鳥まり、参る!

ご覧いただきありがとうございます。
日々のいろいろなことを記録しています。

世慣れた微笑みと残酷。

2024年05月04日 | 言いたい放題
【いい人とは、真心とは】

久しぶりにジブリ映画『魔女の宅急便』を観ました。

(こういう時の「みる」っていつも漢字に迷う…視聴だから「視る」なのか、観劇と同じに「観る」なのか。しかしどちらも常用外漢字らしい)

ニシンとカボチャの包み焼きをめぐるエピソードは人によって全く解釈が変わるところ。

「あたしこのパイ嫌いなのよね」
  ↓
ぁガーンッ

のアレです。

長年愛情深いおばあちゃんに冷たくひどい孫娘…という解釈がなされてきましたですが、最近は

「孫がいらないって言ってるんだから、その料理はやめとけ」

「喜ぶものじゃなく贈りたいものを押し付けるのは愛じゃない」

「おばあちゃんキキにはチョコレートケーキ焼いてるんだから、ケーキにしとけよ」

と孫の気持ちに寄り添う人が多くなった印象がありますね。

驚いたのは、奥さまと年齢が近いであろう大先輩世代レディーが

「このおばあちゃん、単純にだいぶボケが進んじゃってるんじゃない?」

「キキに対してハキハキ話して感じがいいのは猫被っているからよ。

 そういう老人すごく多いのよ。

 身内にはすごく困る人なの」


と情け容赦ない分析をしていたこと(笑)。

しかし解像度は高い気がする

さて、2024年の私はこのニシンパイエピソードを見てこんなことを考えていました。

「この女の子がもう少し大人だったら、あるいは世慣れた人だったとしたら…。

 きっとキキに

 「こんな雨の中、ありがとう!

  とっても嬉しいわ。

  風邪ひかないように、どうぞ御自愛なさってね」

 と優しく微笑んで、それにキキとジジは

 「なんて素敵な人だろう。

  頑張ってパイ作りを手伝って、土砂降りの中急いで届けて良かった」

 と感激する。

 そしてドアを閉めたらメイドさんに

 「これ捨てて」

 と料理の処分を頼む。

 そして、おばあちゃんには電話で

 「おばあちゃん、いつもありがとう!

  すっごく嬉しかったよ。

  私、おばあちゃんのお料理大好き」

 とでも言ってサービスしてあげるんだろうな。

 でもそれって愛かな、真心かな。

 世間は素晴らしい人扱いするだろうけどねえ…」


くだらない想像だけど、こうやって上手く切り分けてる世慣れた人はたくさんいるのだろうと思う。

話し合っても仕方がない、本音なんか聞いてもらえない、だったらこっちも割り切ろう、と。

うーん。

学生時代の先生だったか、習い事の先生だったか忘れたけど、芸能人が多数住んでいるマンションに住んでいる人にこんな話を聞いたことがある。

「芸能人の○○(←当時のスーパースター)すっごいよ。

 プレゼントなのか何なのかわかんないけど、伝票ついた段ボールごとマンションのゴミ捨て場に堆(うずたか)く置いていくの。

 半分くらいは開けてもない段ボールでさ、マネージャーさんかな、一生懸命運んでるの見る。

 他にも芸能人たくさんいるけど、伝票すら取らないのはあの人だけ。

 ストレスなのか心臓に毛が生えてるのか、とにかくあの人は印象悪い。

 テレビで笑顔で上品に振舞ってても現実アレだもん」

同じような話を別のセレブやスターでも漏れ聞いたことがあるので、そこまで珍しいことではないのでしょうね。

使い分け。

世慣れる。

雑駁。

それとも賢い?

いやはやいやはや。

まあでも、話が通じない相手にはそれでもいいのかなって気もしています、今は。

話し合ってわかりあって…が無理な事例は世の中ごまんとあるのだ。

あ、でもゴミの分別はしましょうね!







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ハーレムの鎖は声に絡む。

2024年05月01日 | 言いたい放題
【自分を作り上げるのは、必ずしも自分じゃないんだよなあ】

※個人の特定を防ぐため、フェイクを入れて書いています※

たまーにお喋りをする、ミレイさん(仮名。桐谷美玲さんに似ているので)というレディーがいる。

ダイエットと美容に命を懸ける猛者で、とても怖くて面白い方。

ミレイさんはここ数年ほど、会社の中で

「おじ接待ハーレム部署」

と呼ばれる恐ろしい部署で働いていたそうだ。

(※おじ=おじさん、の意味。侮蔑と染み付いたセクハラ体質を連想させる呼び名である)

察する通り、超男尊女卑のセクハラ当たり前みたいな恐ろしい部署らしい。

気持ち悪いな…。

新入社員・転職組、とにかく入ってきたばかりの美女と男ウケの良い女性はだいたいそこに配属されるのだとか。

どういう会社なのだ

あまりの気持ち悪さにもちろん即辞める人も多い中、

「うちは毒親だからぜったい実家に戻りたくない、美容費もぜったい削りたくないから無職になるわけにはいかない」

と我慢して出勤し続けてきたそうだ。

しかし、昨今の

「ふざけんじゃねえ!!!

