飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

4.売りUP作業計画 72

2024-10-22 09:02:01 | 売上50%UP作業計画。

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       し茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   23
      朝からごはんで男性にピッタリ

      そういえばお茶漬けって、「朝からご
      はんをしっかり食べて、1日がんばる
      ぞ!」という男性にもぴったりです
      し、「夕飯は外食にしたいけど、ハ
      ンバーグやラーメンは重いから、サ
      ラッと食べられるものを」という女
      性にもぴったりです。平日の朝9時
      前。カウンターの窓ガラス越しに、
      ひっきりなしに行き交う人々を眺
      めながら、お茶漬けをすすりつつ、
      さまざまに思いをめぐらす朝です。
      (次回に続く)



       
       し茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   22
       普通男性客・女性客にかりょる
       飲食店の客層って固定されていること
       が多いんです。「松屋」はいつ行って
       も男性客が多いし、「Soup Stock Tok
       yo」はいつ行っても女性客が多い。「
       だし茶漬け えん」のように、時間帯に
       よって男女比が変わるって意外と少な
       いんです。
       (次回に続く)

       し茶漬けえん「620円朝食」
               の凄さ     連載   21
       朝は男性夜は女性が多い

       私が店に滞在した間に、お茶漬けを食
       べていたのは全員が男性でした。女性
       もやってくるのですが、「お茶漬けを
       食べるのかな?」と思ったら、揃いも
       揃ってテイクアウトのおにぎりを買っ
       て去っていきます。以前から「だし茶
       漬け えん」を、朝食も夕食にもちょこ
       ちょこ利用しているのですが、朝はい
       つも男性客が多めで、夜は女性客が多
       めです。これって大変興味深い。
       (次回に続く)




       し茶漬けえん「620円朝食」
               の凄さ     連載   20
       回転率は高め

       筆者が今回訪問した店舗は、山手線の駅
       直結の地下街にあります。細長い空間の
       左右にカウンターが1列ずつ配置された
       15席ほどの小さなお店ながら、朝から5
       人ほどの利用者がいました。椅子は背も
       たれなしの丸椅子で、それぞれが2席から
       3席とばしで座り、黙々と食べています。
       新しい客がやってきて、1人が券売機前に
       立つと、誰かが席を立つというループが
       繰り返され、回転率はかなり高め。
       (次回に続く)




        し茶漬けえん「620円朝食」
                の凄さ     連載   19
        軽食ながらこちそう感がある

        だけど、「だし茶漬け えん」は、極上
        のだしで食べることで、軽食でありな
        がらごちそう感があります。お馴染み
        のお茶漬けというスタイルであり、注
        文したらあっという間に出てくるけれ
        ど、家庭ではとてもじゃないけど真似
        できない深みのあるだしは、わざわざ
        訪れて食べたくなる味です。
        (次回に続く)




         し茶漬けえん「620円朝食」
                 の凄さ     連載   18
         お手軽な存在

         自宅で食べるお茶漬けって、余っ
         たご飯に冷蔵庫にある漬物なり梅
         干しなり、鮭フレークなりを乗せ
         て(もしくはお茶漬けの素をかけて
         )、お茶をかけて食べるという、「
         料理と言うのもおこがましいのでは
         ?」というぐらいのお手軽な存在。
         (次回に続く)

         
         し茶漬けえん「620円朝食」
                 の凄さ     連載   17
         湯葉は豆腐を作る過程から    
         湯葉は豆腐を作る過程で豆乳を煮
         た時に、表面にできる薄皮をすく
         い取ったもので、しっとりと柔ら
         かく、口の中に入れるやいなや、
         ホロホロとほどけていきます。味
         は非常に淡白で「言われてみれば
         確かに豆腐っぽい味がするな」と
         いう程度。つまりは湯葉に、山椒
         ちりめんの旨みがたっぷりと染み
         込んでいます。

だし茶漬け えん
夏野菜がたっぷり入った山形だしは、おくらのと
ろみがついて食べやすい(筆者撮影)

