ポケットの中で映画を温めて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

『パラサイト 半地下の家族』を観て

2020年01月16日 | 2010年代映画(外国)
『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督、2019年)を観た。

日の光も電波も弱い、半地下住宅で暮らすキム一家。
父のキム・ギテクはこれまでに度々事業に失敗しており、計画性も仕事もないが楽天的。
元ハンマー投げ選手の母チュンスクは、そんな不甲斐ない夫に強く当たっている。
息子のギウは大学受験に落ち続け、娘のギジョンは美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない。
しがない内職で日々を食いつないでいる貧しい彼らは、皆、普通の暮らしがしたいと願っていた。

ある日、ギウを訪ねて、受験を勝ち抜き今や名門大学生となった友人ミニョクがやってきて、留学する間、彼に代わって家庭教師をしないかと持ち掛ける。
受験経験は豊富だが学歴のないギウが向かったのは、IT企業の社長パク・ドンイクの自宅である、高台に佇むモダンな建築の大豪邸だった・・・
(Movie Walkerより一部抜粋)

新作なのでこれ以上筋を明かせないのが残念だけど、話の内容といい、テンポといい非常に面白く、スクリーンから一時も目が離せない。
コメディぽく話を進めて行き、それを観ている方はクスクスしながらそれがいつしかサスペンスとなる。
観客はただハラハラ・ドキドキ。トドメはアクション。
と、その物語り作りのうまさ。

折角このような作品を上映しているというのに、それを観ないとは勿体ないし、損じゃないだろうかと、つい人に勧めたくなる。
そして、カンヌ国際映画祭の最高賞“パルムドール”を受賞したことが当然だ、と納得する内容を作ったポン・ジュノに脱帽するしかなかった。
コメント
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