花(U子)

私が撮った花の写真です。
皆さん、見てください。

ヒガンバナ

2009-10-01 16:33:31 | 
ヒガンバナ(彼岸花)また マンジュシャゲ(曼珠沙華)

9月中旬に赤い花をつけ、秋のお彼岸の頃でした。あちこちからニョキニョキと芽を出している姿は壮観。

日本には、中国から稲作の伝来時にきたのでした。で、稲になんとヒガンバナは鱗茎が混入していました。日本では、稲とヒガンバナが存在していたのでした。

またヒガンバナとは、全て遺伝的に同一。それは三倍体なのでした。故に、雄株、雌株の区別が無く、種子で増えることができません。つまり中国から伝わった1株の球根から、日本各地に株分けの形で広まったのでした。

また韓国では「サンチョ(相思華)」といいます。それは、葉と花が同時に出ることはないから「葉は花を思い、花は葉を思う」という意味なのでそうです。

さて、彼岸花は別の説には、異名が多いのです。まず、曼珠沙華(マンジュジャゲ)、"天上の花"という意味も持っています。サンスクリット語「波羅蜜多」で、法華経などの仏典にし、あの世(彼岸)にいる先祖を供養する仏教行事に発展したということです。

本当に人間生活と関わり深い花だった証拠でした。室町時代には、茶室に花を立てることが盛んにし、江戸時代の農民には、非常食料と薬でもあったのです。

そして全草有毒で、特に鱗茎に多く含むのです。しかし、長時間水に晒せば無害化することが可能です。第二次世界大戦中なども、食用とされたのだったということです。

たくさんの花がきれいでいると、子どもなど知りませんが、花を切ったりするはよかったのでした。大事にしていることではないけども、つまり、根を大切にはしているようなのですね。飢饉の時に非常食として保護するための生活だったのでしょうね。

感じの悪い、縁起の良くない名前がほとんどであります。
シビトバナ、キツネバナ、キツネノタイマツ、キツネノシリヌグイ、ステゴグサ、シタマガリ、シタコジケ、テクサリバナ、ユウレイバナ、ハヌケグサ、ヤクビョウバナ、ハミズハナミズ、ノダイマツ、カエンソウ、ドクバナ、ニガクサ、ジゴクハナ、いろいろ、、。

いろんな歌では、日本の古典文学にもほとんど登場しませんでした。

万葉集は一つ、ありました。
「みちの辺の 壱師(いちし)の花のいちしろく
   人皆知りぬ わが恋妻は  柿本人麻呂 」
(壱師の花=彼岸花、といわれています)

江戸時代になって俳句などに登場しはじめ、
本格的に登場するのは明治以降でした。

まんじゆさげ蘭に類ひて狐啼く    与謝 蕪村

珠沙華 あつけらかんと道の端  漱石

珠沙華咲いて ここが私の寝るところ  種田山頭火

珠沙華 抱くほどとれど母恋し  中村汀女

つきぬけて天上の紺曼珠沙華   山口 誓子

花言葉 悲しい思い出 想うはあなた一人 情熱 恐怖