 それは犯罪なんだよ、加害をやめろ!!!」

という正しい怒りムーブメントがやっとミレイさんの会社にも波及してきた。

めでたく部署解散、やっと当初希望していた部署に異動できたそうです。

そんな素晴らしい変化の中で彼女は嘆いている。

「ずっとオジが喜ぶ馬鹿な喋り方し続けてきたから、とっさの時に出ちゃってすごく辛い。

 今の部署にはそんな話し方する女性誰もいなくて、50代どころか10代のバイトにまでギョッとされる。

 やめたいのに、ずっとやってきたから直らない、きつい…自分が嫌で嫌で仕方ない」


あー。

どんなに嫌なところでも、生きていくには適応するしかないものね…。

話し方…わかるわかる、真っ先に矯正ならぬ強制させられていくところかも。

彼女のいた部署の権力者達に好かれる話し方は2通りあって、ひとつはアイドル・女子アナ・萌えアニメキャラを連想させる、甘くて高くて馬鹿を演じた話し方。

「すご~い

「知らなかったぁ

「こんなの、初めてぇ

「ん~っと、え~っとぉ

「頼っちゃってもいいですかぁ

受け継がれる“男の欲望ギリ避け”喋りですね。

全面的に媚びる代わりに、どうしても嫌なところ=だいたい性行為の強要…。を避けようというやり方。

ミレイさんはクールな美貌だからなのか、それとは違う“一見怖いんだけど、話すと馬鹿で抜けてるギャル喋り”を求められて会得していたそうだ。

「あーし(私)さー」

「でさー」

「でねー」

「っしょ!」

だっけか。

実演してくれたけど細かく記憶できず。

ずけずけ言うようで実は全面的に顔色うかがってくれて、雑で抜けた話し方が馬鹿に出来て都合良いのだろうと分析していらっしゃった。

…わかる。

話し方や声って、実は自分だけで作り上げるもんじゃない。

大いに周囲の影響を受け、誘導され、変えさせられるものだ。


伝染するじゃないですか、話し方ってまさに。

ちっちゃなプリンス・プリンセスみたいだった幼子が幼稚園・保育園で

「すっかり毒されて」

下品な言葉を覚えてしまうのはあるある。

クラス・学校・会社に合わせて話し方を変えるのはあるある。

日本人は特に周囲に合わせることを強制されている気がしますね。

もしかすると女子だけだったりするのか?

エレガントな話し方・正しい言葉なら影響されるのも良いけど、そういうわけじゃないからなー。

ミレイさん本当に大変だったな。

とはいえ、人は慣れるし、同時に忘却もしていくので、数ヶ月たったらすっかり今仕様になっているんじゃないかと私は予想しています。

それまでミレイさん、自分を責めずに過ごして欲しいです。

過剰適応の結果だよ…そうするしかなかったなんだから、仕方がなかった。

そして今は違うのだから、きっと大丈夫ですよと。







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『明日カノ』最終巻言いたい放題・その5。

2024年03月23日 | 言いたい放題
【2023年の雪さん】

をのひなおさんの漫画『明日、私は誰かのカノジョ』の最終巻言いたい放題記事5回目です。

前回はこちら。
  ↓
・『明日カノ』最終巻言いたい放題・その4。

育児放棄系毒親・愛さんを捨てて次のページ、2023年の雪さん。

スカートスーツに身を包んだ出勤前の雪さんは、自宅で伯父さんからの電話を取ります。

(引っ越したのかな…毒親に家知られてるの恐ろしいもんね)

スマホの隣には回避性愛着障害の本があり、ここから彼女が自分の心を治していこうと頑張っているのがわかります。

(愛着障害は発達障害・パーソナリティー障害とは全然違うので、気になる人はまず検索してみてね)

