私はメンタルチャットの管理人

メンタルチャットでおこるさまざまな非日常

潜入ルポ amazon帝国

2022-12-29 07:55:45 | メンタルヘルス
横田 増生著 小学館刊 2019年初版 354P 1590円
著者の本はアマゾン・ドット・コムの光と影から読み始めて 仁義なき宅配: ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン、ユニクロ帝国の光と影、ユニクロ潜入一年と読んでる。お気に入りのルポライターの本。どれもそうだが 非情な経営者=象に果敢に立ち向かう蟻・・てところが好きだ。本書も amazon帝国?読んだ?と思ったが図書館なんで借りてみたら 未読だったので面白く読んだ。amazonの説明に
【編集担当からのおすすめ情報】
著者の横田氏は、日々の生活用品をほとんどアマゾンで買いそろえています。さらに、アレクサに頼んでニュースを聞き、映画はアマゾンプライムで観て、漫画や小説はキンドルで読んでいる。どこにでもいるアマゾンユーザーに過ぎなかった著者が、たったひとりでこの巨大企業の実態に迫りゆく。「巨象に立ち向かうアリ」の奮闘をご覧ください。
とあるが まさにこの通り。とても面白く読んだ。
あたしもFireタブレットを3台持って先日のブラックフライデーでFireスティック買ったし 買う本はほとんどマーケットプレイスなのでそれなりのamazon信者なのだけど 色々良くない噂もきくし 自分でも問題があったときにamazonに直接繋がる窓口が非常にめんどくさいのを疑問を持ってたので面白く読めた。今は主夫なのでamazonのバイトも悪くないな・・と思ってたが これを読むとピッキングで平均20キロ前後歩くそうで 心臓に爆弾抱えてるあたしとしては到底無理だろうw それに給料の安いこと これほどまでに安いとは思わなかったし 最初にポイントが与えられて休んだり遅刻したりしてポイントが無くなると事情がなんでも解雇 それがアルバイトだけでなく正社員までそういう感じらしいので怖い会社だな・・という印象。
あと 部屋の一室はほとんど書庫と化してるのだけど 先日ざっと数えてみたら1200冊くらいある。本棚は前後2列に入ってるし平積みの山が何本もあるという本オタクだ。それでも小説は数人の作家のしかなく他は京都本とノンフィクばかりというまあ変人。あたしも大病して一度は生き延びたが次は無いだろう。平均寿命どころかもっと早く終わると思う。そこで あたしが逝ったらこの本の山どうするか?って話。古本屋に段ボール詰めして買い取りしてもらうと中身関係なく一冊数十円だろう。全部で数万円か・・・ならマケプレで売って欲しいなと思うわけで この辺のシステムがどうなってるか知りたかった。で 本書にそれが載ってたので見てみたら 販売手数料が15%取られ 1点ごとにカテゴリー成約料が100円かかるそうだ。500円で売れば75円が販売手数料で成約料が100円だから175円だから手元に入るのは325円 梱包資材とか引くと まあ1冊売値の6割ぐらいが手元に入る計算だ。が 希少本でもない限り500円+送料を払う人は あたしを含めて少ないと思うので これも数売れる業者で無いと難しいだろうなぁ・・というところ。
他にamazonの収益の半分以上を占めてるのがAWSで利益の6割を占めているとか amazonの荷物の配送を請け負ってる宅配業者 うちではクロネコだが どれだけ無理な量をを押し付けられ1個200円で仕事してるか・・とか 評価を使ったステルスマーケティングとか いかに税金を払わないように合法的に小細工してるか いかにベゾスが強欲 まあ最近資産のかなりの部分を寄付するなんて話もあるが まずはバイトを含めた従業員に還元しろよ?とか思うが え?裏側はこんななの?という話ばかりで 面白い本だ。惜しむらくは全体が何本かのルポの集合みたいになってるのがアレだが これだけの裏を調べ上げた横田増生さんてすごいな・・と思う。買って損はないと思うが すでに古書が送料入れても1/3くらいの値段で買えるし 図書館にあると思うので一読されるのをお薦めする。しかしamazonの暴露本をamazonで買う・・てのも面白いちゃー面白いw
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プログラミング教育はいらない GAFAで求められる力とは?

