令和2年9月8日(火)
蝗 : イナゴ、蝗捕り
バッタ科イナゴ属の昆虫の総称。
飛蝗(ばった)よりもやや小さく、3cm位の大きさ
田圃や草原等に多く住み、稲、穀物等を食べてしまう害虫。
日本では近年、農薬の散布などで激減している様だが、
世界各地で、蝗の大量発生の被害が報じられている。
以前、日本では秋になるとこぞって「蝗捕り」に出掛けた。
蝗を炒って付け焼きしたり、佃煮等にして食べられていた。
今でも、旅に出ると旅館や、土産物店などで「蝗の佃煮」
は見かけるが、、、、
蝗の佃煮
「蝗捕り」は夏井いつきさんの著書:絶滅寸前季語辞典に
記述、紹介されていた。
「バッタ科に属する黄緑色の昆虫。約3cm程の大きさで
飛蝗(ばった)よりやや小さい。稲の害虫で田圃等に沢山
発生する。 昔は紙袋を持って「蝗捕り」をし、炒って
付け焼きにしたり、佃煮にして食べたものである。この
最後の一文が重要である。「蝗捕り」とは、あくまでも
食用を目的として居らねばならぬ。その証拠に、他の虫
たちには「鈴虫とり」だの「蟋蟀とり」といった副題は
存在しない。 今のところイナゴが絶滅するとは思って
いないが、食べるためにイナゴを捕りに行く人の数が、
戦後の食糧危機以降、見事なカーブを描いて激減してい
る事だけは確か。
果たしてこの季節、どう詠めば生きるための「蝗捕り」
になるのか、これまた難問である。
(夏井いつき著:絶滅寸前季語辞典より引用した。)
コバネイナゴ
ツチイナゴ
イナゴの大量発生(5000億匹)に依って、世界中が
深刻な食糧危機に瀕している。
アジアでは、4月にインドに到達したイナゴは、インド
とパキスタンの国境付近で大量発生、両国に深刻な被害
を齎した。 7月、中国の黒竜江省、吉林省などでは、
トウモロコシ、米、大豆などが被害に遇った。
アフリカ大陸では、西、北大陸のエジプト、ウガンダ、
エチオピア、ケニア、ソマリアなどに飛来し、穀倉地帯
が砂漠化されると、懸念されている。
北米のカナダ、アメリカ、メキシコや南米のパラグアイ
アルゼンチン、ブラジル等にも大発生してる。
世界各国の穀倉地帯での被害は、日本の様に食料自給率
の低い国でも、深刻な食糧危機が心配される。
果たして「蝗の大量発生」の原因は何なのか、、、
一説によれば地球が砂漠化し、緑の平原が失われて、蝗
達の棲家がなくなり、塒を求めて流離いの大移動を、、
とも言われる。此処にも地球温暖化が、、、、、、
今日の1句(俳人の名句)
蝗捕りの親子へらへら数ふ銭 夏井 いつき