         だしをかけて、かき混ぜて一緒に
         掻き込めば、相乗効果でますま
         すおいしい。
         (次回に続く)



         し茶漬けえん「620円朝食」
                 の凄さ     連載   16
         ちりめんじゃこがご飯に合う

         ちりめん山椒は、うってかわって
         お上品。繊細な湯葉を香り高い山
         椒ちりめんで煮ています。山椒の
         ピリッとした辛味と爽やかで深い
         清涼感と、小さめサイズのちりめ
         んじゃこの塩気と、カリカリとし
         た香ばしさは、ご飯を格上げして
         くれるおいしさ。
         (次回に続く)


         し茶漬けえん「620円朝食」
                 の凄さ     連載   15
         2連小鉢がさっぱりとうまい

         ご飯の友として愛されている、山形
         だしと湯葉ちりめんを、まずは別々
         にパクリ。山形だしはきゅうりがシ
         ャキシャキ、おくらがとろり、食感
         が楽しい。夏野菜特有の青い味わい
         がさっぱりとおいしい大地の味。

だし茶漬け えん
2連小鉢にはきゅうりの漬物と、ひじきの煮物(筆者撮影)

                         (j次回に続く)


       し茶漬けえん「620円朝食」
               の凄さ     連載   14
       山形の夏野菜京都の湯葉佃煮
       をせて食べるぜいたく品

       山形だしは山形県の郷土料理で、夏
       野菜を細かく刻んで和えたもの。「
       だし茶漬け えん」では、おくら、き
       ゅうり、青菜、枝豆などが入ってい
       ます。

だし茶漬け えん
左が山形の郷土料理だし、右が京都名物の湯葉ちりめんの佃煮
(筆者撮影)

      湯葉ちりめんは、生湯葉とちりめん
      山椒の炊き合わせで、京都の佃煮屋
      さんでは定番です。つまりは、ホカ
      ホカごはんの上に山形と京都の名物
      料理を乗せて、東京で食べる。なん
      だかとても贅沢です。
      (次回に続く)




      し茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   13
      国産米意を固めに炊く

      ご飯は国産米を使用し、だし茶漬け
      に合うように粘り気の少ないものを
      選んでいるそう。硬めに炊いてある
      のでだしをかけても、ふやけにくく
      、最後までサラっと食べられます。
      (次回に続く)


      し茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   12
      食べ方の工夫

      急須を傾けると、だしの香りがふわ
      り。「だし茶漬け えん」のだしは、
      昆布・いりこ・かつおという定番の
      和風だしに、鶏がらスープをブレン
      ドしたオリジナルです。私流の美味
      しく食べるコツは、だしを少しずつ
      注ぐこと。急須の中には熱いだしが
      入っているので、だし茶漬けがぬる
      くなる頃に継ぎ足し継ぎ足しで食べ
      進めることで、最後まで冷めること
      なく完食できます。
      (次回に続く)



   
      し茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   11
      お椀のサイズ絶妙
      お茶漬け専用のお椀は、丼鉢より小さ
      めで、ご飯茶碗よりも大きめな絶妙サ
      イズ。だしをたっぷり注いでもこぼれ
      ないように、深めになっています。ご
       はんの上には山形だしと湯葉ちりめん
      がたっぷり乗っています。そこに、
      急須のだしを注いでいただきます。
      (次回に続く)


      だし茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   10
      山形だしと湯葉ちりめんのだし茶漬
      けモーニング620円(ごはんは大盛り

      山形だしと湯葉ちりめんのだし茶漬けモ
      ーニングは税込620円。「だし茶漬け え
      ん」のモーニングは、木製のトレイにト
      ッピングが乗ったごはん、だしの入った
      急須、2連小鉢が行儀良く並んだ状態で
      提供されます。

だし茶漬け えん
山形だしと湯葉ちりめんのだし茶漬けモーニング
620円(ごはんは大盛り)(筆者撮影)

      (次回に続く)


