今日の社内連絡(ブログver)

sundayとかオリジナルテンポとかの作・演出家ウォーリー木下のつれづれなるままのもろもろ。

仮住み

2012-05-28 | Weblog
おひさしぶりです、元気にやってますよ。日記は書いてるのですが、また帰国後まとめて。とにかく稽古場での最終リハを終えて、明日からはマリボルという街に移動。そこの劇場で金曜から本番。今いるリュビュアナは首都ですが、小さい街で、3週間もいればずいぶんと事情にも地理にも明るくなる。自分のお気に入りの場所ができて、いつもの店も、いつものおばちゃんも、「仮住み」というのは旅とはまた違う楽しみがありますね。英語は日進月歩。スロベニアメンバーの英語はだいたい理解できるようになった。これいけてんじゃねえ、と思ってテレビでアメリカの番組見たらちんぷんかんぷんだった。英語だと回りくどいと思う時と、英語だとストレートで言えてよかったというふたつの場面があるけど、つたない英語のせいで、傷つけたり、単純にしてしまったり、あきらめたり、それは演出家としてよろしくないな、と思う。リュビュアナは毎日だいたい雨がざーっと降ってはいなくなります。
詳しくはこちらのブログも→http://blog.livedoor.jp/tot_slovenia/

今もまだ知らない

2012-05-25 | Weblog
英語の話の続きで言えば、ドラマトュルグのアンドレカという女の子がいて、彼女はとても有能で優しくて便りになるのだけど、とにかく英語には容赦がなく、羊飼いに追われる羊の気分で、彼女との打ち合わせを僕はベルリッツと呼んでる。毎日異常に疲弊するのはその疲れも勿論大きい。でもこのままきちんと身につけないと死ぬまで外人にコンプレックスを抱えることになるので、そこはちょっと楽しみながらがんばろうと思う。徐々にスロベニアのことがわかってきた。もちろんまだ表面のその一部だけど、あまりにも何も知らなかった。今もまだ知らない。どこまで知ることができるのか。せめてあっちが日本を知ってる範囲くらいまでは追いつきたい。しかし日本てすごいと思う。だって日本語を勉強してる人にも会ったし、鈴木清順の特集が組まれたレトロスペクティブが今行われてたり、漫画やアニメはもちろん知ってる。日本てすごいなー。

ボディでもなんでも

2012-05-23 | Weblog
ここにきてようやく英語への苦手意識が減ってきた。それはうれしいことだ。もちろん、街を歩いてる人の会話が理解できたり、テレビの内容がわかったりするような天恵の瞬間が訪れたわけではない。そもそもみんなスロベニア語だし。そうじゃなくて、たとえばケバブ屋に行って、とりあえず入れて欲しいモノははっきりと入れるようになっただけなんだけど。まあそれは僕にとって大きな一歩。韓国、スロベニアと、第1外国語が英語じゃない国と続いたのはよかったかもしれない(それぞれおよそ1ヶ月の滞在製作)。もうね必死ですよ。だって僕の焼き印を押した作品ができあがるんだもん。それはボディでもなんでも使ってランゲージしますよ。とくに怒るのは英語はしやすいね。なんか、吹っ切れるから。日本語だと、こうもうまく怒れない気がする。

木陰

2012-05-21 | Weblog
わかりあえる、わかりあえない。まるでロマンチックな女子が花びらをちぎりながら夢想してるような日々を送っているinリュビリャナ。スロベニアの首都。国籍の問題ではなく、人間の問題だから、まあ、どこでも起こる話だろうけど、いかんせん、本番は迫ってる。逃げれるはずもなく、夢想してるだけではなく、身体と言葉でやりあう。おおまかにはのどかな日々だ。天気も穏やかで、木陰で昼寝(シエスタ)をするにはもってこいの季節。もしくは唐突に夜中に目を覚ますと、ここが夢なのか現実なのかわからなくなる。胡蝶の夢。さあ、リラックス、あんど、ファイト!

