見せる人売る人どれも薔薇が好き みせるひとうるひとどれもばらがすき
裏木戸の音立てしまる薄暑かな うらきどのおとたてしまるはくしょかな
若竹や高々揚げる阿炎の四股 わかたけやたかだかあげるあびのしこ
厨窓や明け閉め美しき垣根薔薇 ちゅうそうやあけしめはしきかきねばら
大は19小は9ミリよ苺採る だいはじゅうくしょうはきゅうみりいちごとる
ほっとくや宙を巻きだす鉄線花 ほっとくやそらをまきだすてっせんか
焦らすほど甘さ吐きだす新茶かな じらすほどあまさはきだすしんちゃかな
生の里死の里境ひ山法師 せいのさとしのさとざかひやまぼうし
八十路来や美味くなりだす新茶かな やそじくやうまくなりだすしんちゃかな
芍薬の落花に傘の広がりぬ しゃくやくのらっかにかさのひろがりぬ