      だし茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   9
      グランドメニューはお得感

      税込620円の3メニューは、グラ
      ンドメニューで税込860円で販
      売しています。その価格差は24
      0円。グランドメニューの方が
      モーニングよりも小鉢が1品
      多いのですが、それでもかなり
      お得な印象です。
      (次回に続く)


      だし茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   8
      ごはんの量同価格で3種類

      同じ価格でごはんの量が、小盛り(約
      150g)・普通盛り(約180g)・大盛り
      (約280g)から選べ、出汁は無料でお
      かわりできます。

だし茶漬け えん
ごはんの量は3種類。個人的には普通盛りでは物足り
ず、大盛りはかなり多いので、どちらにするか悩み
どころ(筆者撮影)

      (次回に続く)

       だし茶漬けえん「620円朝食」
              の凄さ     連載   7
      えんのモーニング

     「だし茶漬け えん」のモーニング
     の提供時間は開店から朝10時まで
     です。一部店舗(駅構内の店舗が
     中心)で販売しています。モーニ
     ングの種類は4種類で、いずれも
     だし茶漬け・小鉢1品・お漬物が
     セットになっています。

     ・蒸し鶏と青菜 税込620円
     ・焼き鮭とごま昆布 税込680円
     ・釜揚げしらすと南高梅 税込620円
     ・山形だしと湯葉ちりめん 税込620円

      (次回に続く)


       だし茶漬けえん「620円朝食」
             の凄さ     連載   6
     「えん」グループ40店一等地戦略

     さらに系列店で「和食 えん」、「肉う
     どん・肉どうふ えん」「和食屋の惣菜
     えん」など「えん」と名の付くお店は
     合計40店舗以上。いずれも駅・デパ地
     下など、抜群の立地ばかり。明確な戦
     略を感じさせます。
     (次回に続く)


     だし茶漬けえん「620円朝食」
             の凄さ     連載   5
     全国の都市部に出店

     だし茶漬け えん」は、東京都内の主要
     駅やショッピングモールを中心に展開
     しつつ、大阪・京都・静岡・仙台・名
     古屋・札幌・福岡など日本全国の都市
     部にも出店しているため「食べたこと
     がある」「知っている」という方は多
     いのではないでしょうか?

だし茶漬け えん
だし茶漬け えんは、おぼんdeごはんなども運営する和食に
特化した飲食チェーン株式会社ビー・ワイ・オーが手がけ
る(筆者撮影)

    (次回に続くf)


    だし茶漬けえん「620円朝食」
            の凄さ     連載   4
    26店舗展開

   「だし茶漬け えん」の店舗数は
   26店舗。手がけているのは「お
   ぼんdeごはん」などの和食に特
   化した飲食チェーンを展開する
   「株式会社ビー・ワイ・オー」。

   だし茶漬けえん「620円朝食」
           の凄さ     連載    3
   茶漬けは朝食にピッタリ

   今回モーニングをご紹介するのは
   「だし茶漬け えん」。和食のファ
   ストフード店というと牛丼チェー
   ンが代表的ですが、考えてみれば
   、お茶漬けも日本のファストフー
   ド。身近さで言えばソウルフード
   と言っても過言ではありません。
   調理時間が短いので提供が早く、
   忙しい朝時間でも利用でき、サ
   ラっと食べられるので、食欲の
   ない朝にうってつけです。
   (次回に続く)



   だし茶漬けえん「620円朝食」
           の凄さ     連載    2
    どの店も朝食コスパと魅力がある

   ハンバーガーショップや、カフェ、
   ファミリーレストラン、牛丼チェ
   ーンなど、さまざまな飲食チェー
   ンが提供する朝限定メニュー。
    集客の弱い時間帯である午前中
   の売り上げを強化すべく、朝の
   数時間だけ提供される限定メニ
   ューの数々は、コスパ抜群かつ
   店の特色が強く表れ、どれも魅力
   にあふれています。
   (次回に続く)




