花(U子)

私が撮った花の写真です。
皆さん、見てください。

トウワタ

2009-10-29 10:22:33 | 
トウワタ(唐綿)
別名 アスクレピアス、ヤナギトウワタ、パンヤソウ、宿根パンヤ 
     
西インド諸島の原産です。江戸末期に渡来です。

夏から秋に目を楽しませてくれます。花の形がユニーク!
綺麗な色使いでも、小さな花が群がって咲き、橙、紅、黄色の花が、鮮やか、可愛らしい。

多量の蜜が満たされいるから、虫とかいっぱい。でカバマダラという蝶には、トウワタに産卵し、トウワタをエサとして一生を過ごしています。沖縄に行ったときに、カバマダラがいくつか、トウワタにいたのでした。

ただ、傷つけると乳白色の汁を分泌しますが、かなりの強い有毒植物らしいようです。他の生き物に食べられにくくなるということで、カバマダラの生きる知恵なんのですね。

似ている花で、フウセントウワタです。ほとんど同じで、種子の毛を利用するということです。まあ、フウセントウワタの「風船」は楽しみですよね。

花言葉 行かせて下さい 自由 心変わり

ユーパトリウム

2009-10-29 09:45:20 | 
ユーパトリウム
 また ユーパトリウム・チョコレート、マルバフジバカマ、西洋フジバカマ、宿根アゲラータム

北米原産。昭和初期から箱根を中心に帰化しています。日本の「フジバカマ」と同じ仲間なのです。もともと南アメリカ原産ですが、こんな花ではこういう形。

で、個性的な葉色は、まるきりチョコレートのよう。とっても色が濃くているようです。

晩夏から秋に真っ白な花が、点々と咲き進むにつれて、だんだんと、葉は色が褪せてくるように、緑色に変わっています。そしてクロっぽい葉に白くてふわふわした小さな花。まるで雪の精のようですね。

花言葉 思いやり ためらい

シコンノボタン

2009-10-22 20:44:11 | 
シコンノボタン(紫紺野牡丹)

別名 スパイダーフラワー グローリーブッシュ ノボタン
ブラジル原産

夏から11月頃まで長いあいだ開花します。やさしいビロードのような手触りのせいでしょうか、涼しげな秋の気配を感じさせます。

で、「野に咲く牡丹」という名前からは派手やかさとか思いですが、実際は落ちついた質素な風情ですね。一度見たら忘れないほどの印象的な花です。

別名で英国のスパイダーフラワーは、蜘蛛の足の関節のように曲がった雄しべの様子から、つまり、長くクモの足のように見えることとなったのです。

「蜘蛛嫌い、蜘蛛怖いの」というかたが、シコンノボタンは「やっぱり好きじゃない!」でした。

花言葉 平静 自然 つねに冷静 謙虚な輝き 

ムラサキツユクサ

2009-10-21 21:40:38 | 
ムラサキツユクサ(紫露草)

北アメリカ原産
明治のはじめに渡来し、野生化しています。

青紫色の花。毎朝開き、半日でしぼむのです。感じは洋風庭園というより、寧ろ和風庭園の方が似合いますね。

子どもが花をつぶして青い汁をとって遊ぶのですが、生物学の観察、実験用にはしているのです。葉を薄くはがして気孔などの観察に用いていました。


さてむかし「放射線のことで、ムラサキツユクサも変る」ということで、ちょっとしたことがありましたね。放射線は見えなくて、上の方から、いっぱいあったようなのでした。ムラサキツユクサには、放射線を突然変異が起きるそうなるです。じっさい青色にピンク色の細胞が現れるのです。いま、人間にはいろんないっぱいあって、放射線が一番ではないということなのですね。

花言葉 恋ではないけど好き 貴び さびしい思い出


ケイトウ

2009-10-14 10:29:41 | 
ケイトウ(鶏頭)

別名 ケイカンカ(鶏冠花) カラアイ(韓藍)

熱帯、亜熱帯に広く原産。
夏から秋にかけて、赤くてちょっと艶があって、そして不思議な形。とくに、強烈な赤い花が青空をバックに咲き誇る姿。たくましく美しいものですね。

そうそう、雄鶏そっくりのとさかの形ですね。で、鶏の鶏冠状に見えるので、この名前になりました。英語でも「cocks-comb」(鶏のとさか)なのです。でも、鳥は嫌いという方があって、「ケイトウは嫌いです! 」でした。

花と葉は、草染めとして利用されていたそうです。ケイトウを陰干しにし、室内でいぶすとネズミよけになるそう。アフリカと東南アジアで食用とされているそうです。

日本には万葉時代には、すでに渡来しています。その「カラアイ(韓藍)の花」としているのでした。万葉集には、こんな感時です。

秋さらば うつしもせむと 我が蒔きし
韓藍の花を たれか摘みけむ (詠み人知らず)
(秋になったら移し染めにしようと大切に育ててきたケイトウの花、
なのにだれかがもう摘んでしまった・・・)