2022-12-28 19:28:29 | メンタルヘルス
岡嶋裕史著 光文社新書刊 2019年初版 205P 814円
潜入ルポamazon帝国のamazonのページwの下の方にお勧めで出てた本でちょいと気になったので amazon(何でもamazonw)で見てみたら試し読みで最初の数ページが載ってたので 興味を惹かれたので図書館検索で借りた本w もう本買いすぎてるのでどうしても手元に置きたい本以外は全部図書館からw あたしは制御系のソフト屋なので ある程度は業界を知ってるので興味がある。著者何者?ってみたら 中央大の院の総合政策の博士さんで 富士総研やら関東学院の経済の准教授だったり情報科学センター所長を経て母校の政策研究の准教授・・まーご立派な経歴なのだけど 要は現場でソフトの仕事をしたことの無い上流階級のお方。その人がどういう目ででソフト業界見てるか?というのに興味があったわけ。著者は72年生まれだから49歳か・・前書きに 本書の主張は
コーディング(狭義のプログラミング)の教育→いらない
プログラミング的思考(も含めた広義のプログラミン)の教育→すごくいい
とあるのを見た時点で こりゃあかんな・・という印象。2020年から子供のプログラミング教育必修化が予定されてることを踏まえてこういう本を出したんだと思うが前書き時点でう~む・・なのである(良い意味ではないw)。
本書は業界関係者以外の人に向けて書かれてるのでわかりやすく プログラミングとは何か?から始まってるのだけど この時点ですでに上から目線なのが好かん。2章のプログラマとは何者か?にいたっては 私はやったことありませんがちゃんと知ってるよー的な内容なんだけど やったことの無い上からイメージで書かれてるので実態とは全く違う。大昔にはプログラマという狭義の職種はあったのだけれど21世紀までにはほぼ消滅してて 今プログラマという職種はない。今ソフトウエア技術者と呼ばれる職種は上流工程と下流工程をかなり取り込んでいて かなり広い領域をカバーしてるので 著者の指摘は既に大昔の話だ。この時点で もう本書は買う対象から外れた。自分がソフトやってれば ここらへんで本書のアホらしさに我慢できなくなるところだ。どうりでamazonで古本が1円でごろごろあるわけだ。3章では上流工程の仕事がどれだけ大事か?と熱弁をふるってられるが 昨今この境があいまいだし あたしは大手で仕事してたんで 一般的に上流工程と呼ばれる人たちって大体はいい大学を出て入社してくるのだけど専門外の人も多い。営業が取って来た仕事を客先と細かい仕様を打ち合わせて決めてくるだけの方々なので あたしの場合は社会インフラの制御系だったから 彼らが必ずしもプラントの専門知識を持ってるわけではないのを痛感してるので お客に対する質問窓口みたいな位置づけ。大学出たての人にそういう知識を要求するのは無理で最低現場で5年以上もまれて そのプラントの知識を得て初めて使える技術さんになる。さて4章からはプログラミング教育の話になる。実際小学生にどうやって教えるのか?と前々から疑問に思ってたのだけど マインクラフトやらスクラッチあたりから始める・・まあそこで終わるんだけど これで論理的思考が身につくとは到底思えない。個人的には君にもゲームが作れる・・て教育だろう。5章でやっと著者の言いたいことが出てくるわけで 求められる能力と教育・・というタイトルがついてるけど プログラミング的思考=社会で生き抜く力なんて章もあるけどばっかじゃねーの?って感じ。論理的思考ができれば社会で生き残れるわけではないのに・・綺麗ごとで言えばそうなんだけど社会ってそんな数式みたいな一筋縄ではいかないのだけどねぇ・・これだから現場を知らない上流階級の人は使えないのだよ。目的それを実行する手段・・だの 論理でしか動かないだのもういいかげんにしろ・・なのだ。とどめは最後に書かれてる ルール(プロトコル)を作る人間になる・・に至っては本書がどれだけ駄本であるか どれだけ現場を知らないで思い込みと上から目線で書かれた本か・・というのが理解できる。1円でもいらない本だ。
人が社会の中で生きていく上で大事なのは向上心とコミニュケーション能力だと思う。これはあたしがソフト業界で仕事してきたうえで学んだことだ。常に新しい技術に目を向けてそれを取り込み 周りが求めていることを自分の考えてとすりあわせて間違いは正しながら先に行く‥そういう姿勢が社会で生き抜く力なんであって 世の中ITがブームだからプログラミング教育やってないと取り残されるだろうなんて安直な思考は時間の無駄でしかない。本文中にプログラムは一般人から見たら呪術師の黒魔術・・と書かれているが 黒魔術の中身なんか理解しなくていいのだ。呪術師をうまく利用してより良い世界を実現するのが大事だと思う。まーそれにしても一般的に上流・・と呼ばれてる方々 その中でも突出してる人たちは そこら辺の使い方が上手いな・・と思う。ベゾスもマスクもだがw 
コメント (2)
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89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた

