難航していた六カ国協議もようやく合意にこぎつけたようだ。報道のよれば、北朝鮮が核放棄に向けた「初期段階の措置」着手時に5万トンの重油を、また北朝鮮内の核関連施設が使用不能となるまでに計100万トンの重油を提供するというもののようだ。12日午前10時から13日午前2時過ぎまで過去に例のない「マラソン会合」だったようで、関係国代表は疲れきった中にもその成果に満足しているようだ。
一方、拉致問題の見通しが立たないままの日本の立場は苦しいものとなる。この間日朝二国間協議が行われたが北朝鮮は「拉致は解決済み」を繰り返している。拉致問題にも一定の進展がない間は支援には応じないとする日本の姿勢に対し、韓国代表からは早くも「非核化の恩恵だけを受け費用は出さないという態度を、日本はこれまで見せたことはないし、今後も見せないだろうと」と強くけん制している。
日本国内では拉致被害者の家族が、北朝鮮が拉致問題解決に誠意を持って対応しない間は支援してはならないと訴えている。ここに来て政府が従来の方針を変更し、六カ国協議の合意を前提に、拉致問題解決の見通しのないまま支援に踏み切るようなことがあれば国内的には大問題となるだろう。
それにしても今回の一連の協議を通じて目立ったのは北朝鮮のしたたかさだ。核保有国としての立場を誇示し、中間選挙で破れたブッシュ政権の足元を見透かし最後まで強硬な姿勢を崩さず、ついに法外な見返りを勝ち取った。また日本についても、六カ国協議の合意が形成された以上支援せざるを得ないと踏んでいるのではないか。
一方、拉致問題の見通しが立たないままの日本の立場は苦しいものとなる。この間日朝二国間協議が行われたが北朝鮮は「拉致は解決済み」を繰り返している。拉致問題にも一定の進展がない間は支援には応じないとする日本の姿勢に対し、韓国代表からは早くも「非核化の恩恵だけを受け費用は出さないという態度を、日本はこれまで見せたことはないし、今後も見せないだろうと」と強くけん制している。
日本国内では拉致被害者の家族が、北朝鮮が拉致問題解決に誠意を持って対応しない間は支援してはならないと訴えている。ここに来て政府が従来の方針を変更し、六カ国協議の合意を前提に、拉致問題解決の見通しのないまま支援に踏み切るようなことがあれば国内的には大問題となるだろう。
それにしても今回の一連の協議を通じて目立ったのは北朝鮮のしたたかさだ。核保有国としての立場を誇示し、中間選挙で破れたブッシュ政権の足元を見透かし最後まで強硬な姿勢を崩さず、ついに法外な見返りを勝ち取った。また日本についても、六カ国協議の合意が形成された以上支援せざるを得ないと踏んでいるのではないか。