わが屋戸に 韓藍まきおほし 枯れぬれど
懲りずてまたも 蒔かむとぞおもふ  (山部赤人)

秋風の 吹きのこしてや 鶏頭花思ふ (与謝蕪村)

鶏頭の十四五本もありぬべし     (正岡子規)

花言葉 色あせぬ恋 おしゃれ 博愛 奇妙 気どり屋 永遠の愛 個性

タマスダレ

2009-10-13 18:14:19 | 
タマスダレ(玉簾)

別名 ゼフィランサス カンジダ レインリリー
ペルー原産。明治初期に渡来しました。

夏~初秋ですけど、「初秋の訪れを告げる花」と思うですね。地味な花。でも、ずらーっと並んで咲いていると壮観♪で、一茎に一花咲かせるのですよ。

白く美しい花を「玉」に、葉が集まっていて、ようすを「簾」にたとえたのです。
清々しい花でなにか心をやすらげてくれる。

そして日光が十分にあたると、花はよく開きます。でも、曇りなら半日陰では半開きとなるのでよ。で、夜には閉じてしまうのです。

また、雨が降ったあとに、一時に沢山の花がみられるのです。うんん、きれい!

葉にはニラやネギに似ていますね。つまり葉や鱗茎にアルカロイド成分が含まれています。誤食すると嘔吐、痙攣の症状をおこす。

タマスダレとなると、ふと、「あサテ、あサテ、あサテは南京たますだれ~」と、思わず出てきました。大道芸などで変幻自在の操るのが面白い。うん、わたし、ちょっとやっていたこともあったなあ!

花言葉純 白の愛  便りがある 期待 潔白な愛

コムラサキ

2009-10-09 15:53:39 | 
コムラサキ(小紫)
別名:コシキブ(小式部) ミムラサキ(実紫)

原産地 本州、四国、九州、朝鮮半島、中国

初夏に薄いピンクの小さい花がかたまって咲いています。ちょっと小さなです。

小紫の実が、なんとも雅な紫色に色付いています。緑の葉との穏やかなコントラストに、秋のはじまりを感じます。

源氏物語を書いた紫式部とはたぶん何の関連もないのでしょうが、あまりに整然とたくさん並ぶところで、小さな紫色の実をしているのでしょうね。ただ、本当のムラサキシキブという植物は別物です。

で、シーボルトと同じ時代に来日したスエーデンの医者は、18世紀後半にコムラサキに、知られる花になりました。それで、学名はギリシャ語で、「日本の美しい実」と訳せてました。

で「源氏物語」は、完成後、9世紀に亘って国民に親しました。今では、各国語に翻訳されています。1964年、ユネスコは、彼女を「世界の偉人」の1人に選んだのでした。

花言葉 聡明 上品 知性 愛され上手 聡明な女性

エンジュ

2009-10-08 06:50:14 | 
エンジュ(槐)

中国原産 台湾、日本、韓国。
7-8月で、木一面に白~淡黄色の花がつけます。

中国名は槐(ファイ)で、漢方によく用いられ、『槐位』という位を象徴する銘木ともいわれていました。

日本は古い時代に導入され、和名にこの漢字が「槐」にあてられました。また、延寿(えんじゅ)とも書いるのですね。

黄白色の小さな蝶形花を、枝先に多数つけ、蜂などの重要な蜜源植物となっているのです。若いつぼみを乾燥させた槐花は漢方の止血剤。

夏の終わりから秋にかけては、実がたくさんなります。樹木に感心のある人なら、見事なものですよね。

芯は黒く、外側が白い木目のとても綺麗で、美しく風情のある貴重な木です。木肌の温もりを表し、丹精に作られた作品であって、昔、お面などを槐の木で彫刻し、魔除け・長寿・安産・幸せの木として大変喜ばれていたのです。

花言葉 上品 慕情 幸福 甘い誘惑 親睦

ネムノキ

2009-10-02 07:57:16 | 
ネムノキ(合歓木)

別名 ネム ネブ カウカギ コウカ
英名は シルク・フラワー シルクツリー

日本と朝鮮半島と中国が原産なのです。

夜になると葉が閉じることから、睡眠運動をするのです。
ゆっくりと自分で閉じて、それがまるで眠るようなので「眠りの木」。それで、「ねむの木」に変化しました。

そして、太陽が出てくると葉が起き始め、花はしぼみ始める儚い1日花。まさに太陽と月との関係に似ていて、神秘的な木です。

そして淡紅色のおしべが長く美しく、細い糸で作ったポンポンみたいな感じ。
開花時期は、6月~ 9月 です。7月後半頃は花が途絶えますが、8月になると再び咲き始めるのですよ。