   だし茶漬けえん「620円朝食」
           の凄さ    新連載    Ⅰ

   喫茶店やレストランが、朝の時間
   帯にドリンクやトーストなどのメ
   ニューを割安価格で提供するモー
   ニングサービス。名古屋の喫茶店
   が始めた文化とされていますが、
   最近では大手外食チェーンも数多
   く提供しています。そんなチェー
   ン店の外食モーニングをこよなく
   愛するライター・ブロガー、大木
   奈ハル子さんがお届けする本連載
   。第93回となる今回、訪れたのは
   「だし茶漬け えん」です。
   大木奈ハル子 ブロガー
   (今回信連っさいです)



  
   負債2億円の「町の弁当や」を
    17年商8億円に  最終回 26
   現状の把握と目的意識が必須

   デジタル技術の活用が経済活動の一
   助になることに疑いの余地はない。
   ただ、アナログも含めて適切なツ
   ールを選択することや、その効果
   を最大化するためには、上間氏の
   ように自社の詳細な現状把握や目
   的意識を明確に持つことが前提と
   なる。それは、デジタル技術がど
   れだけ進化しても変わらない経営
   の本質なのだろう。
   (今回最終回です

   
   負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載 25
   課題を低コスト解決するために集中

   「DXとはなんぞや、という話の中で
   『DXとデジタイゼーションの意味は
   違います』という言葉遊びのような
   話をする人もいますが、本当に明日
   生きるか死ぬかという状況の人にと
   っては、その違いは小さな話なんで
   す。根本にあるのは問題解決へのモ
   チベーション。目の前にある課題を
   低コストで解決するための最善の方
   法を選択し、集中的に実行すること
   が、経営における大事な視点だと思
   います」
   (次回最終回です)

      
    負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載 24
    どん底からスタートした経営

    必ずしもデジタルの手段にこだわっ
    ているわけではないというわけだ。
    原資が乏しかった頃、自ら作った
    チラシを足を使ってポスティング
    したり、発泡スチロールを切り取
    って宣伝文字を作成したりした前
    出のエピソードからも伝わるだろ
    う。どん底からスタートした経営
    者人生だったからこそ、こう思う。
    (次回に続く)

    負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載 23
    課題を一番安く解決している

    さまざまな業界でDXが叫ばれる昨今
    。上間氏も管理会計を追究するため
    に独自システムを進化させ続け、
    自社の経営状況に対する解像度を上
    げてより適切な「選択」と「集中」
    を行ってきた。結果、業務の効率化
    や市場競争力を高めることに成功し
    た。ただ、自身にとってのデジタル
    技術はあくまで「道具」の一つでし
    かない。「課題にぶつかった時に一
    番安いコストで解決している、とい
    うのが自分の感覚です」と説明する。
    (次回に続く)



     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  22
     藤堂環境の改善実現

     業績の向上は社員12人の待遇にも反
     映され、初任給は月28万円。10年前
     まで300万円ほどだった平均年収は、
     400万円を超えた。以前は月6日のみ
     だった休みは週休2日となり、月の残
     業は20時間もない。パート社員を含
     め、有給も取りやすい労働環境を実
     現している。
     (次回に続く)


     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  21
     お客様に納得してもらうために

     一方、上間氏が継いだ時点で1つ50円と
     破格の安さだったエビ天ぷらは、今
     は150円。この間、全体の原価率は段
     階的に12%下げた。もともとの原価率
     ではあまりに薄利だったことに加え、
     原材料価格の高騰の煽りも受けてい
     るとはいえ、消費者からすれば大き
     な値上げであることに変わりはない
     。「何を持ってお客さんに納得して
     もらえるかを考えないといけない」
     と社員全員で向き合い、おいしさの
     追究やホスピタリティの向上にも日
     々取り組む。
     (次回に続く)


     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  20
     数字から判断する

     管理会計を追究し、キャッシュフロー
     を詳細に把握することは「組織の中に
     神経を通していくこと」と表現する上
     間氏。「右手が痛いとか肩に異常があ
     るとか、人体構造と同じです。経営の
     どの部分で何が起きているかを数字が
     全て教えてくれる」。だからこそ、脳
     の役割を担う経営者がより適切な意思
     決定をできるというわけだ。
     (次回に続く)



