年の瀬をのんびり東南アジアで過ごせたのは、ラッキーだったし、これ以上ない2013年の締めになった。
ひとり旅というもの実に久しぶりだった。20代のころを思い出した。
今は、さすがに街に到着してから宿を探すということもしないし、その場ののりで帰国日を変えるなんてこともできない。
あの頃はインターネットや携帯電話がここまで発達してなかった。知らない街に着いたらまず宿を見つけて、そこで話を聞いて、日本の仕事をするときはネットカフェに行ってた。
今は、ひとりで知らない街をサバイブすることもさして難しくない。手のひらにネットカフェもある。ひとりになりたくてひとり旅するのに、そもそも「本当にひとりになる」なんてこととても難しい。
孤独の相対的価値は上がってるのかもしれない。いかにして孤独を手に入れるのか。わざわざネットの繋がらない場所に行かないとそれができないのもどうかと思う。もっと上手に細かくつきあっていかないとな。
さて2013年ももう終わりだ。今年を振りかえったりかえらなかったり。
初めてオペラをやらせてもらった。チャンスがあれば、もう何回かしたいな。PVを作る感覚で芝居を作りたいといつも思ってるのだけど、音楽としてオペラはとても面白い。それにPAを必要としない声量というものを肌で感じたことはいい経験になった。
YOUPLAYは難産だった。そのおかげで、自分が今一番新しいと思えることができた。なかなか人に伝わりづらいのがつらいが、そのあたり開拓していくしかない。おそらく人生の後半のひとつのテーマが見えた作品だった。秋にはバージョンアップもした。メタモルフォーゼを繰り返し、世に問うていきたい。(僕は、基本、世に問いたい欲が強い)。
そのあとはオリテンのヨーロッパツアーか。前半体調が悪かったのを思い出す。総じて楽しいツアーだった。そのまま渋谷に持って行く。もはや東京とかでいちいち力を入れないことが地方在住アーティストのやっていく方法の一つだろうな。いつも通りのことした。
高槻の呼吸らも今年だ。福永信さんの「星座から見た地球」を上演した。僕の中での演劇実験室として、呼吸らは大きな場所だった。そもそも1年間かけてじっくりと演劇のことを考えられたのは高槻のおかげだ。僕は演劇が好きなんだということを再認識した。面白いよね、演劇って。
そのあとは東京パフォーマンスドール。結果的に今年一番公演と稽古と打ち合わせをした現場になった。新しく立ち上げるプロジェクトとしては、ここ最近では一番大きいし、僕自身こんなにエキサイティングなことになるとは当初は思ってなかった。あれよあれよという間に、のめりこんでしまった。今では「これまでのいろいろなことはここに集約させるため」だったのではないかと思うくらい、自分としてフルスイングで挑めた。ありとあらゆるやりたいことを詰め込んだ。もちろん本番に乗るのは氷山の一角だけど、そういう空気、とりあえずやりたいことを言う、それを検証する現場にしてくれたスタッフやメンバーには感謝だ。
そしてもいっこ、大きいのが多摩1キロフェス。これも今までいくつかのフェスをやってきたのは、ここに繋げるためだったのではないだろうか、と思わせてくれるものだった。街を取り込んでフェスをするというのはひとつの文化事業だ。やりがいはあるけど、危険な刀でもある。扱いは厳重に。でも、そういう切れるものをうまく扱うというのも僕も「いい大人」としてやっていかないといけない。まだまだ試行錯誤中だけど、大きな渦を作りたい。
静岡→バンコクとオリテンの野外パフォーマンスを作ったのは秋から冬。街の中で知らない人同士が繋がるパフォーマンス。YOUPLAYにしろ多摩にしろ、演劇というものに触れたことない人が「いつの間にかパフォーマンスをしている」構造というものは今後も追求していきたい。「繋がる」ことは「体験」しないと成立しない。そういう意味では、ただ見るだけの演劇はもうあまりしないかもしれない。
自分のやってることを言語化して説明する機会も多かった。人前で話すのは苦手だけど、それもまた「いい大人」としてやっていかないといけない。
他もいろいろあったけど、記憶力の低下は悩ましい、総じてすばらしい一年でした。みなさんありがとうございました。
こうやって簡易版で振り返ってみても、たくさんの人にお世話になった。結局の所、ひとりで生きていくことというのは無理なんだろうな。
例年以上に、濃い関係性を仕事相手にもてたのも良かった。性格上、仕事の人と友達になることってあんまりないんだけど。
仕事に関してはそれなりに達成感というか、よくやったなーと自分をほめたい気持ちはあるけど、正直プライベートはもう全然だめなんだろうな。自分で自分を叱咤したい。人生はそう簡単にはうまくいかないですね。
