり、新しい家の頭金のローンも消えることになりました。荷が軽くなったカンジです。

 こういう身を削られるような思いをすると、アメリカ人はどうして大きな家をどんどん買っていくんだろうって不思議に思うことがあります。共働きでローンを幾つも抱えながらやっていくようですが、誰かが病気になったり失業したらどうなるんでしょうね。

 ハーバード大学の教授Elizabeth Warren が“The Two-Income Trap: Why Middle-Class Mothers and Fathers Are Going Broke”(共働きの罠、なぜ中産階級の母親と父親が破産していくのか)という本を出して、いろいろな新聞で紹介されています。70年代のミドルクラス層に比べて、現在のミドルクラス層の方が節約を強いられているとも報告されています。

 確かに、一昔前のように母親が専業主婦で家にいた場合、保育園や学童保育にかかる費用もなく、交通費も半額、外食も控えめ、ビジネススーツやクリーニング、美容などにかかるお金は抑えることができたでしょう。そういうことで、女性が外で働くようになると、余程の高給取りじゃない限り、家計が潤うなんていえないようです。ところが、アメリカの不動産の値段は働く女性の増加(一家の合計収入の増加)に比例して、どんどん高騰していっているのです。そうすると、しわ寄せは、ミドルクラスの人たちに・・・

 アメリカに住んでいると、こういうことを身をもって経験できるような気がします。私が院のアシスタントシップでもらったお金は、皆子どもの学童プログラムに消えていってしまいました。そういうことって、ありますよね~。

 こういうジレンマを経験すると、自分たちのライフスタイルやポリシーを見直す機会になります。今回、家が売れたことで、私たちもミドルクラスの罠に陥らないように、賢くお金の出所を考えていきたいです。
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2 コメント

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良かったね! (mam)
2007-11-08 07:56:48
家のこと、おめでとう!
決まるのは8日と聞いていたので、ハラハラしながら待っていました。
仕方がないことですが、高い授業料になりましたね。
でも、これからの賢い生活へとつながって行くことでしょう。
こちらも肩の荷が下りたようです
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Unknown (キキのしっぽ)
2007-11-08 09:48:48
ありがとう!家の売買は、タイミングもあってナカナカ大変でしたが、一件落着です。

オットと私は、家が売れないストレスでパチパチ喧嘩の火種が・・・・ネコのキキとコドモたちは、何もなかったようにのほほんと過ごしてたけどね。

よほどのことがない限り、当分引越しは控えるつもりなので、ご心配なく
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