     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  19
     変化に対応して今年最高益上げる
     「状況が変わっていることがすぐに分か
     るので、軌道修正がしやすいです。昨年
     はインフレのペースが早すぎて、3カ月
     に1回くらい値上げした商品もあります。
     数字をリアルタイムで把握し、その都度
     価格に反映させていったことで、今年3月
     の決算における利益は過去最高となりま
     した」
     (次回に続く)

     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  18
      経費の計画と実費の差がなくなった

     独自システムの開発に取り組んで10年。
     年間を通した需要動向をほぼ把握し、経
     費の年間計画と実際の額とのズレは毎期
     、上下2%ほどに収まるという。 今や
     小麦粉や中の具材など、天ぷら一つずつ
     の原価も瞬時にはじき出すことができる。
     近年、さまざまな原料価格が高騰する中
     、スピード感を持って適切な経営判断を
     する上で貴重な数字だ。
     (次回に続く)




     負債2億円の「町の弁当や」を
      17年商8億円に   連載  17
     全般に管理が向上し予測ができるよう

     さらにPOSレジの委託開発にも取り組み、
     各店に導入したことで顧客の購買傾向や
     来店データの収集、解析が加速。管理会
     計を突き詰めるために週に1回は棚卸作業
     をし、同じシステム内で在庫管理もしてい
     るため、週次のPLが作成できる。雨の日は
     事業者の仕事が少し落ち着くから、差し入
     れで天ぷらを大量買いする人が多い。かき
     氷は真夏の時期より気温が上がり始めたタ
     イミングの方が、消費者がより暑さを感じ
     るからよく売れる。繁忙期の人員配置の精
     度も上がった
     (次回に続く)




      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  16 
      受注システム導入で作業効率数倍UP

      まず手を付けたのは受注システムの導
      入だ。各店舗に設置したパソコンで注
      文を受け付け、統一のシステムで一括
      管理する。例えば、オードブルや折詰、
      弁当など各注文の中にそれぞれ唐揚げ
      が入っているとする。個数はまばらだ。
      それらをシステム上で統合し、何時ま
      でに、何個の唐揚げを揚げる必要があ
      るかという指示書が作成される。工場
      の職員がPCで確認して製造作業に入る
      ため、作業効率が格段に上がった。
      (次回に続く)



     
      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  15  
      粗利をコントロールする会計

      次に着手した独自システムの構築が、
      現在に至る上間沖縄天ぷら店の繁栄
      の礎を築く根幹をなす取り組みとな
      る。キーワードは、業績の評価や経
      営の意思決定をする上で重要な「管
      理会計」だ。「デジタルツールの導
      入や投資に求められることは、固定
      費の削減か粗利の向上のいずれかで
      すが、私は粗利をコントロールする
      管理会計をやりたいと思ったんです
      。専門書を読むなどして勉強しなが
      ら、利益を最大化するための会計を
      学びました」
      (次回に続く)



      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  14
      8店舗になりオードブの注文も

      並行して多店舗化も進めた。継承時
      は1店舗のみだったが、今は8店舗を
      運営する。さらにカタログを作って
      一般家庭にポスティングすると、こ
      ちらもオードブルなどの大量注文が増
      加。親族が集まる頻度が高い県民の習
      慣にマッチし、多くの需要を獲得した
      (次回に続く)

      負債2億円の「町の弁当や」を
        年商8億円に   連載  13
      B2Bの販売で成長

      「今でも覚えていますが、店頭にも
      発泡スチロールを切り抜いた大きな
      文字で『重箱・オードブルやってま
      す』と貼っていました。看板屋に製
      作をお願いするお金もないので。そ
      の甲斐(かい)もあって、徐々にB2
      Bの販路が増えていきました」葬儀
      屋だけにとどまらず、企業の会議や
      イベント運営、修学旅行など大量に
       折詰、弁当が必要になる場面での需
      要が増加。B2Bの売上高は、現在も
      全体の4割を占めるまでに成長した。
      (次回に続く)