しんみりしましたが、みなさん良いお年を。
ひとり旅というもの実に久しぶりだった。20代のころを思い出した。
今は、さすがに街に到着してから宿を探すということもしないし、その場ののりで帰国日を変えるなんてこともできない。
あの頃はインターネットや携帯電話がここまで発達してなかった。知らない街に着いたらまず宿を見つけて、そこで話を聞いて、日本の仕事をするときはネットカフェに行ってた。
今は、ひとりで知らない街をサバイブすることもさして難しくない。手のひらにネットカフェもある。ひとりになりたくてひとり旅するのに、そもそも「本当にひとりになる」なんてこととても難しい。
孤独の相対的価値は上がってるのかもしれない。いかにして孤独を手に入れるのか。わざわざネットの繋がらない場所に行かないとそれができないのもどうかと思う。もっと上手に細かくつきあっていかないとな。
さて2013年ももう終わりだ。今年を振りかえったりかえらなかったり。
初めてオペラをやらせてもらった。チャンスがあれば、もう何回かしたいな。PVを作る感覚で芝居を作りたいといつも思ってるのだけど、音楽としてオペラはとても面白い。それにPAを必要としない声量というものを肌で感じたことはいい経験になった。
YOUPLAYは難産だった。そのおかげで、自分が今一番新しいと思えることができた。なかなか人に伝わりづらいのがつらいが、そのあたり開拓していくしかない。おそらく人生の後半のひとつのテーマが見えた作品だった。秋にはバージョンアップもした。メタモルフォーゼを繰り返し、世に問うていきたい。(僕は、基本、世に問いたい欲が強い)。
そのあとはオリテンのヨーロッパツアーか。前半体調が悪かったのを思い出す。総じて楽しいツアーだった。そのまま渋谷に持って行く。もはや東京とかでいちいち力を入れないことが地方在住アーティストのやっていく方法の一つだろうな。いつも通りのことした。
高槻の呼吸らも今年だ。福永信さんの「星座から見た地球」を上演した。僕の中での演劇実験室として、呼吸らは大きな場所だった。そもそも1年間かけてじっくりと演劇のことを考えられたのは高槻のおかげだ。僕は演劇が好きなんだということを再認識した。面白いよね、演劇って。
そのあとは東京パフォーマンスドール。結果的に今年一番公演と稽古と打ち合わせをした現場になった。新しく立ち上げるプロジェクトとしては、ここ最近では一番大きいし、僕自身こんなにエキサイティングなことになるとは当初は思ってなかった。あれよあれよという間に、のめりこんでしまった。今では「これまでのいろいろなことはここに集約させるため」だったのではないかと思うくらい、自分としてフルスイングで挑めた。ありとあらゆるやりたいことを詰め込んだ。もちろん本番に乗るのは氷山の一角だけど、そういう空気、とりあえずやりたいことを言う、それを検証する現場にしてくれたスタッフやメンバーには感謝だ。
そしてもいっこ、大きいのが多摩1キロフェス。これも今までいくつかのフェスをやってきたのは、ここに繋げるためだったのではないだろうか、と思わせてくれるものだった。街を取り込んでフェスをするというのはひとつの文化事業だ。やりがいはあるけど、危険な刀でもある。扱いは厳重に。でも、そういう切れるものをうまく扱うというのも僕も「いい大人」としてやっていかないといけない。まだまだ試行錯誤中だけど、大きな渦を作りたい。
静岡→バンコクとオリテンの野外パフォーマンスを作ったのは秋から冬。街の中で知らない人同士が繋がるパフォーマンス。YOUPLAYにしろ多摩にしろ、演劇というものに触れたことない人が「いつの間にかパフォーマンスをしている」構造というものは今後も追求していきたい。「繋がる」ことは「体験」しないと成立しない。そういう意味では、ただ見るだけの演劇はもうあまりしないかもしれない。
自分のやってることを言語化して説明する機会も多かった。人前で話すのは苦手だけど、それもまた「いい大人」としてやっていかないといけない。
他もいろいろあったけど、記憶力の低下は悩ましい、総じてすばらしい一年でした。みなさんありがとうございました。
こうやって簡易版で振り返ってみても、たくさんの人にお世話になった。結局の所、ひとりで生きていくことというのは無理なんだろうな。
例年以上に、濃い関係性を仕事相手にもてたのも良かった。性格上、仕事の人と友達になることってあんまりないんだけど。
仕事に関してはそれなりに達成感というか、よくやったなーと自分をほめたい気持ちはあるけど、正直プライベートはもう全然だめなんだろうな。自分で自分を叱咤したい。人生はそう簡単にはうまくいかないですね。
しんみりしましたが、みなさん良いお年を。