谷沢健一のニューアマチュアリズム

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早稲田125とハンカチ王子(その2)

2007-03-10 | プロとアマ
 ブルペンではA組のピッチングが始まっていた。応武監督がやってきた。「うちの経験者は須田と松下だけですからね」。今年は宮本・山本両君が日本ハムへ入団し、大谷君が社会人野球のトヨタへ進んだ。そのため、リーグ戦の登板経験のある投手が少ない。
 応武監督「法政が2枚、明治が4枚残ってますから春は苦しいと思いますよ。食い合い(混戦)になればチャンスもありますけどね」
 谷沢「1年生を使わざるを得ないね」
 応武監督「今の斎藤の状態では、他の投手たちが納得せんでしょう。むしろ、一浪して入ってきた福井(済美高)がいいですよ」
 確かに福井君のピッチングはストレートの伸びとスライダーの切れがよい。だが、同じコースにコントロールされず、高めに浮いてしまうことも多かった。1年間のブランクが影響しているのだろうか。
 斉藤君がブルペンに入ってくると、取材陣が多数集まってきた。平日なのでファンは少ないが、それでも厳戒な警備がなされており、応武監督も三浦主務もやや神経が過敏になっているようだった。
 主務は私にも「それ以上は入らないでください。他の報道関係者と同じようにしてください」と言う。私は今日はフジテレビなどの取材ではなく(学生投手のTV取材なら私でなく、池田氏や土橋氏らの仕事だろう)、大学に依頼された仕事で来ていることを説明した。投球練習など午前中のメニューが終われば、沖縄校友会の皆さんと一緒に陣中見舞(豚の丸焼き2頭)を贈り、激励するという小イベントを行わなければならない。それは、私の意志でなく、大学当局の指示なのだ。(私だって、明後日からのYBC四国遠征を控えているのに、その準備も疎かにして、母校早大のため、校友会のために東京から沖縄浦添に飛んできたのだ。)
 その連絡が主務に伝わっているのかいないのか、私の説明が耳に入るのか入らないのか、「OBでも入れないことになっています」と言い続ける。
 「大学の行事として頼まれているのを拒否するのは君の判断か?」と訊くと、主務曰く「私の判断でもあり監督の判断でもあります」
 「監督が大学の行事も拒否しろと言ったのか?」とさすがに腹に据えかねてやや強い口調で言うと、主務は「中に入れるのは野球部がお願いした広岡さんと徳武さんだけです」。
 良く言えば愚直、悪く言えば総長も監督以下と考えているらしい主務を尻目に(忙しくて言い争う暇はない!)、斎藤君のピッチングを「拝見」することにした。

4 コメント

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年寄りの戯言ですが・・・ (turanuki)
2007-03-11 08:49:21
 私は、千葉県出身・早稲田OB・中日ファンとして、谷沢さんを習志野高校の時代から応援してきました。
歳もかなりいっているので、ボランティア活動やまたボランティア活動をする方へのアドバイザーなどをしております。ボランティア活動は、当事者が、負担に感じたり、見返りを感じたりしたらやるべきではありません。どうしても、「こんなに大変な思いをしてまで、やってやっているのに・・・」という気持ちが、態度に表れます。
 また、取材者としてではなく、OBとして早大の練習を見に行ったのなら、斎藤選手の捻挫など、口外してもいけないと思います。
 
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ボランティア? (若輩者)
2007-03-11 10:01:41
谷沢氏は、「ボランティア」でないと思いますし、「OBとして早大の練習を見に行った」のでもないと思いますが。
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Unknown (turanuki)
2007-03-11 13:22:58
ボランティア・・・自主性、無報酬、公共性の全てが当てはまる行動

確かに「大学当局の指示なのだ」と明記されていますね。

「取材ではなく・・・」と書かれているので、それは、OBだからと勝手に小生が判断してしまいました。失礼しました。
 
 実は、長年早大経営に携わってきたので、少し、指示した大学当局よりの考えを述べてしまいました。失礼しました。
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豚の丸焼き来年は5頭! (rm)
2007-05-16 20:38:16
私も沖縄稲門会に在籍している者です。今回の3月8日のイベントには参加できませんでしたが、いろいろとご苦労をされたのですね・・・。三浦マネや監督さんのご苦労もわかりますが、もっとオープンに対応してもらいたいですね。それが本来のワセダらしさですよね。でも、野村監督・比嘉寿光主将時に沖縄キャンプを開催して以来、母校野球部は絶好調ですね。糸満市の戦跡、「平和の礎」にねむる先輩方の霊が喜んで応援してくれているのでしょうね。来年は豚の丸焼き5頭くらいをファンもマスコミ関係者も一緒に呼んで食べたいですね。これからも谷沢さんの鋭い視点でどんどん発信してください。応援しています!
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