さて昔は毎朝仏壇にお香を焚き、家が多かったようです。そして、ネムの葉は干して臼でつぶして粉香したのでした。ネムノキの葉を盆近くなると採取して、1年中使うのだそうです。ええと、この花をいい匂いとか思っていませんでしたが。

万葉集のことで、贈答歌があります。

「昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花
君のみ見めや戯奴(わけ)さへに見よ」紀女郎
(ネムの花がうらやましい。昼間は美しく咲き、
夜は好きな人に抱かれるように眠るんだから)

彼からの返歌は
「わぎも子が 形身の合歓木は花のみに
   咲きてけだしく 実にならじかも」大伴家持
(あなたからもらった形身の合歓木は、
花が咲くばかりで実にはならないかもしれません)

というつれないものでした。でも現実には二人の仲は十年以上も続いたなのでした。男女の仲はわからないもの、ではなくて、遊びの面白さなのですね。

合歓咲く 七つ下りの 茶菓子売り  一茶

象潟や 雨に西施が ねぶの花   芭蕉

夕野良の 小藪が下の 合歓の花
もも色薄う揺れて 霧の雨   北原 白秋

わが眼には 濃霧つめたし 幽かなる
合歓のはなには 霧すぐる見ゆ  中村 憲吉
 
また皇后陛下が皇太子妃のころ、
「ねむのきの子守歌」を作詞なされ、
この木のイメージが高められました。

花言葉 夢想 歓喜 創造力 胸のときめき

ヒガンバナ

2009-10-01 16:33:31 | 
ヒガンバナ(彼岸花)また マンジュシャゲ(曼珠沙華)

9月中旬に赤い花をつけ、秋のお彼岸の頃でした。あちこちからニョキニョキと芽を出している姿は壮観。

日本には、中国から稲作の伝来時にきたのでした。で、稲になんとヒガンバナは鱗茎が混入していました。日本では、稲とヒガンバナが存在していたのでした。

またヒガンバナとは、全て遺伝的に同一。それは三倍体なのでした。故に、雄株、雌株の区別が無く、種子で増えることができません。つまり中国から伝わった1株の球根から、日本各地に株分けの形で広まったのでした。

また韓国では「サンチョ(相思華)」といいます。それは、葉と花が同時に出ることはないから「葉は花を思い、花は葉を思う」という意味なのでそうです。

さて、彼岸花は別の説には、異名が多いのです。まず、曼珠沙華(マンジュジャゲ)、"天上の花"という意味も持っています。サンスクリット語「波羅蜜多」で、法華経などの仏典にし、あの世(彼岸)にいる先祖を供養する仏教行事に発展したということです。

本当に人間生活と関わり深い花だった証拠でした。室町時代には、茶室に花を立てることが盛んにし、江戸時代の農民には、非常食料と薬でもあったのです。

そして全草有毒で、特に鱗茎に多く含むのです。しかし、長時間水に晒せば無害化することが可能です。第二次世界大戦中なども、食用とされたのだったということです。

たくさんの花がきれいでいると、子どもなど知りませんが、花を切ったりするはよかったのでした。大事にしていることではないけども、つまり、根を大切にはしているようなのですね。飢饉の時に非常食として保護するための生活だったのでしょうね。

感じの悪い、縁起の良くない名前がほとんどであります。
シビトバナ、キツネバナ、キツネノタイマツ、キツネノシリヌグイ、ステゴグサ、シタマガリ、シタコジケ、テクサリバナ、ユウレイバナ、ハヌケグサ、ヤクビョウバナ、ハミズハナミズ、ノダイマツ、カエンソウ、ドクバナ、ニガクサ、ジゴクハナ、いろいろ、、。

いろんな歌では、日本の古典文学にもほとんど登場しませんでした。

万葉集は一つ、ありました。
「みちの辺の 壱師(いちし)の花のいちしろく
   人皆知りぬ わが恋妻は  柿本人麻呂 」
(壱師の花=彼岸花、といわれています)

江戸時代になって俳句などに登場しはじめ、
本格的に登場するのは明治以降でした。

まんじゆさげ蘭に類ひて狐啼く    与謝 蕪村

珠沙華 あつけらかんと道の端  漱石

珠沙華咲いて ここが私の寝るところ  種田山頭火

珠沙華 抱くほどとれど母恋し  中村汀女

つきぬけて天上の紺曼珠沙華   山口 誓子

花言葉 悲しい思い出 想うはあなた一人 情熱 恐怖