伯父さんに元気でやってます、仕事もなんとか、と話した後

「愛が雪と連絡取りたがっているよ」

と(笑)。

まーそれよね。

愛さん、まーた男とケンカしたか別れたかで雪さんにケアしてほしいもよう。

「娘の居場所も知らないなんてかわいそう、あいつもさみしいんだよ」

とお決まりのあの言葉をかけられますが、雪さんは冷静に、そして穏やかに笑いながら

「ううん、連絡はしない、居場所も教えない」

ときっぱり断ります。

「冷たいなあ」

と多くの毒親持ちが罪悪感を刺激されて苦しむ言葉をかけられても全く動じず

「そうだね、でも自分が壊れちゃうから」

と再度きっぱりと断ります。

なかなかここまでいけないのが生身の人間だけど、雪さんがこうできていることに救われる仲間は多いだろうなあ。

漫画は時に良いお手本、希望にならなくちゃね

通話を切り、空を見上げた雪さんは穏やかな幸福を体現したがら

「いい天気だな」

とつぶやきます。

その空は、雲がいっぱいある空。

太陽は描かれないし、雲ひとつない快晴ではない。

良いか悪いか、幸せか不幸せかは外が決めるわけじゃない。

自分が良いと感じられたら幸せなんだよ、というメッセージに私は思えたかな。

雲=不安要素があったって、それは不幸じゃないと考えることもできるのだと。


これが麻薬のような幸せ=刺激じゃなくて(奇しくも、今話題のギャンブル依存症に代表されるもっともっととエスカレートする依存症はドーパミンどばーだかららしい。そういうのじゃないってこと)もっと穏やかで静かな幸せ。

ああ、ここに雪さんが辿り着けて良かったなあと思える良いラストシーンです。

をのさん素敵ですわ!

【2024年の女性キャラ達は】

ここからは完全に後日談。

~雪&リナ~

まずは我らが主人公・雪さんとヒロイン・リナちゃんです。

2024年の二人は沖縄旅行へ。

ここでリナが汗流しながらレンタカーを運転してくれて、雪さんは身をまかせて楽しんでいるのがお互いの不得意分野を練習してる…という暗示なのかなと。

やっぱり描かれるのは作品通してとても大切にしていた海。

最終巻は海と青空だし、こだわっていたんですねえ。

リナちゃんから留奈ちゃんは会社作って上手くいっていること、太陽くんは関西で就職したことなどが伝えられます。

恋愛依存症だったリナの依存度は薄れ、雪さんもぜったい恋しないと決めているわけじゃないけど、という状態らしい。

「次は海外旅行いこうよ、頑張ってお金貯めよう。

 留奈も誘ってまた三人でご飯も行こうね」

と笑い合う二人は幸福感に溢れて可愛いこと。

良かったねえ。

~留奈~

留奈ちゃんは二人も雇ってコスメを売る会社を経営していました。

髪が伸びてファッションも私が好きな系統のをまた着ていてすごく嬉しい

復学した時はショートにしてスポーティーファッションになってましたよね。

ちゃんとお金と未来を現実的に危機感を持って考えている留奈ちゃんの頭の中は相変わらず大変そう。

いやーでも二人も雇用して経済回してるの本当にエライと思う!

投資家さん?からの連絡にビクッと一瞬なったりしてて、こりゃ悪夢見るタイプだなと思ってしまったよ。

留奈ちゃん頑張っててカッコよすぎる。

~彩~

留奈ちゃんの会社に投資した男性が指名しているお姉さんが彩さん。

お姉さんキャバって言ってましたよね。

源氏名は彩菜から昔の彩華に戻っています。

仕事が上手くいっていて健やかで幸せそう、どのコマもとっても綺麗です。

韓国で切開リフト(美容整形)を受けに行く、とお客さんにけろっと話していて実に晴れやか。

喜ばせるのとかわすのが絶妙。

良かったなあ。

そうそう、彩さんといえば人気投票のコメント欄で彩さんファンの方が

「留奈の何が悪いの?
 