2022-12-22 20:48:40 | メンタルヘルス
大崎 博子著 宝島社刊 2022年初版 192P 1430円
週刊誌の書評に出てた本で図書館で借りた本。大体中身は想像できるから買う気なんか全く無かったんだけど 図書館検索したらあったので予約入れといたのが忘れたころに ご用意できました・・になった。予約入れたときは20人以上予約待ちがあったので まあそのうちと思ってたら意外と早く回ってきた。Twitter13万8千のフォロワーがいるそうだが 本としてはスカスカで ちょいと長めのtweetをまとめたみたいな本・・というか本にもなってない。ページの余白は多いし文字は大きいしい行間は広いしでご老人の独り言なので 読み始めたらすぐに飽きちゃったがまあせっかく借りたので最後まで読んだが1時間かからなかったから中身の薄さは推して知るべし。写真はソフトフォーカスで色調が統一されててお上手だけど まあそれだけ。間にご自身のtweetを挟んでるのがウザい。宝島社って余程出版ネタに困ってるのか?と思わせる内容だが 女性誌あたりが好みそうなイメージなのはわかる。まあ90近いおばーちゃんがどう考えて生きてるのか?というとこに興味があったんだけどぼんやり生きてるのね・・と納得した次第。あたしみたいに一度死にかけると まあこれで幸せ・・というところに行きつくので 気持ちはわかるけどねぇ。本出しませんか?で舞い上がっちゃったんだろうな。買って読む本ではない。早い人なら1時間 遅くても数日あれば読めるので 読みたい方は図書館でどうぞ。1時間かからなかったんで時間の無駄・・までいかなかったのは良かった。
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アフガニスタン・ペーパーズ  隠蔽された真実,欺かれた勝利

2022-12-18 09:36:22 | メンタルヘルス
クレイグ・ウィットロック著 岩波書店刊 2022年初版 404P 3960円
書評から拾った本だけど 先日の略奪の帝国1冊分とはいえ4000円近い本だ。月に自由に使えるのは1万くらいだから この値段だとかなり厳しいし中身を見ないでポチする勇気も無いが 図書館検索したらあったので借り出してきた。待ちが1人・・てこれも人気ないのねーと複雑だが何か月も先にならずに2週間で手元にきたので嬉しい。全文は404Pだが 本文は309P 謝辞が8Pで残りは注だ。厚さが3㎝もあるので後回しにしてたんだが 面白いのでついつい夜更かしして1週間かからずに読んでしまった。イギリス東インド会社の話なんか既に300年以上前の話なんで歴史だけど こちらはつい最近までやってた戦争なんでより身近だ。内容は2001年から21年に撤退するまでのアフガニスタン侵攻についてのアメリカ側の記録を丁寧に掘り起こして あの戦争が何だったのか?を裏側からも記録した本。ベトナム戦争は共産主義に対する戦争だったが アフガンは9.11でアメリカに泥を塗ったビン・ラディン率いるアルカイーダに死を・・で始めた戦争。最終的にアフガニスタンに西欧式の民主主義を根付かせイスラムを追い出すことが目標だったようだが かなわず撤退することになる。20年と数百兆の金をつぎ込んで結局ビン・ラディンを殺しただけ。 今のタリバンが支配してるアフガンを見れば なんと無駄な戦争をしたものか・・と思う。本書では戦術はあるが戦略が無い・・と繰り返し書かれてるように 現場は自分たちが何をすべきかわからないまま戦争してたようで これでは無理だな・・と思う。そもそもの敗因がアフガニスタンの民衆に西欧式というかアメリカ式の民主主義を根付かせイスラムのテロリストを排除しようというのが目的だったが ベトナムで何を学んだのか知らないがアメリカの物差しでアフガニスタンを計ったのがそもそもの間違い。資金を投入してインフラ整備して教育して西欧式民主主義持ち込もうとしても 現地は読み書きすらできないレベルなので 江戸時代の人にパワーポイントを教えるようなもの。時計も読めない人たち相手に西欧式民主主義を説いても無理だろう。そもそもイスラムなので西欧式民主主義の入り込む余地は無いから無駄。これを読むとアフガニスタン侵攻のほとんどがすんなり理解できるので良書だ。図書館にはあると思うので是非とも読んで欲しい。ワシントンポストの力量を見せた興味深い本。古本がこなれてきたら買おうか・・と思ってるが 今は図書館にあるのでいい。4日まで借りれるが延長できるんで2回目読むか・・というところだ。
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武士とは何か

