オール沼南グランドで、初の平日自主練習を行った。隔週練習日の水曜日、その第4週である今日、木立の中のグランドにプレイヤーが三々五々集まるはずだが、私もYBCのマルチ広報・杉村君と柏駅で待ち合わせた。
梅雨の晴れ間の夕暮れ時、グランドに到着すると、ダイアモンドをトンボで均(なら)している人が見えた。「たぶん林監督だろう」「ありがたいですね。我々のためにグランドを慣らしてくれてますよ」と杉村君と言いあいながら近づき、挨拶を交わした。
「そんなにお気遣いなさらなくても・・」と言うと、「いいえ、近くにおりますから、いつでも投げますよ(打撃投手)」「照明もあと4灯ばかり増やす予定です。内野ノックもできますよ」、本当に気さくな方でいらっしゃる。
軽くアップしてから、「川上!久し振りに外野ノックから行くか」、仕事で少し遅れてきた杉野捕手が「オレも入っていいですか」「ようござんすよ。そのかわり遠慮せんからな」と言っているところへ、「カットマンに投げろよ」と山崎大輔君も加わった。
失礼ながら、林さんが仕事に戻っていった後、いちおう外野グランドをざっと点検したところ、103mあるセンターの奥深くにはノックできないが、90mある左右両翼前はなんとかなる状態だった。で、杉野・川上両君を40分ほど時間をかけて動かした。外野の練習が終わるとただちに内野ノックに移った。サードには、山崎・海老原、ショートに川上、セカンドには大野・杉野の5選手が布陣、ゴロを捕っては一塁へ送球を繰り返す。一塁ベースには、杉村君がこの日のためにかどうかは知らないが、購入したばかりのファーストミットを手にしている。ノッカーの私は汗びっしょりになってしまう。
夏至の頃とはいえ、7時を過ぎると暗くなるのは早い。さっそく、4灯の照明をつけてノックは続く。足を傷めているのにもかかわらず、グランドまでの順路を憶(おぼ)えるために来た五味田君が、終始ノックのサポートをしてくれた。
日が沈みきった頃、運送業の仕事を終えた上村(ウエムラではなくカミムラ)君も駆けつけて、キャッチボールから始めてティー打撃を生き生きとやりだした。しばらく試合出場のチャンスに恵まれていないので、次のゲームには出場させてやりたいものだ。
ティー打撃で、川上君を指導した。走力のある選手なので、打撃を何とかしてやりたい。左打者の特性を生かした左方向へのヒットはでるものの、本人は、「右中間へ打ちたいんです」と貪欲(どんよく)な選手なのだ。長い間「上から叩け」「三遊間にゴロを打て」と口すっぱく教えられてきたそうだが、それが染みついていて、生来備わっている強靭(きょうじん)な下半身を生かしきれないのだ。
※打撃の格言「その1」 「下半身(腰)と上半身を連動させるバランス感覚が大事な要素である」
いずれにしても、平日練習の積み重ねが、自信を持ったプレーを生み出すことに違いない。今年の全日本大学野球を制した「大阪体育大」は、毎日わずか1時間の練習を継続したことで、覇権(はけん)を競って勝者になったという。いかに能力のある選手が集まっているとはいえ、それを生かす指導者がいなければ無に帰す。
指導者は、選手たちの日々の鍛錬の場で、持論たる理論を理解させなければならない。理論を紐(ひも)解き、それを意識化して実践し、無意識に出来るまで練習させる。これがすべてではないだろうか。その無意識で行うことを、行った後で分析できれば、それに越したことはない。これは日本のスポーツ全般にいえることだ。
照明をおとす8時頃になって、雷鳴とともに雨も降り出してきた。暗がりの中を急ぎ歩を進めながら、7人の選手たちの成長に期待を寄せないではいられなかった。
梅雨の晴れ間の夕暮れ時、グランドに到着すると、ダイアモンドをトンボで均(なら)している人が見えた。「たぶん林監督だろう」「ありがたいですね。我々のためにグランドを慣らしてくれてますよ」と杉村君と言いあいながら近づき、挨拶を交わした。
「そんなにお気遣いなさらなくても・・」と言うと、「いいえ、近くにおりますから、いつでも投げますよ(打撃投手)」「照明もあと4灯ばかり増やす予定です。内野ノックもできますよ」、本当に気さくな方でいらっしゃる。
軽くアップしてから、「川上!久し振りに外野ノックから行くか」、仕事で少し遅れてきた杉野捕手が「オレも入っていいですか」「ようござんすよ。そのかわり遠慮せんからな」と言っているところへ、「カットマンに投げろよ」と山崎大輔君も加わった。
失礼ながら、林さんが仕事に戻っていった後、いちおう外野グランドをざっと点検したところ、103mあるセンターの奥深くにはノックできないが、90mある左右両翼前はなんとかなる状態だった。で、杉野・川上両君を40分ほど時間をかけて動かした。外野の練習が終わるとただちに内野ノックに移った。サードには、山崎・海老原、ショートに川上、セカンドには大野・杉野の5選手が布陣、ゴロを捕っては一塁へ送球を繰り返す。一塁ベースには、杉村君がこの日のためにかどうかは知らないが、購入したばかりのファーストミットを手にしている。ノッカーの私は汗びっしょりになってしまう。
夏至の頃とはいえ、7時を過ぎると暗くなるのは早い。さっそく、4灯の照明をつけてノックは続く。足を傷めているのにもかかわらず、グランドまでの順路を憶(おぼ)えるために来た五味田君が、終始ノックのサポートをしてくれた。
日が沈みきった頃、運送業の仕事を終えた上村(ウエムラではなくカミムラ)君も駆けつけて、キャッチボールから始めてティー打撃を生き生きとやりだした。しばらく試合出場のチャンスに恵まれていないので、次のゲームには出場させてやりたいものだ。
ティー打撃で、川上君を指導した。走力のある選手なので、打撃を何とかしてやりたい。左打者の特性を生かした左方向へのヒットはでるものの、本人は、「右中間へ打ちたいんです」と貪欲(どんよく)な選手なのだ。長い間「上から叩け」「三遊間にゴロを打て」と口すっぱく教えられてきたそうだが、それが染みついていて、生来備わっている強靭(きょうじん)な下半身を生かしきれないのだ。
※打撃の格言「その1」 「下半身(腰)と上半身を連動させるバランス感覚が大事な要素である」
いずれにしても、平日練習の積み重ねが、自信を持ったプレーを生み出すことに違いない。今年の全日本大学野球を制した「大阪体育大」は、毎日わずか1時間の練習を継続したことで、覇権(はけん)を競って勝者になったという。いかに能力のある選手が集まっているとはいえ、それを生かす指導者がいなければ無に帰す。
指導者は、選手たちの日々の鍛錬の場で、持論たる理論を理解させなければならない。理論を紐(ひも)解き、それを意識化して実践し、無意識に出来るまで練習させる。これがすべてではないだろうか。その無意識で行うことを、行った後で分析できれば、それに越したことはない。これは日本のスポーツ全般にいえることだ。
照明をおとす8時頃になって、雷鳴とともに雨も降り出してきた。暗がりの中を急ぎ歩を進めながら、7人の選手たちの成長に期待を寄せないではいられなかった。