 仕事頑張っていただけだよ。

 彩なんか何の罪もない男を騙して大金盗ってたんだぞ。

 それでも私は彩が一番好き」

と書いていたのを私はすごく覚えている(笑)。

コメント欄の印象だけど、彩さんのファンは清清しくて男気ならぬ女気を感じる方が多かった。

留奈ちゃんのファンは多くを語らない人って感じで。

~優愛~

まさかの乙女七星くん再登場。

新しく働いているお店の初回客が優愛でした。

相変わらず優愛の美しさの描き方が特別丁寧で、ああ美少女として描いてるなあとしみじみ。

でも二の腕にまで切り傷がビッチリ出来ていて、優愛が今も…いや昔以上に不幸なのがしっかりと示唆されている。

七星くんじゃないホストを指名して連絡を取り合ってもため息が出ていて全く嬉しくなさそう。

かつて萌ちゃん・ハルヒ・楓と楽しくこの道を歩いたな…と思い出をキラッキラ回想してもそれを断ち切るように街を歩いていきます。

うーん…。

正直、彼女って最悪の結末を自分が選ぶのが全く不思議じゃないキャラクターで、それがリアルなのは現実を見てもわかるはず。

それでも彼女が生き続けるラストをはっきり明示しているのは、作者=をのさんがものすごく動揺して気に病んでいた

「ゆあてゃに憧れて真似をしてしまった、少なくない少女」

達へのエールなんじゃないかと私は考えます。

生きて!!!って。

一番大切な萌ちゃんも実はすぐ近くにいるし、きっと連絡先も残っているし、優愛の意識を少し変えれば全然違う未来があると思うんだけどなあ。

~江美~

江美さん=エミー=菜々美さん。は変わらずちえママのスナックで元気に働いていました。

未来ちゃんももちろん一緒です。

江美さんは本当にフルアップスタイル(夜会巻き)と細い首~デコルテを隠したドレスが似合う。

オードリー・ヘップバーンも細すぎて鎖骨がコンプレックスだったそうで、上手く隠していたから痩せ型さんには良いんだろうね。

ややダサい前髪は相変わらずですが(笑)。

江美さん、それもう前髪ウィッグのが良いんじゃないの?

ちえママが体調不良でお店に出れないけど、二人がいれば大丈夫だねーと常連さんも安心。

他のホステスさんもいるみたいだし、ちえママ・エミー・未来ちゃん全員に良いことだね。

幸子さんと相変わらず仲良しなのもしっかり描かれていて、実に素晴らしい後日談だと思う。

~萌~

萌ちゃんは素敵な美容師さんになっていました。

常に微笑んで落ち着いていて、本当に素敵なレディーになったよね。

ダイエットしなくても、黒目を大きく見せるコンタクトをしなくても、ボディラインの出ない服でも、ちゃーんと可愛い。

萌ちゃんのお店でバッサリとショートになったお客さんが雪さんでした。

楽しくお話をし、雪さんが人材サービス会社で働いていることなどがわかります。

二人がこの日はいている靴は、歩きやすいぺったんこのスニーカー。

二人の今の生き方・考え方を暗示しているのかなあ。

お会計を済ませて、すごく似合っているよと話してくれる萌ちゃんに雪さんもありがとうを返す。

そして、

「あのさ、前にリナと3人で会った時の私、感じ悪かったよね。

 ごめんね」

と過去の行いを謝ります。

これはリナにかつて萌が謝ったのと同じ構図。

そしてリナと同じように今度は萌が

「そんなことあったっけ?

 全然気にしないでいいよ!」

と優しさを返します。

メインヒロイン・雪さん、そして明日カノをここまで人気にしたヒロイン・萌さんが笑い合って

「またね」

と別れるのは…良い

雪、リナ、留奈、彩、優愛、江美。

6人のヒロインが今日も歩く=生きていく。

この空の下で。

素敵だね。

【2024年の男性キャラクター達】

なんと、男性キャラの後日談でこの物語は完結します。

いやー連載途中にはありえない展開だな(笑)。

でもそれだけ愛が芽生えたのでしょうね、読者との間に、そして作者との間にも。

~正之~

ぶっちぎりの人気投票第1位だった正之さん。

彼みたいな不器用で不遇だけど頑張る気がある人に幸せであってほしいと願う人が多いのは嬉しいよね。

転職に成功したのか、綺麗なビジネスウェアで同僚男性?と楽しく手作りお弁当を食べています。

左手薬指は見えない構図なんだけど、これはきっとをのさんが

「結婚だけが絶対的な幸せみたいに描きたくない。

 でも結婚を願っている人の望みも大切にしたい」

から見る人にゆだねるためにこうなんだろうね。

結婚したか独身か、自分の手作り弁当かお嫁さんの手作り弁当か。

私は断然独身・自作弁当、これから楽しい恋をして…の解釈派!

~檜山~

彩さんにお金を盗られてしまった檜山さん。

ずっとガールズバーのみるくさん(彩さんと同じショートボブ美人。ブレねえなー)に恋をしていましたが、このたびやっとプロのお姐さんとお客さんは恋人になれないと悟ったよう。

うん…まあ…頑張って…。

~沼黒~

留奈ちゃんに夢中だったお金持ち沼黒さん。

また新しいお気に入りの女の子を見つけて同じように高級レストランで外出デート中。

あのね、これ強く言いたいんだけどね。

留奈ちゃんに

「サンローレ…でしょ?」

と言ったのも、この雫さんに

「ミュウミュー…でしょ?」

って言っているのも沼黒さんがブランド名間違えてるわけじゃないからね!!!

