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尊皇攘夷 水戸学の四百年

2021-10-10 19:43:18 | 日記
片山杜秀著 新潮選書刊 20102年5月初版 2200円・・・てだけでもう新書の値段ではないから分厚いだろうな・・とは思ったが 調べてみたら476Pもある。まあ 普通の単行本が250Pくらいだから 軽く考えてたのだけど なんせ尊皇攘夷に水戸学だ。とてもすんなり買う気ににはならん。で 図書館検索したら うちの図書館偉い。3人待ちだったのでとにかく予約した。次の予約があると借りれるのは2週間なので1か月で来たのだけど カウンターで見たら分厚い。これを2週間で読めるのか?と不安になったが まあ取ってきて測ったら 厚さが3センチもある。普通新書って1センチくらいなので まあ2週間あればなんとかなるだろう・・と読み始めたのだけど 利用カード出したら5冊ご用意できています・・でこれまためげる。そのうちの一冊は湊かなえのカケラなんで こりゃ最悪カケラを読まずに返せばいいだろう。が こっちも41人待ちなんで 一度返せば20か月待ち・・・もう四方敵だらけ状態。まあでも尊王攘夷に2200円出す気にもならんので 根性入れて読み始めて飽きたらカケラに・・という感じで読んでたのだけど カケラは半日くらいで読めちゃってつまらなかったので こちらに期待。歴史というか思想の本なんで読みにくいだろうな・・と思ってたが 家系がややこしいのだけど 面白いのでいいペースで読めた。月曜に取ってきて金曜の晩には読み終えたから ある程度ナナメ読みなのは仕方ない。面白かったんで古本の値段がこなれてきたら買ってもいいかな・・と思う。待ってる人いるから明日にでも返してきてまた予約入れようと思ってるけどw さて こういう本の何が面白いか?というところだが 高校時代に日本史の授業で幕末の出来事について軽く学ぶけど それは受験用。年号と出来事の名称と誰が中心で・・というくらいだ。だから 尊皇攘夷てもそういう歴史が明治維新を・・という認識しかないわけ。この本の裏表紙に 「水戸黄門」徳川光圀が「大日本史」の編纂事業に着手し天皇に理想国家の具現を見た中国人儒者・朱舜水を師と仰いだのが始まりだった。幕末。挙国一致の攘夷を説く水戸学の過激派・相沢正志斎の禁書「新論」が吉田松陰などの志士を感化し、倒幕熱が一気に高まる。大政奉還の主役は徳川斉昭の息子・慶喜。そして三島由紀夫の自決も「天狗党の乱」に端を発していた・・(裏表紙から抜粋)という内容の本なわけで 読んだものから言えばすっきりわかる幕末の尊皇攘夷だ。徳川御三家の水戸藩が中心で書かれているので幕末の有名人の坂本龍馬だの高杉晋作だの吉田松陰だの新選組なんかちょろっとしか出てこない。大きな動きのあった長州・土佐・薩摩もちょろっとは出てくるが添え物程度。基本は 徳川御三家の副将軍である水戸藩の内部でどういう動きがあってどうなったか?というのを書いた本なんで歴史ロマンてよりは どろどろした記述が多い。これを読めば安政の大獄も桜田門外の変も天狗党の乱もすっきりわかるから 著者すごいな・・と思う。元々新潮45や新潮に連載されてたものを再編集したもので これが書き下ろしだったら頭おかしくなりそうだ。著者は1963年生まれの慶応の法学部教授。頭のいい人って違うのね・・というのが素直な感想だ。まあ歴史マニアでないと読むのは疲れると思うが 事実って面白いので最後まで中だるみしないで読める。良書だ。まあこれを2200円出して本棚に入れたいか?と言われるとちょっと微妙だが。当分読む本には困らない。京都の呉服屋さんの娘さんが 改築するので・・とお父さんの本棚をごっそり出したうちの京都関連のをほぼ全部買った。40冊以上あるから半年くらいは楽しめるだろう。
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