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京の路地裏 (同時代ライブラリー 109)

2024-06-24 00:44:34 | メンタルヘルス
吉村 公三郎著 岩波書店刊 1992/4初版 262P 900円+税だが 2006年の版では1600円くらいするので恐ろしい。あたしは古書を1円で買ったのだが・・ 著者は1911年生まれの昭和期の映画監督だそうで兄はフランス文学者の吉村正一郎。4人の子供をもうけ、長男は元NHK解説委員の吉村秀實。映画監督の西村昭五郎は・・と言われても誰もご存じないw 2000年に89でお星さまだそうだ。観光本でない京都がらみの本は大体読んで読んでないのはほとんどないので これ著者をご存じないが図書館に無かったので買った。送料入れても258円なんでハンバーガーくらいのお値段で1日楽しめたのでいいか・・ 基本的には戦後の映画のお仕事がらみの話が多いので よほど京都べったりの方で無ければ面白くもなんともないと思う。古きのどかな時代の京都の話。戦後昭和24年から20年ぐらい京都の仕事が多かったそうで あたしも知らない時代の京都を垣間見た面白さはある。元々は1978年に読売新聞から出たやつの新書化なので 知らなくて当然ではあるが。後ろの方で 京都が水洗便所の普及が全国一だった話は面白かった。学生時代友人が同志社の裏の親戚の家に下宿してたんで一般的な町家の構造は知ってる。鰻の寝床と言われる間口の狭い奥に深いのが京町家の特徴で大きな商家で無ければ棟続きの長屋が普通で 大きな商家は石畳になってるが普通に土間だったらしい。走りの片側におくどさんやら流し 要は台所があって 一番奥にお便所がある。あたしがいたころは もう和式だが水洗化されてたが それ以前は汲み取りだったから 走り・・つまり台所の横を肥桶かついでちゃぷちゃぷさせながら運び出してそうだ。友人の親戚ちも走りは潰して普通に板間だったが・・で 玄関入ったとこの土間が仕事場だったところも多いので そこの横を肥桶・・まあ藁かぶせて蓋はしてたようだがねぇ・・裏から出せばいいでしょ?と言われそうだが 京町家て奥は向かいの奥なので出口が無いんです。基本お風呂が無いので 未だに京都は銭湯がいっぱい残ってる。さすがに無理やり狭いおふろ増築してるところも多いが。イメージとしての京町家て素敵なんだけど そういう裏もあるし築100年近い長屋が洛中だと5000万くらいするのでもう骨董みたいになってるのを見るとなんだかなーだったりする。戦後の京都の裏側を書いたような本なので あたしは面白かったが万人受けはしないだろう。着物がらみの話は激しく同意だが。
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