漫画でそのままブランド名使えないから変えてるだけですよ。

楓のプレゼントだってディアールだったでしょ。

金と体の続く限り沼黒さんはプロのお姐さんと過ごすのね。

~翼~

みっこさんのお店で相変わらずしっかりと働いている翼くん。

みっこさんは原作も良いけど、ドラマ版で俳優さんの演技が素晴らしかったので推したい。

(楓のバースデーではなく、トラップへやってきた場面)

翼くんはモリモリネイルにリボンファッション、可愛い男の子道を楽しんでいるようです。

まつげもバサバサにしてるらしい。

女装ではない可愛い男の子ヘアメイク&ファッションが良いんだよね。

こういうタイプって現実には多いのかな?

2回しか会ってないにも関わらず、正之さんよりずっと強い雪さんとの絆がある男性キャラクターだったりします。

恋じゃないからこそなんだろうなあ。

~隼人~

留奈ちゃんの元彼・隼人さんはアイドルグループの練習をずっとずっと真面目に頑張れるようになっていました。

良かった良かった。

~ハルヒ&楓~

ハルヒはホストを辞めてバーで働き、楓は二重整形も済ませて同じお店でますます売り上げ絶好調。

ぶっちゃけ仲が悪いのがバシバシ伝わってくる二人でしたが、こうやってライバルじゃなくなると穏やかに話せるのがリアル。

ハルヒは一生可愛い女性に食わせてもらって、楓は優秀な経営者になるんだろうなあ。

どっちも業が深そうですが、因果応報を待つしかない。

~太陽・高木・豪~

社会人になり、全員違う会社につとめていても3人の友情は続いていました。

男性同士の友情も尊いよねえ。

やっぱりこの物語の鍵は友情なんだな。

…。

と、本当にこれでバッサリおしまい。

をのさん、お疲れ様でした。

漫画のキャラクターでも、大好きな人達が幸せに永く生きていってほしいと願わずにいられません

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『明日カノ』最終巻言いたい放題・その4。

2024年03月22日 | 言いたい放題
【当たり前の期待を捨てるまで】

をのひなおさんの漫画『明日、私は誰かのカノジョ』の最終巻言いたい放題記事4回目です。

前回はこちら。
  ↓
・『明日カノ』最終巻言いたい放題・その3。

長年自分を苦しめてきた育児放棄系毒親・愛さんと決着をつけるために一緒に海へ行く承諾をした雪さん。

火傷痕をメイクで隠さずそのままに、大好きなミニスカートは選ばず、シンプルな長袖シャツにスキニーロング丈パンツスタイルという装いです。

ありのままってことだよねえ…。

決戦の舞台は江ノ島。

第3章のヒロイン・彩さんと一緒に来た場所ですね。

顔のコンプレックスに対等な気持ちで向き合い受け入れてくれた彩さんは、雪さんの大切な人。

「なんだ、自分と同じだったんだ」

という言葉をリナちゃんも彩さんも雪さんにかけますが、その心は全く違った…あれは初期だけど良い対比構造でしたよね。

しみじみ。

この場所をおそらく雪さんが選んだのは、彩さんとの絆に勇気をもらうためだったのかな…なんて私は友情を感じ取ってしまいました。

電車の中での親子ラインのやり取りがリアルでうわあ…でございます

「今日時間通りで大丈夫?」

と遅刻され・すっぽかされ慣れてる雪さんが連絡をし、それに愛さんがごめんちょっと遅れる~ごめんね~とヘラヘラ反省ゼロの返信をするという。

遅刻魔・すっぽかし魔ほんとうに嫌だよねえ…。

相手の時間=人生を不当に搾取してるのを当然だと思って…。

(自分の特性だって開き直る人が昨今増えましたが、軽度ADHDだと公表している勝間和代さんは

 「そもそも自分が待ち合わせにつくまでの時間を計算できてない、自分の特性を考慮してもっと多く時間をとって行動すれば遅刻しない」

 と言っていたぞ)

