『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
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2009年7月24日(金)

2009年07月24日 00時00分01秒 | Weblog
昨日は、朝から、
万葉集の講座。

巻八の、冬の雑歌に入った。

漢詩の影響で、
梅と雪を詠んだ歌が多くある。

万葉の時代は、歌人たちが、その扱いに、
まだ、こなれていないのか、
どういうことを詠おうとしているのか、
いまひとつ、わからない、という歌も、あるようである。

それでも、梅と雪を、なんとかうまく歌にしようと、
あれこれ、やっている感じが、面白い。

あるいは、当時の人たちの共通の了解があったところを、
現代の僕らは、それをわからない、ということもあるのかも、
しれない。

なにしろ、講座では、毎回、めくるめくお話をお聞きできて、
とても楽しいのであった。

夕方、お借りしていた本を読み終えたので、
お返しするために、レコーディングエンジニアのAさんのスタジオへ。
Aさんは、僕などより、一回り以上年上の、人生においても、大先輩で、
昨日も、いろいろとお話をうかがう。
こちらも、目きらきら、である。

夜は、「万葉集~ココロ・ニ・マド・ヲ~」の収録。
またまた、美しい映像に息をのむ。

映像に合わせて、原稿を読ませていただきながら、
息止まる思いであった。

たまきはる 宇智の大野に馬並(な)めて
 朝踏ますらむ その草深野

歌も好きであるが、あの映像を見て、
もっと好きになった。

スタッフの方々が、あの時は、寒かったよなぁ、
などと、横で話しておられる。

神秘的な、神々しいほどの、映像を、
あぁ、この人たちが、行って、撮影してきたんだなぁ、
と思うと、もう、手を合わせたくなるようである。

洋司