遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

風鈴

2019-07-31 16:04:59 | 日記
令和元年7月31日(水)

風 鈴 :風鈴売

風鈴は釣鐘状の鈴の中心に下げられた舌(ぜつ)、
その先に付いた錘(すい)、さらに末端に短冊等
を付けたもの。


鉄やガラス、陶器、貝殻で出来ている。
家の軒下、窓辺等に吊るし、風に揺らいで涼しげ
な音色を響かせる。

鉄製のものはその音色により、鈴虫、松虫等と
呼ばれ、風鈴を連ねて街を廻り、売り歩く風鈴売
が江戸時代に登場したと言われている。
亦、縁日等の夜店や、曳き売りの風鈴屋台なども
懐かしい光景である。

風鈴市

風鈴の起源は古く、中国の仏教寺院や宝塔などに
下げられる風鐸から始まる。
日本の古刹等にもこの風鐸が伝来している。
日本へは鎌倉時代に伝わり、室町時代には風鈴は
大衆化した。
江戸時代、「夜鷹蕎麦」の担ぎ屋台に風鈴を吊るす
風習が生まれた。

風鈴の代表的なものは岩手県の盛岡地方に伝わる
南部鉄風鈴、吹きガラスの玉の内側に採色を施した
江戸風鈴が有名であり、他に貝殻を使用した貝風鈴
陶器製の物に絵付けされたもの等がある。

南部鉄風鈴


江戸風鈴


貝風鈴


陶器風鈴

現在はエアコンの普及により、締め切った家屋が
多く、縁側や軒下で風に吹かれる風鈴は時代遅れ
時には、若い世代等により騒音扱いされて居り、
風鈴の音の涼しさ等、見向きもされぬ世の中、、
これらの風情を嗜むのは、数少ない好事家や、
我々高齢者の間の様で、、、、
それでも、最近こう言った風流を楽しむ人達が
若い人の間にも増えている様で、、、、。
密に、ほくそ笑んでいる私です。

愛知県豊田市の夢かけ風鈴(通称、風鈴寺)

今日の1句

風鈴や市井にすみて世に古りぬ    室生犀星