そんなラインのやりとりをした直後、雪さんは電車の中で見知らぬ幼女に見つめられ、静かに微笑みを返す。

この描写は

「私は幼い私を助けに行く」

という意味なのかなあと。

幼い女の子は可愛く髪を結ってもらい、おそらく隣にはお母さんがいて、欲しかったのに与えてもらえなかった当たり前のケアと愛の象徴でもあるかも。

愛のない母親の名前が愛さん…ほんっとに皮肉が効いた良い名前

さて、遅刻されて浜辺でやーっと落ち合えた親子。

相変わらず愛さんはヘラヘラ。

これは優愛のお父さんと同系統の嫌らしさだと思うので、をのさんのこだわりなんでしょう。

「お母さん 今日は来てくれたんだね」

と嫌味というか、被害を忘れてないよと言葉にしているのには全然気付かないし、隠さず出してきた火傷痕にはぎょっとするけど何も言わずにスルー。

ヘラヘラの悪。

そんな母親に雪さんの寂しい表情の、まあさり気ないけど切ないこと。

雪さんは泣けてきてしまいます。

それでも勇気を振り絞って愛さんに問いかけます。

「なんで私のこと捨てたの?」

弱々しく、頼りなげで、保護を求める幼い瞳。

あーそうだよね、親ってあまりに大きなぜったい権力者で、大きくなってもあの頃に心は戻ってしまうよね…と悲しくなる。

あとの展開は毒親あるある・皆さんの予想通り、優愛の父親ですでに示されていたとおりの反応です。

愛さんは面倒くさ、と隠さず雪さんを責める。

「今日はさあ、せっかく雪と楽しく過ごそうと思って来たのにぃ、そんなこと言わないでよ」

不機嫌でコントロールしようとしてるんですよね。

いつものやつ。

雪さんは一瞬絶望するけど、頑張って言葉を吐き出し続ける。

やられてきた被害を全部訴える。

子どもらしい弱く遠慮した言葉で。

もちろん、相手が話し合えるまともな相手ならそもそも全ての悲劇は起きないので、愛さんの反応はひどいものです。

「知らないよ!

 なんなのもう その火傷の痕もわざと見せつけるみたいに あてつけのつもり!?」

ひどいね…老いた肉体に幼い精神が入って、権力構造で逆らえない者を攻撃するって本当に最低。

話が通じないとわかっているけど、雪さんは言葉を続ける。

「私はずっと生き辛かった

 伯父さん夫婦は実の子でもない私を育ててくれて感謝もしてるけど、埋められない寂しさがあった

 本当のお母さんがいるのに気にかけてすらもらえない

 今のお母さんに気まぐれで中途半端に優しくされたって意味ない

 昔に戻ってちゃんと一から私を愛してよ!」


もちろん返しはこれ

「そんなことできるわけないじゃん!」

鬱陶しそうないやらしい表情がキツイ。

「一番大事にしてくれるはずのお母さんがぶったり捨てたりしたから、そんなことされる自分って一体なんなんだろうって、自分の価値がわからない。

 人付き合いもうまくいかない、他人がずっと怖くて私なんかとは別の世界に生きてるように思う。

 そういう思い込みで大事な人のこと切り捨てたりした。
 
 私が自分に価値を感じないから、私なんかとの関係断ち切ったって相手は対して傷つけないだろうって…。

 でもきっと違った」


リナちゃんと太陽くんの縁を思い浮かべています。

翼くんがいなかったらリナのことずっと無視してたって言ってたもんね…。

辛い告白に愛さんは引き続き醜い表情で攻撃する。

「人のせいにしないで!

 うじうじしてんのはあんたのせい!

 火傷だって自分で勝手にお湯被ったんじゃん!(←あんたと遺伝子上の父親が育児放棄したからです)

 あたしなんか大学出てないのに!

 勝手に大学行って学費要求してきて金金卑しいと思わないわけ!?

