たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

制裁決議は紙切れ

2006-12-26 10:44:22 | Weblog
 報道によるとイランのアハマディネジャド大統領は、国連安保理が採択したイラン制裁決議を「紙切れでイランを恐れさせようとしている。ばかげたゲームはあきらめなさい」と主張した。
 英仏独の欧州三か国は核開発を進めるイランに対する制裁決議の最終案を国連安保理に提出したが、イランと経済関係が深いロシア、中国が限定的な制裁にとどめるよう訴えていたため、安保理はロシアや中国の意向を入れて修正し採択した。ロシアなどの慎重姿勢により決議が当初案から修正されされ、禁輸対象品や渡航禁止の人物団体が大きく緩和されたことで抜け穴ができ、実効性に大きな疑問を残した。現にイランは「深刻な打撃にならない」とみているという。
 イランは安保理について「違法なイスラエルの核保有には反応せず、近視眼的な利益のために安保理を悪用する一部常任理事国の道具箱になり下がっている」と糾弾している。確か何が正義で何が悪かを国際問題として判断する際、その判断基準は難しい。それぞれの国にとって国益になることは正義で、そうでない場合は悪となる。力の強い大国が悪だと判断すれば悪になるし、国益を損なうことがなければ問題とされない。判断基準は相対的で力関係が背景となる。
 イランは今後も核開発を更に強力に推し進めると宣言しているし、北朝鮮も核開発を今のところ止めるつもりは全くない。やはり核は持ってしまえば勝ちになるようだ。


最新の画像もっと見る