遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

丑 湯

2019-07-27 15:37:13 | 日記
令和元年7月27日(土)

丑 湯 : 丑湯治



土用の丑の日に風呂に入ることにより病気をしない
「おまじない」とされる。
土用鰻,土用餅、土用灸等と同じく、暑気中りを
避ける試みの一つ。
昔は毎日、風呂に入らなかったので、この日には
風呂に入り健康で暮らせるようにと行われた風習。
現在は風習としては殆ど行われていない。


岡山県美作市の湯郷温泉では、毎年「丑湯祭り」が
行われている様です。

平安時代の藤原師輔著「九条殿遺誡」には、沐浴
に凶の日として、寅、辰、午、威、亥の日をあげ
て居り、丑の日は入浴には吉日で在ったようだ。

今日(7月27日)は土用丑の日、


早速、ご近所の店に誂えて「鰻の蒲焼」を、、、


我が家では毎夜お風呂に入るが、「丑湯」を
全く知らなかった。先日、夏井いつき先生の
「絶滅寸前季語辞典」でこの季語を知り、その
解説の面白さに、捧腹絶倒しつつ、また一つ
季語を知った、、、、。

俳人の夏井いつきさんの著書「絶滅寸前季語辞典」
の「丑湯」ついての記述

土用の丑の日に入る風呂のことで体に良いとされる

土用の時期に、何々したら身体に良いとされる習慣
はアレコレ在る様だが、、今、一番ポピュラーに
残っているのは「土曜鰻」だろう。
この手の季語は商業ベースに乗ったら絶対の強み
を見せる。普段はちょっと高い鰻だが「土用の丑」
だから思い切って買っちゃおうかなと、主婦に思わ
せてしまうのは、やはり商売人の知恵。
これなんかは経済界が救う絶滅季語って事になる。
この調子で、銭湯組合もちょっと考えてみてはどう
だろう。
「菖蒲湯」「柚子湯」の様に、「今日は丑の湯」
なんて見出しが、紙面を賑わすことも可能では
ないか、、、、。
とは言え、菖蒲や柚子は湯に浮かべ匂いや感触を
楽しむが、丑湯に入って疲れは取れると言われても
何時もと変わらないとクレームをつけられたら、
オシマイ、、。 何か付加価値を付けねばこの季語
も沈没していくしかない。
「今日は丑湯」何て、番台に貼ってあれば「人間
さまは入れないかと勘違いする人が十人中八人は
いるに違いない、、?


今日の1句

虎造の声色渡る丑湯かな      洒 落


(絶滅寸前季語辞典:夏井いつき著 より)