 綺麗な顔に産んでやったんだから感謝してよね!」

うん…顔と金なんだよねえ、愛さんの判断基準。

そしてそれ以前の依存対象が男…まあ日本らしい洗脳の結果なんだろうけど。

あ、ここで愛さんの仕事はホステスさんだと明かされます。

だからタクシー移動してまとまった金も持っていたのね。

ホステスさんの仕事は向いているんだな。

さあ、ここからクライマックス。

「私だって 全部お母さんのせいにしてる自分も

 お母さんのことも 大っ嫌いだよ!!」


うう、なんて辛い言葉。

泣き叫んで訴えます。

「信頼関係なんか私達の中にあるわけない、あなたは私を捨てて何もしてくれなかったんだから。

 謝罪すらしてくれないなら、学費くらいでしか気持ちを量れない。

 大学は育ててくれた伯父さん達に顔向け出来るように、お母さんがそんなんだから、あの親の子どもだって言われないように頑張ってきたんだ!!」


雪さん…やっぱりそうだったのか…。

「やりたいことも夢もない」

と言っていたのに奨学金=借金背負ってまで大学に出たのは学歴身に着けてお金をまっとうに稼ぐためだったんですね。

「あの親」

という言葉に自分への攻撃を感じ取った愛さんは昔のように雪さんをぶった。

ヘラヘラでかわせなくなったら言葉の暴力、それもきかなかったら暴力、全くもってありふれたムカつくパターン。

その仕打ちに雪さんはまた傷つけられ、涙がさらに溢れたけれど力を振り絞って愛さんを全身で押し倒します。

さりげないけどこの倒し方がリアルだなーって私は共感しちゃった。

怖い・強い・でかい相手には全体重かけるしかない。

この場合は物理的じゃなく精神的なものだけど。

愛さんの返しは昔と変わらず…。

「何すんの!

 これ高かったのに!」

バッグらしい。

昔リップ雪さんが壊しちゃって暴力振るった時と同じです。

ああ、変わらない。

何も変わらず話も通じない、知ってたよ、きっと雪さんはこう思ったんじゃないかな。

リナちゃんにもらった勇気を思い出して、どこかで期待してたから踏ん切りがつかなかったと思ってから、新しく自分の言葉で最後にこう告げます。

「私は 私自身の意思で 今度は 私が

 お母さんのことを捨てる

 私お母さんに期待しすぎてたんだ

 私が欲しかったものを

 お母さんが与えてくれることは 

 この先もきっと無いから

 もう 諦める」


…。

これだ、ほんっとにこれだよ。

雪さんは期待を捨てられなかった。

期待するのは当たり前だよ、たった一人の親なんだもん(遺伝子の父親が誰なのかも雪さんは教えられてない、多分)。

愛されたいよね…大切にされたいよね…。

雪さんたったの20年ちょいしか生きていないんだし…。

でも諦めるしかない、だって相手こいつなんだもの。

捨てられた愛さんは自分が下に扱われたと感じたのかまた激昂して

「あたしがいなければあんたも一人なんだからね!!」

と去る背中に叫ぶ。

そしてあてつけに人に連絡取って

「自分はこんなに愛されてる、お前なんかと違うんだ」

と雪さんにマウント取り。

幼くて痛くて辛いったら。

おそらくブロックしてた自分を好いてる男…お客さんなんだろうなあ。

雪さんは振り向かない。

凛と背筋を伸ばしてゆっくりと去ります。

その表情は傷ついて、涙を流していても。

これが彼女の選んだ決着。

雪さん、お疲れ様。

本当に本当によく頑張られました…。

ううう。

クライマックスはここまで。

次回は結末のその後!

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『明日カノ』最終巻言いたい放題・その3。

2024年03月21日 | 言いたい放題
【明日カノ最終章で描かれていた世代連鎖】

をのひなおさんの漫画『明日、私は誰かのカノジョ』の最終巻言いたい放題記事3回目です。

前回はこちら。
  ↓
・『明日カノ』最終巻言いたい放題・その2。

1回目の時書いていなかった、明日カノ最終章=雪さん編第二章。に描かれていた世代連鎖についてサラッと私が思ったことを書いておきます。

親から子ども、子どもから孫、複数の世代に渡って同じような問題が繰り返されることを世代連鎖と呼ぶんだけど、これはたいてい毒親・虐待・依存症の問題と共に語られていて、よく言われる

「親が親なら子も子」

「虐待は繰り返す」

というあの意地悪な言葉なんか最たるもの。

実際の研究や統計データから

「遺伝ではなく、その後の環境」

と言われているらしいのでヒヤッとした方は安心してほしいです。

「自分も毒親に似てる気がする、どうしよう、あんな奴になったら」

と心優しき毒親育ちは皆思うもの。

私はいつもそれに対して

「毒親エピソード検索してみて、血のつながりもない、知るわけもない、縁もゆかりもない赤の他人のはずなのにどうしてみんな同じヤバイことするんだろうって思うから。

 あれは遺伝じゃなくて人間のよくある悪しき慣習だと私は考えるなあ」

と答える。

それは最初に強く主張しておきたい。

とはいえ…遺伝ではなく、

「自分が見たこと・されてきたことを模倣しやすい」

点は見逃せない。


依存症患者に苦しめられてきた家族が、たいてい子どもが、

「自分はぜったい親のようにはならない」

と思いながらも自分も同じ依存症になるか(アルコール依存症が有名だが、家庭内暴力など依存がある)、子ども時代そうしていたように依存症の人と結婚して同じようにずーっと世話をして振り回されているってよくある話。

(詳しく知りたい人はクラウディア・ブラックの『私は親のようにならないー嗜癖問題とその子どもたちへの影響』を読んでみて)