性格の悪い白鳥さん

2012-05-18 | Weblog
おかきのみ第3弾「性格の悪い白鳥さん」がアップされています。どうぞこちらから→http://kansai.pia.co.jp/series/okakinomi/

それとオリジナルテンポinスロベニアでの共同製作&共同生活のブログはこちらから。→http://blog.livedoor.jp/tot_slovenia/

facebookもやってます。いいね、してね。
http://www.facebook.com/BetontancOriginaltempo

スロベニア初日。いきなりいろいろあったけど、また上記のブログにでも書きます。今は、朝のリハ前、一番おだやかな時間。こういうときに日本の仕事をするのが一番、精神衛生上よい。性格の悪い白鳥さんの続きも書く。そういえばこの短い小説を最初にすらっと書いたのはエジンバラにオリテンで1ヶ月行ってたときだ。そういう逆噴射的な効用になってるのかもしれない。日本中の白鳥さんには悪いけど。マッタンホルンかアルプスか、なんなのか知らない雪山が遠くに見えて気持ちよい。知らない鳥の声がベランダから。日差しはおそらく24度くらいまでいくだろう。今日も楽しみながら、がんばろう。

気温も体温も

2012-05-17 | Weblog
棚ぼたビジネスクラスで優雅なソウル~プラハ12時間の旅からの、サン=テグジュペリに夜間飛行のような小型ジェットで小型荷物的扱い。天国から地獄。レジデンスに着くとみんな寝てる。ゆかちゃんだけ起きててくれた、さんきゅー、どぶろゆーとろ、だっけ?コーヒー飲みながら近況を聞く。寒いのは今日だけ。今日から戦う。あの、基本的に、演劇を「戦う」という言葉で表現するのは嫌いだし、そういう風潮のせいでダメになっていったことも見てきてきたけど、それでも、今回はちょっと戦う姿勢がないとダメな気がしてる。相手はゲルマンとか、スラブとか、ユーゴとかの血の人たち。熱くなる。気温も体温も。

ヨーロッパの高槻に

2012-05-16 | Weblog
だめだ出発の時間だ。いつもこうだ。送れたメールと送れなかったメールがあり、できた仕事とできなかった仕事がある。やれやれ。でもまあとにかく行かなくちゃ行けないので行きます。なにが起こるのかは自分次第だなとつくづく思う。もちろん風のようなものも影響するけど、その風は自分で起こせばいいもんね。直前の最後のミーティングはsundayでした。彼らに見送られると、なんていうか、まじめにゴールを決めないとなと再確認させられる。そういう仲間がいるのはいいですね。最後に食べた焼きそばもおでんも最高においしかったし。あ、そうだ、帰ってきてすぐの製作が以下です。1年かけて劇団作ります。高槻で。高槻?なんで?まあ、楽しみです。どんな気持ちになってるのか想像つかないけど。1ヶ月半の海外製作。行ってきます。スロベニア?どこ?ヨーロッパの高槻みたいなとこでしょうか。

劇研アクターズラボ+ウォーリー木下
講師:指導・台本・演出:ウォーリー木下(オリジナルテンポ/sunday)

新たな演出家を迎え、新公演クラスがスタートします。大阪・神戸を拠点に海外でも公演を行うなど、精力的に活動する注目の演出家・ウォーリー木下と当講座のコラボレーション。約一年かけてオリジナル作品を創作し、発表します。
この講座はお仕事や学業、家事などのために、多くの時間を演劇に割けないない人でも、鑑賞に堪えるいい作品を創作することを目指します。

* 一年かけて基礎から練習し作品を作り上演します。全くの未経験者でも参加可能です。
* 継続性を重視し、続けられる方は最長3年間連続参加を推奨「劇団」のように活動する予定。

日程
6月20日(水)19時~20時講座説明会(参加必須 *出席できない方はお問合せ下さい)
7月2日(月)19時~21時プレワークショップ(参加必須)
7月9日(月)開講 以降毎週 毎週月曜19時から。
* 公演月を含む3ヶ月は週2回(月・水)の練習を予定
* 公演直前には月曜、水曜以外の曜日で練習が入ることがあります
* 公演は2013年6月を予定

