大和心眼ーヤマトシンガンー

情報操作、捏造、隠蔽に騙されるな!茹でガエルにならない方法

『常若(とこわか)の思想』で蘇る、日本人の魂。先祖、子孫に恥じない決断が求められている。

2014-02-06 06:15:54 | 日本の政治
謎なぞです。

『古くても、新しいものってなあーに?』

わかりますか?

うーん、お茶の道具。茶碗は、古いけれど、いつもお茶を立てると新鮮さを感じるから?
それとも、ワイン。年代もののワインは、古いけれども、今開けることで新しいから?
ちょっと、違うかな。難しいですね。

答えは、日本人の心柱である『伊勢神宮』です。

伊勢神宮には、ご存知のとおり、20年の1度、神殿を新造して、神々を遷すという年式遷宮がおこなわれます。簡単に言えば、神様のお引っ越しの行事ということですね。年式遷宮の第一回は、持統天皇の690年にさかのぼるようで、昨年の伊勢神宮での遷宮の模様を中継したことでもわかるように、神々様のお引っ越しは無事済みました。

★伊勢神宮20年に一度の式年遷宮



私自身もよく理解してなかったのですが、お引っ越しにおいては、なんと今まで使っていた御装束や調度品、御神宝(武器、馬具、楽器など)までも一新するといいます。その数は、1500点以上にのぼります。

さらにびっくりなのが、五十鈴川を渡って、伊勢神宮の内宮の神秘な世界に誘う、宇治橋までを新調してしまうそうです。これは、年式遷宮(平成25年)が完了する4年前に実施され、平成21年に『宇治橋渡始式』が執り行われました。

★伊勢神宮で宇治橋渡始式



考えてみると、日本人は、これらの行事を通じて、魂の蘇り、新しいエネルギーの復活を信じ、子孫代々まで繁栄していく永遠性や人間、宇宙の普遍性を表現しているのかもしれません。

例えば、エジプトのピラミッドが古いといっても、今このような儀式が行われているでしょうか?石造りでできたパルテノンの神殿は、確かに美しいですが、今では一部しか残ってなく、観光スポットでしかありません。

伊勢神宮のように、神殿でありながら、耐久性のない草と木だけを使いながらも、1300年にわたり執り行われ、継続して守られてきたことは、驚くべきというしかありません。戦国時代においては、20年という取り決めはあったようですが、延期などをしながら実施し、あの織田信長などは、遷宮費を献納された記録も残っているようです。

さて、このように1000年以上にわたり守り続けてきた理由は、どこにあるのでしょうか?
それは、伊勢神宮の神宮司庁広報室長をされている河合真如さんの著書『常若の思想』から理解できます。



=================================
神宮は、20年に1度、神殿を新造して神々を遷すという式年遷宮によって、古い形体を保ちながら常に若々しい姿を見せるのである。

「古くて新しい」というパラドックスを解く鍵は、「常若(とこわか)の思想」にある。
式年遷宮は、神々を美しく瑞々しい神殿でお祀りしたいという古代の人々の発想から生まれたもの。そこには、神と供に生き、命の永遠の連鎖を願う、究極の祈りと感謝が込められている。それは、まさに永遠を象徴する祭りである。

20年に1度繰り返すことで、古と今と未来が永々に繋がる式年遷宮。そこには、常に若々しく美しく生き、その精神を子孫へ伝えたいと願う人々の思いも重なる。

これを私は、「常若の思想」と表現している。

常若とは、衰えることなく瑞々しいエネルギーがあふれている状態をいう。
=================================
『常若の思想』著者:河合真如から引用

常若とは、エネルギーが溢れた状態なんですね。なんかそれをイメージしただけで、元気が貰えそうです。

私は、このように考えています。
伊勢神宮は、神々をお祀りした形式ですが、それは、自分自身を写す鏡。人間の肉体は朽ち果てども、人間の魂、エネルギーは永遠に続き、そのエネルギーは、神々と供にあり、現世で活かされている感謝の気持ちと自分が去ったあとも、子孫の繁栄、幸せを願う祈りが内包されているのではないかと考えています。

また、20年という区切りがあることで、日本人自身の魂が蘇り、新たな気づき、新たなエネルギーが充電され、復活へ向けてのスタートすることができるチャンスではないかと思います。

あくまでも、それは、目にみえない心の世界ですが、日本人は、古来からそのような「見えない世界」を信じており、山や樹木、あるいは岩などの自然に神霊が宿ると考えていたことでも理解できます。限りなく神様が多いことから「八百万の神々」などと表現していますよね。

つまり、日本人の原点、心の拠り所を示す装置が、この「式年遷宮」なのだと思います。「式年遷宮」がくるたびに思いだし、新たに営みが記憶されていき、永々に生き続けるシステム。

このシステムですが20年という区切り、どうして20年なのか不思議に思いませんか?
これには、諸説あるようですが、はっきりと答えはでていません。ただし、およそこのような理由からなのではないかということが収束しつつあるようです。

○建物の耐久性を理由にあげる説
 およそ20年程度で、木造である宮社は自然に痛んでくるから

○建築技術を世代に伝えていくための説
 大工仕事を世代に伝えていくには、20年が限界であり、伝承していくことができる

○時代の生命の更新期間から考える説
 人生的な視点から、20年を一区切りにして、新しい転機が訪れていくというもの

まあ、このようにありますが、現在では、稲の貯蔵年月説という小堀説も有力になってきているようで、その答えは、『常若の思想』を読んでみてください。

さて、考えてみたら、世界にこのような神殿と人間、そして人間の過去、現在から未来までも永遠につなげていく仕掛けはあったでしょうか?どこを探してもありません。
日本人は、世界に誇れるハードだけではなく、ソフトウェアも持っていたということです。

このことから考えられるのは、「今だけよければいい」「自分だけ幸せならいい」という単次元の発想では、所詮長続きしないということです。元来人間は、連続性のある、永遠の中で、ある世代だけを選んでこの世に生を受けています。それも、先祖のつながり、そして子孫への引き継ぎにある一世代だけです。
これは、身近な人の死を経験するだけで、理解できると思います。

そうであれば、今の時代を、子孫に引き継げる「責任ある生き方」をしなければなりません。

本来引き継がれてきた「良きもの」は、きちんと引き継ぎ、この時代にわかった「悪しきもの」は取り除いていく作業が大事です。その繰り返しの中で、人間は平和、幸福を見いだしていくのではないでしょうか?
あなたの子孫が繁栄し、幸福になっていくことを、どの親はでも願っていると思います。その「思い」は、世界共通です。

将来の日本の姿は、今の「私たちのあり方」でつくられていきます。間違いのない判断、決断をしていきたいですね。

それでは、また。

==================
お ま け
==================
YouTubeで面白いバンドを見つけることが楽しみ
気に入りました!サカナクションではなく、SAKANAMON

★SAKANAMON - シグナルマン 【MUSIC VIDEO & メイキング】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも僕らは得体のしれない時代を背負う
危険が交差する道を進むには正義がいる
安らぎに全てをかけ
君が青なら僕は進むよ
君が赤なら僕は止まるよ
正しい道を進む力よ間違った世界に倒されるなよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「シグナルマン」歌詞から一部引用