たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

パロマ湯沸かし器事故強制捜査

2007-01-29 16:41:35 | Weblog
 パロマ工業製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故の原因が、湯沸かし器の欠陥によるものか、湯沸かし器安全装置の不正改造によるものかで関係者の言い分が分かれていた。
 パロマ工業側は湯沸かし器自体に欠陥はなく、事故は安全装置を不正改造したため、装置が機能しなくなった結果起こったものだと考えているようだ。それでは安全装置の不正改造がなぜなされたのか。給湯中に度々安全装置が作動し給湯が止まるので、安全装置の配線を不正に改造して給湯が止まらないようにしたとか、湯沸かし器の発売当時に安全装置の基板のはんだ割れが多発したこともあって修理業者の不正改造を招いた可能性もいわれている。
 ともかく安全装置の不正改造により、約20年間で21人の犠牲者が出ている。そのほとんどが時効になっており、東京都での1件のみが時効を迎えておらず、この件について警視庁が捜査していた。
 この間報道で知る限りでは、パロマ工業側は一貫して製品の欠陥を認めず、直接的責任は不正改造した業者にあるとしてきた。事情も知らないまま一酸化炭素中毒になって死亡したことについて会社側に対する犠牲者の遺族の激しい憤りが報道されている。
 パロマ工業はこの間、関係業者に対しどのように指導し、再発防止に努めてきたのか。容易に改造できる製品に問題はなかったのか、製品の回収措置、消費者に対する直接の注意喚起など、事故に対する会社の危機管理体制に問題はなかったか。会社にとって責任の所在をはっきりさせることも大事だが、何をおいても人命に関わることを最優先として事に当たらなければならないのではないか。