トライランダーの蔵出し写真館 第2号

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魁皇999勝

2010-05-23 00:10:00 | 時事
かつて筆者は大相撲とプロ野球が大好きであった。
プロ野球は主に80年代から2000年、毎年のように最下位争いに顔を出すヤクルト・スワローズに哀れさを感じていたが、野村監督の手腕により波は激しいながらそれなりの強さを誇るチームになっていった時代。
そして大相撲は千代の富士が圧倒的な強さを誇り、その千代の富士の引退とともに湧き上がってきた大相撲界におけるバブルともいえる若貴時代。

しかしながらプロ野球においては有名選手の海外流出、一部球団の経営における消極さ(近鉄やオリックス、広島に横浜等)がもたらすチーム間格差等で急速に関心が薄れていき、現在はプロ野球に関しては何も論ずるつもりはない。

大相撲においても若貴バブルの崩壊後、外国人力士(朝青龍追放でもはや力の「もののふ」とは恥ずかしながら呼べない。以後プロ相撲選手と呼ばせてもらう)の台頭によりすっかり感心が無くなってしまった。

こんな中魁皇が999勝だという。
魁皇はれっきとした大関である。現在において大関に昇進するためには、明文化された規定はないが基本的に直前3場所が全て三役であり、成績が34勝、かつ2場所前と1場所前の成績において1場所前が上回ること、が求められる。

大関昇進後も勝ち越しインタビューはなく、「クンロク大関という大関を揶揄する言葉があるように」基本的に10勝以上が求められる。

このように力量が求められる地位にもかかわらず、合格点とされる10勝は平成19年5月場所以来、18場所も遠ざかっている。平成21年に至っては全ての場所が8勝7敗であった。余談ではあるが平成21年の日本人プロ相撲選手の中で最多勝が魁皇と稀勢の里の48勝であるからもはや筆者は相撲の将来に絶望すら感じてしまうのだ。

魁皇は史上最強の域に近い大関であるというのは筆者も認める。特に平成16年9月、11月に13勝で優勝、12勝で準優勝した時に横綱に上げるべきだったと思っている。しかし不運にも、綱取りはならなかった。

かつて元小結で当時幕下の大潮が史上1位の勝星を挙げたときの当時の春日野理事長(元横綱栃錦)は「大潮と(記録を破られた)北の湖では、勝星の内容が違う」と、祝賀のコメントすら寄せなかった。

失礼ながらここ5年の魁皇の成績を見ていると、とても大関として合格だとは思えない。関脇以下に落ちてから999勝を達成したというのであれば「鉄人」として祝福の気持ちを送りたいのであるが、勿論数字上、大関の座を保つ資格はあるとはいえこのような成績の中では、1000勝達成時に踊るであろう祝賀一色の新聞記事を見るのが虚しい気分になるのである。

最後に当ブログは他人の批判をする場ではないのだが、既得権益を守る改革しか行わずに、さらには不祥事続きで衰退の一途を辿る大相撲界に、「30年来の一ファン」として何とか盛り返して頂きたいと思い、聊か躊躇しつつも持論を述べたものである。


頑張れ、力の「もののふ」達よ!