       負債2億円の「町の弁当や」を
        年商8億円に   連載  12
       折詰のチラシが葬儀屋で大当たり

       当時、対外的に折詰を売り込んでいた
       わけではなかったが、店頭に並べてい
       る天ぷらやいなり寿司、かまぼこなど
       をセットにすれば十分に折詰として販
       売できる。実際、それまでも両親は注
       文を受ければ対応はしていた。沖縄は
       今でも親族のつながりが深い地域なた
       め、葬儀に集まる人の数が多い。自前
       のデジタルカメラで折詰の写真を撮り
       、エクセルで作ったチラシを他の葬儀
       屋にも配ると、これが当たった。
       (次回に続く9

       負債2億円の「町の弁当や」を
        年商8億円に   連載  11
       近所の葬儀屋に注目

       目を付けたのは、店舗の近隣にいくつ
       かある葬儀屋だった。よく弁当を買い
       に来る黒い服を着た職員と雑談してい
       ると、葬儀屋には1日に500~1000人も
       の人が来るという。そこで聞いてみた。
       「折詰とか売れるんですか?」──返
       事はYESだった。
       (次回に続く)




       負債2億円の「町の弁当や」を
        年商8億円に   連載  10
       販路の拡大が必須と再確認

       天ぷらや弁当に入れるメニューは一度に
       作る量が増えたとしても、作業にかかる
       時間や必要な人員はほぼ変わらないとい
       う。もちろん材料費は膨らむが、販路さ
       え確保できれば新たな投資をせずに売り
       上げを伸ばすことができるのだ。


オードブルや折詰、重箱など大量注文に対応する
       (次回に続く)



      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  9
      工場などの顧客開拓に全力挙げる

      お金の流れを把握して、(2)の資
      金繰りを考えた上で明確になった
      ことは、経営を安定させるために
      は(3)の売り上げ拡大が必須と
      いうことだった。「資金繰りだけ
      をやっていても結局お金は足りな
      いから、潰れるのを先延ばしにし
      ているだけ。だから根本的にお金
      を増やさないといけない。継いだ
      時点での初期装備として、まだ製
      造能力に大きな余力がある新しい
      工場があったので、少しでも販路
      を増やし、工場の稼働率を上げる
      ことが肝だと気付きました」
      (次回に続く)




      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  8
      パソコンで帳簿管理始める
      電機店に行き、数万円で中古の
      小型ノートパソコンを購入。エ
      クセルを入れて自ら帳簿を付け
      、月次のPL(損益計算書)を作
      る作業から始めた。現代の感覚
      からすると初歩的なデジタル技
      術の活用事例かもしれないが、
      デジタル技術とは無縁だったそ
      れまでの上間沖縄天ぷら店にと
      っては、その先の段階となるDX
      の芽生えとも言える大きな一歩
      だった。
      (次回に続く)


      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  7
      脱出のための3軸を走る

     「このまま行くと、半年後に潰れる
      ことが分かりました」
      まずは窮地を脱する必要がある。
      そのために上間氏は、以下の3軸
      を同時に走らせた。

     (1)現状把握のための会計管理

     (2)資金繰り

     (3)売り上げの拡大
      (次回に続く)




     負債2億円の「町の弁当や」を
      年商8億円に   連載  6
     金の流れが分からない

     寝耳に水だった。緊急の家族会議を
     経て、上間氏は再建に向けて大学
     卒業と同時に正式に家業を継ぐこ
     とを決意。経営の健全化を図る意
     味も込めて法人化し、2009年5月
     に2代目社長に就いて再スタート
     を切った。内部に入ってまず驚い
     たのは、収支状況を把握できてい
     ないことだった。商品の原価は
     いくらで、売り上げはいくらな
     のか。「レシートや領収書も捨
     てていたので、お金の流れが見
     えませんでした」。銀行口座を
     確認すると、残っている現金は
     300万円ほど。材料の仕入れ額
     や日々の売り上げを手計算では
     じき出すと、驚愕の事実を突き
     付けられた。
     (次回に続く)



