遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

うぐいす餅

2020-02-17 15:53:32 | 日記

令和2年2月17日(月)

鶯 餅

柔らかな薄い餅で餡を包み、青黄な粉を

まぶした餅菓子。

端をやや尖らせえ鶯に似せてあり、見た目

目にも趣がある。

俳人の富安風生さんが「町の雨鶯餅がもう

出たか」と詠んだ様に、春到来を感じさせる。

ご近所の和菓子店にも「鶯餅」が出始めた。

緑色の黄な粉をまぶした餅が並んでいるが、

いづれが頭なのか、尾なのかは判らぬが、、

よくよく見れば、なるほどそれらしく見え

て、、、思わず買ってしまう。

これが並ぶと店先はパッと明るく、春の訪

づれを告げる。(鶯は春告げ鳥ともいう)

 

本日の1句(俳人の名句)

街の雨鶯餅がもうでたか : 富安風生

この句に対する句評を、俳人の山口青邨氏は

「雨の街」ではなくて、「街の雨」と言って、

雨を特に指摘して、雨筋まで見えるようにし、

下にすぐ鶯餅と続けて、一瞬鶯をちらつかせる

ような効果を出しているのが面白い。口語に

し、独り言を言わせるのも親しみがある」

と、観賞の筆をとられている。

これに対し、作者(富安風生氏)は、

「街の雨」には、僕は相当工夫を凝らしたつも

りである。この五字を上に置くことに依って、

「鶯餅がもうでたか」という口語調の卑屈さを

救って、その調子に纏わっている生き生きと

躍った気持ちだけをとりあげ得たつもりである。

と、作句の過程の苦心を語っている。

(富安風生句集「松籟」より)

まずは、一服、、、、