投薬を仕分けつ唄ふ年の夜
とうやくを しわけつうたふ としのよる
昼過ぎにはお雑煮の下拵えや表通りの掃除など大方の作業は終わって後はTV三昧の大晦日。異常尽くめの国内外の中、心身不調もスポーツクラブで整え抜けた。除夜の鐘は夢の中だ。萬に感謝!
古暦居間のみ残る晦日かな
ふるごよみ いまのみのこる みそかかな
朝寝坊で9時前の朝餉。老妻との共同作業が進む。先ずは洗濯。スーパーでの買い物。カレンダーの総入れ替え、注連飾り付けなど。手伝うから習い置くつもり八十路爺である。
虎落笛修理未了のカーポート
もがりぶえ しゅうりみりょうの カーポート
昨夜のお通夜帰りに聞いた虎落笛は1昨年春の大雪で壊れたままのカーポートからだった。今日。拭き残した2階の窓掃除ー告別式ージムの最終日の特別行事参加。老走の昨日今日である。
割れ鉢を除くや真紅の実万両
わればちを のくやしんくの みまんりょう
長年の日韓課題の「慰安婦問題」が急転直下合意に至った。今日、ソールでの両国外相会談結果にホッ!。折しも庭片付け時に真紅の実万両を見つけた日だった。
数へ日の逝く日選べぬ癌患者
かぞえびの ゆくひえらべぬ がんかんじゃ
自然は木の葉を散らすごとく人命を散らす。”妻が亡くなったので注連飾りは届けられない”と沈黙の肝臓癌で愛妻を亡くした友からの訃報。28日通夜、29日告別式。慰めの言葉なし。
遺し香や束ねて焚きし枯小菊
のこしかや たばねてたきし かれこぎく
枯れ残しておいた庭先の小菊を片付けた。刈り取って束ねる際の身に纏わる香り。更に焚火にした時の香り。庭先の小菊は四季ごとに形と色と香りを与えてくれる。
名刹の母児が唄ふ聖歌かな
めいさつの ははこがうたふ せいかかな
世界の宗教戦争がテロまで誘発する時代に痛感する事は、日本人の宗教感の寛容さである。。寺の児もキリスト教系の病院で生まれたり兼業の幼稚園に通っている。暖冬のXmasになった。
乾杯が献杯なりし年の暮
かんぱいが けんぱいなりし としのくれ
暖冬異変の中のクリスマスイブになりそうだ。庭先では紅梅が咲き始めた。もう良いだろうと年賀状を投函した日に訃報があった。喜より悲の多い年末に心痛多し。
同時代を活きて天皇誕生日
どうじだいを いきててんのう たんじょうび
82歳になられた天皇陛下。歩む道は違っても御年は1年若いから親しみは殊更。精力的に国事をされていられるが。”年齢を感じはじめた。。”とのお言葉あり。更なる健康長寿をお祈りする。
朝餉汁冬至南瓜でありにけり
あさげじる とうじかぼちゃで ありにけり
「冬至の日」朝飯の味噌汁で冬至日を知らされた今朝。具材は2.3日なかったカボチャで、それも常より大き目で量も多かった。夜は冬至風呂で例年通り寛ぐ段取りだ。