この問題は宿命でも現在でもなく、単純に慣れ親しんだもの・知っているものを人間はやりやすい、ってことなのだ。

雪さんと太陽くんがあんなに重い合いながらも傷つけあって悲しい別れを選び、寂しいのに別れてホッとするのは作中描かれている通り

「これでもう捨てられるかもって怯えないですむ」

「やっと嫉妬して疑わずにすむ」

に違いないんだけど、幸せじゃない状況に慣れすぎていて不幸な方が慣れてて心地よい、安心するという精神状態にされているからなのです。

雪さんの語った

「幸福が麻薬なら不幸も麻薬、不幸に心地よさすら感じる」

というアレです。

(私は雪さんのいう麻薬みたいな幸福って幸福じゃなくてただの刺激だとずっと考えているけどね。

 幸福依存症じゃなくて刺激依存症。

 幸福ってもっと穏やかで健やかなものだ)

太陽くんが

「こんなに嫌なのに、母親と同じに嫉妬して狂って愛する人を苦しめてる」

と母親のコピーみたいな思考・行動をするのは、それをされて学習してしまっているからなのだ。

慣れってすごく怖いのだ。

洗脳されているしね、愛は壊れるものだ、傷つけるものだと。

作中明言されていないけど、きっと太陽母は夫に浮気されたんだよね…それで狂ってる。

雪さんと愛さん(母親。シッチィ)は全然似ていないようで

「大切だと思った人はぜったい自分を捨てる」

という言葉をリンクさせてましたし、雪さん自身が

「私も母親と同じように逃げてる。

 あの人の行動をなぞっている」

とわかっているので、愛さんの

「向き合わずに・話し合わずに・逃げる」

をやられすぎて学んでコピーしちゃっているのね。

でも…こういう状況には『ハリー・ポッター』でダンブルドア先生が主人公・ハリーに優しく語ったこの言葉を贈りたい。

「どれだけ似ているかじゃない、どれだけ違うかだ」

人間似てるところなんかいっぱいある。

それを数えだしたら病んでしまうから、どれだけ自分は違うかに意識をうつした方が良いと思うから。

【成熟しない心は肉体を朽ちさせる】

雪さんの底つきからの勇気の芽生えの後、もちろんクライマックスとなる愛さんとの対決へ。

その前に前章のヒロイン・江美さんと愛さんのつながりが描写されます。

愛さんの地元時代の友達が江美さんだったのよね。

十数年ぶりの再会らしいよ、江美さん・幸子さんと。

東京(中目黒かな?)のカフェレストランでの3人同好会です。

江美さん・幸子さんの清らかな美に対して愛さんの全ての汚らしい&ねちっこいこと。

当然のように遅刻、バカそうな子どもっぽい話し方と表情、溢れ出るマウント精神など、少ないページにこれでもか!と嫌らしさを匂わせる…。

持っているバッグもブランドもので、ここだけじゃなく毎回タクシー乗るのでほんっとうにお金がないわけじゃないんだよね。

1円も引き取られてからの雪さんに援助してこなかったんでしょ?

辛い。

いつものガビガビ赤リップで愛さんはこうつぶやく。

「皆変わんないなぁ」

江美さん・幸子さんのことなんだけど、これは

「変わってないのお前だけだよ」

という強烈に皮肉がきいた描写なのです。

江美さんの成長も変わらない清らかさも読者はわかっているし、幸子さんだってあんなに綺麗に家を整えて家族の世話を頑張って、すごくすごくちゃんと成熟してるのにね。

ある年齢から…早い人は18才とかから、肉体年齢に対してあまりに精神年齢が追いついていないと人はとても老いて美から遠い容姿になる、と私はずっと思ってるんだけど。

愛さんはまさにだなあ。

ちなみにそんな私の自論にある大先輩レディーが

「いい年した大人の幼さって、自我なんですよ。

 わがまま、身の程知らず、傲慢、幼稚。

 そんな自我は停止…停止はすなわち死、でしょう。

 老いは死に近い様だから、そりゃー老けますよ」


と考察してくれたことがあって雷打たれたね

まさに!と。

(詳しく書いた過去記事はコチラ。
  ↓
 ・自我=停止=死。

きついわあ。

さて、大切な友達である二人に愛さんはマウント感をにおわせながら

「娘と来週海に行くんだぁ」

と話す。

そう、決戦はすぐそこなのだ…。

長く書いちゃったので今回はここまで。

読んでくださってありがとうございます

続き書きました!
  ↓
・『明日カノ』最終巻言いたい放題・その4。

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