      負債2億円の「町の弁当や」を
      年商8億円に   連載  5
      税金の追徴と負債で大変だった

     しかし、減価率を考慮しないサービ
     スで儲(もう)けはほとんどなし。
     さらに上間氏が東京の大学で経営学
     を学んでいた2008年、身の丈に合わ
     ない設備投資で巨額の負債を抱える
     ことになる。「僕が大学4年生の時、
     まだ家業を継ぐかはっきりと決めて
     はいなかったのですが、その前提
     で両親が店舗裏に新しい工場の建
     設を始めたんです。その設備投資
     が1億2000万円。額が大きかった
     こともあって税務調査が入り、
     さらに8000万円の追徴課税を課
     せられて2億円の借金を抱えるこ
     とになりました」
     (次回に続く)




      負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  4 
      魚のきれはしの天ぷらが大ヒット

      上間沖縄天ぷら店は、上間氏の祖
      父母が市内にあるゴヤ市場で開い
      た刺身屋がルーツ。魚の切れ端で
      天ぷらも出したところ、これがヒ
      ット商品となり、地域の人たちか
      ら「上間天ぷら」の愛称で親しま
      れた。親族がのれん分けをして同
      じ形態で店を出し、上間氏の両親
      も2002年に現在の本社がある場所
      に出店した。フワッとした衣に包
      まれた魚やエビなどの沖縄天ぷら、
      低価格でボリュームのある弁当も
      人気を集めた。
      (次回に続く)



  
       負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  3  
       デジタル活用チャレンジする
       その過程では、デジタル技術に
       よる経営革新も業績を伸ばす
       要因の一つとなった。知識を
       貪欲に取り入れながら、若き
       経営者として新たな取り組み
       に積極的に着手し、地域に愛
       された町の天ぷら・弁当屋を
       見事に再建した上間会長に話
       を聞いた。
       (次回に続く)


       負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に   連載  2   
       継承後今年3月4000万円の黒字に

       県民のソウルフードとして知ら
       れ、ダシの味が効いた柔らかい
       衣が特徴の沖縄天ぷらや弁当を
       販売する「上間沖縄天ぷら店」
       を8店舗展開し、冠婚葬祭や企
       業の会議など向けの折詰、重箱
       も受注販売している。上間氏が
       会社を継いだ時点ではまともな
       帳簿がなく、収支を把握するこ
       とすらままならない状態だった。
       そこから経営の健全化や規模拡
       大を進め、現在では年商8億円
       の企業に成長。今年3月の決算で
       は4000万円超の利益を上げ、社
       員の待遇も着実に向上している。
       (次回兄続く)




       負債2億円の「町の弁当や」を
       年商8億円に  新連載  Ⅰ

       社会に出ると同時に23歳で継い
       だ家業は、2億円もの巨大な負
       債を抱えていた──。「華麗に
       継いだというわけではなかった
       ですね」少し苦笑いを浮かべな
       がら、自らの人生の転機となっ                            
       た15年前の出来事を振り返るの
       は、沖縄県本島中部の沖縄市に
       本社を置く、株式会社上間の上
       間喜壽(うえま・よしかず)
       代表取締役会長だ。
       長篠真理  ITmedia
       (今回新連載です)


  
       小売業が「値下げ」以外で 
       売る方法   最終回   13
      三位一体で推進

      こうしたことを実現していくには
      「小売の価格戦略に強いコンサル
      会社」「小売のダイナミックプラ
      イシング実績を保有しているIT企
      業」「自社の戦略を多角的に考察
      できる人材(内部リソース)」、
      これらの三位一体を大前提に、外
      部を交えて共同プロジェクトとし
      て推進していくことが必要なので
      はないでしょうか。今後も価格戦
      略は小売業の最重要テーマの一つ
      です。ぜひ、各部門の重要商品の
      価格分析からスタートして現状を
      可視化することで、社内の動きを
      活発化させていくことを推奨いた
      します。
      (次回最終回です)

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