カキツバタ(燕子花、杜若)
別名 カオヨバナ
原産地 日本
アヤメ科の中で、もっとも水辺を好みます。
昔、花の汁で布を染めたので「書き付け花」となり、
だんだん「かきつばた」に変化していったらしいです。
また「燕子花」ともいいますが、
万葉集の時代には「垣津幡」「加古都幡多」などと書いたのです。
さて、目にしみるような紫色や青紫色の花弁には、
中央に白い筋が入っていますし、
これが花色をいっそう濃く美しく見えます。
もちろん、白いものとかも見事ですが。
「伊勢物語」で在原業平がカキツバタの歌を詠った場所です。
から衣 きつつなれにし つましあれば
はるばる来ぬる たびをしぞ思ふ
「か、き、つ、は、た」と5文を配したいのですね。
かきつばた きぬに摺りつけ ますらをの
きそひかりする 月は来にけり
大伴家持 万葉集
尾形光琳には、手がけたとされる傑作ですが深い群青色。
国宝『燕子花図屏風』です。
金地の余白の無限的空間の広がりや奥行き感となり、
光琳が、美の世界観そのものであるようですねえ。
花言葉 幸福はきっとあなたのもの
幸運がくる 幸運 雄弁