2022-12-16 01:47:41 | メンタルヘルス
呉座 勇一 著 新潮選書刊 2022年初版 240P 1650円
新書だが通常の新書と違って判型が19.1*12.8とB6より少し大きいサイズだ。これも日経かなんかの書評から拾って買う前に図書館検索で 図書館の本。今年の10月の末に出た本なので まだ1か月半だが待ちはあたしだけだったんで まあマイナーな本だろう。なんか 武士の精神構造うんたらの本かと思えば 平安後期から戦国時代にかけて政治・社会の中心にいた中世武士の資料に残された名言、暴言、失言を手がかりに知られざる中世武士の本質を読みとく画期的論考・・なんだそうだが 今120Pあたりなんだが すさまじくダルい本。ちょっと乱暴な言い方をすれば鎌倉殿の前後の権力争いの考察本という感じか。何がダルいか?というと まあ仕方ないのだけど 本人を中心とした一族だの政敵だの家来だの関係者が山盛りなので 系統図をきっちり載せていただかないと 誰が誰なのかあたしは混乱する。で 読みながらこいつ なんて読む 誰だっけ?で前に戻ったりしてそのうち何がなんだかわからなくってダルいのだ。まーあたしが頭悪いんだろう・・と言われたらそうかもだがw ただ文章的に読みにくいのは確か。先に読みにくい・と書いた略奪の帝国ですら もう少し楽に関係が頭に入ってくるのでダルいまでいかないんだが これは文章的にダルい。著者は80年生まれだから42か・・東大文学部から博士課程で専攻は日本中世史 今は信大の特任教授だそうな。どうでもいいが弟は信大卒だが にーちゃんはボンクラであるw まあ著者 頭はいいと思うが 本文中に拙著・・て何度も出てくるのでウザい。こういう人の講義が大学の単位・・てどうなの?という感じはする。まあみんな社会に出たら忘れちゃうんだろうが 大学教育て・・・と思ってしまう。というわけで あたしの評価で申し訳ないが100点満点なら35点くらい。1650円も出して買うような内容ではない。それだけ出せばバーボン1本とプレモルのマスターズドリームが2本買える。このマスターズドリームって 友人にいただいたんだが 国産ビールでは一番美味しいと思う。友人のうわばみ女子に薦めたら絶賛してたから あたしの舌もまんざらではないな・・と思う。これは缶から飲まないで冷えたグラスで飲んでいただきたい。深い色と濃いコクと切れの良さで しっかり高いけど納得できる味だ・・て本からそれたな。本書日本の中世の権力闘争の歴史に興味がある方はどうぞ。あたしは最後まで読むだろうがもう義務感で読んでるみたいなんで投げるかもだ。まあ1650円のバイトと思えばいいか。読みたい方はまず図書館でどうぞ。あたしはもういらない。
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