受講料:
月額10,000円/公演積立金1,600円を含む/入所時に別途5,000円
*チケット買い取りなど、更なる費用は発生しません。

対象:
15歳以上の方で、一年間に及ぶ練習と公演に概ね全て参加できる体力と健康を有する方。
* 18才未満の方は保護者の承諾が必要です。
* 定員:10名~15名程度(10名を下回った場合は、追加募集を行ないます/応募多数の場合は抽選を行ないます。)

URL
http://www.gekken.net/actorslabo/wanted.html

次々

2012-05-10 | Weblog
やはり、ゆっくりしてしまった。ケミカルの考えるな、というメッセージを素直に受けて。海と空の間でただぼんやり、なにもしない時間。で、今日からは復帰。街に降りる。オリテンチームは無事にスロベニアに到着したようだ。僕はあれこれ事情があって出発を遅らせた。5日後に渡欧。それまでにできるだけ身体を動かしておかないと、なまってしまう。頭も手も、全部なまってる。なまってることの気持ちよさもあるよね。怠惰というか、堕落してることのビバ!4月の頭脳戦のなれの果て。今はただ素敵な空虚さの中にいる。道連れ本は「極北」「塩の街」、そして「地獄変」。芥川の「蜘蛛の糸」をモチーフにスロベニアで作品づくりがあるので、せっかくなので芥川の文体を身体に入れておきたい。国際共同製作とはいっても、結局は人と人が演劇をするわけで、そこにおいては何も普段と変わらない。変わることがあるとすれば、それぞれの事情に関して、日本以上には汲むことができない、というのがあるかな。2年前、韓国で作品つくったとき、ひとりやる気のない、しかし実力はある男優がいて、彼とのつきあい方はとても気を遣った。結果、彼は役者をいったんやめることになったのだけど、そういう事情は正直わからない。わからないけど雰囲気ではわかる。なんかあるんやろうなーと。でも一歩踏み込むことはとても難しい。踏み込めば良いってもんじゃないのはわかるけど、日本人同士なら踏み込んでもなんとかなる気がする。そんなことは置いといて。そういえばPLAY PARK 2012の流れで新しいことが起こるかも。総決算する前に、そういう次々も大事だ。

DON'T THINK

2012-05-04 | Weblog
このひと月の間に起こったことを自分へのレポートとして書いておきたいのだけど、まとまった文章がかけるかどうかはわからない。しかし、雪崩のような日々でした。アバランチーズ。ここ数日は、ケミカル兄弟の日本でのライブアルバムを聞いている。「DON'T THINK」。ただそれだけ、潔い。DON'T THINK。最初に思い出すのは関西国際空港に彼らを迎えに言ったシーンだ。風が強く、看板が揺れていた。春一番の日だった。お兄ちゃんの車で、いろいろ話した。迎え入れることと、受け入れることと、それでもかたくなに守ること。譲らないこと。春一番のように。その日の夜、僕は衝撃的な誤解を知って、そっから怒濤のネゴシエーションが始まった。その話はまた今度。

ボール

2012-05-01 | Weblog
PLAY PARK 2012が終わった。燃え尽きたような、不完全燃焼のような。頭の中のゴルフボールはまだ慣性の法則で回ってる。その間にもスロベニアとの共同製作も進んでいて、ショーイングを見に来ていただいたみなさまありがとうございました。むちゃくちゃなスケジュールですいません、って気持ちもありつつ、食べることに夢中になりにけり大塚渋谷。星川さんが見つけたそば屋はあたりだった。渋谷で困ったらあそこに行こう。朝と夜、緑のループ電車に乗って渋谷に通ったのだけど、最終電車の中は疲れ切ってうつむいてる人と酔っぱらって騒いでる人と、携帯電話を見つめる人の、3種類。どこにも属さない僕は、渋谷のど真ん中でなんのために演劇祭をやってるのだろうと考えるが、こういう世紀末的なお祭り騒ぎの街とそれぞれが住んでる街とを結びつけるようなことも目的の1つにできないかしら、と考えてはみるが、アイデアはない。とにかく、渋谷に2週間にて、泳ぎ疲れたあとのけだるさ。プールの匂いにも似た。脳みそのボールは元気です。