今日の社内連絡(ブログver)

sundayとかオリジナルテンポとかの作・演出家ウォーリー木下のつれづれなるままのもろもろ。

コシチェその1

2013-05-31 | Weblog
いつものようにばたばたしたまま空港に。徹夜明け。阪急バスの中で爆睡。関西国際空港でツアーメンバー8人と合流。パフォーマーはぐっち、ゆか、ばやし、兄、映像キヨちゃん、音響竹下、そしてリーダー武吉。ツアーメンバーではないキムとばったりチェックインカウンターで。彼と彼の別のカンパニー・レッキンクルーオーケストラはシンガポールにショーをしに行くよう。手を振って別れる。飛行機の中で4つくらいの仕事をする予定だったけど、結局、爆睡。起きたらフィンランドだった。出発直前に風邪に罹るという始末だったのだけど、この飛行睡眠のおかげでましになったような気がする。ヘルシンキの空港ではムーミンを探すが見つからず。バーに入ってハイネケンビールを飲む。ブダペスト行きの便に乗り換えて、その中でもしつこく睡眠。結局移動はほとんど夢の中。いくつかの不思議な夢を見たけど思い出せない。ブダペスト空港にバンが迎えに来てくれている。夜6時過ぎに出発し、ゆったりと日は暮れていく、10時頃にコシチェに到着。今回のツアーの最初の目的地だ。スロバキア第2都市。今年の欧州文化首都。去年はスロベニアのマリボルが欧州文化首都だった。そこで共同製作「オーディション・フォー・ライフ」のプレミアを上演した。2年連続で欧州文化首都を訪れてることになる。EUの中で毎年2都市選ばれる。文化事業のオリンピック。オリジナルテンポがお世話になっているEUジャパンフェストというところは日本側としては積極的にそれに関わっている。
その文化オリンピックは、年間とおして様々なプログラムが行われる。僕らが参加するフェス「USE THE CITY festival」は、アートやパフォーマンス、音楽など様々な仕掛けを街の中で行っていくというもの。僕自身、最近そういうサイトスペシフィックなもの、いわゆるパブリックスペースでの演劇というものに関わり始めていたこともあって、このフェス自体とても興味があった。
その晩はとりあえずマクドで遅い晩飯をとり、ホテルに入り、メールだけチェックして、またまた寝る。ホテルのベッドと設備がすこぶる快適だったことは、このあと待ち構えてるトラブルのすべての救いとなった(もちろんそのときはそんなことは思ってもなかったけど)。
翌朝はカンファレンスに出席し、そこでこのフェスの代表のクリスチャンと再会(昨年、大阪で一度会っている)。アホーイ。大阪であったときよりもずいぶんと顔色も良く、にこやかだった。そりゃそうか、長い時間かけたフェスがようやくオープンするのだ。喜びと晴れやかさをおすそわけしてもらい、僕も意気揚々と取材に答えたりする。(英語のできなささにすぐに落ち込むのだけど)
コシチェの印象は、ほぼ1キロ圏内にしか歩かなかったけど、路面電車がかわいくて、人々は穏やかそうだ。真夜中でもそれほど危険は感じない。大きな教会が使われていない線路の向こうにそびえ立っている。信号はほとんどなくて、歩く人、電車、車の順番で道を占拠していた。人口は何人なんだろう。(あとで調べたら24万人だそうだ)最近できたっぽいショッピングセンターauparkだけが近代的な様相で、周りから浮いていた。
雨が降っている。時にしとしとと、時に激しく。おおよそ曇り空。野外でのパフォーマンスなので、気がつくと、空を眺め雲の流れと太陽の居場所を気にする毎日になった。
確かにここ最近だけでも、2年前のクロアチアの野外フェス、韓国の春川のフェスのオープニング、両方とも直前まで雨で難儀した。僕は「雨男」の称号をほしいままにしている。どこか干ばつで困ってる国に行ったらいい、とよく言われる。言われても困るのだけど。
(その2に続く)

2013-05-21 | Weblog
眠気を覚ますためにブログを書く。ここ1ヶ月、潜ったり沈んだり浮かんだり、とにかく忙しかった。明日からはオリジナルテンポでヨーロッパ。まずはスロバキアのコシチェ。旅日記書けたら書きます。
ここ1ヶ月の出来事をつらつらと思い出す。東京を何度か往復。今年の夏は東京生活が待っている。東京は小さい頃住んでいたけど、それにもかかわらず、どこか緊張する。何かのトラウマかコンプレックスがあるのかもしれない。オリテンが全国区のテレビにも出た。朝の番組。その影響力に怖さもあるし楽しさもある。とにかく一人の時は本を書き、二人以上の時は話をする。仕事があるのはありがたいが、どこか余裕を失っていた。sundayのミーティングであまりにも近いところばかり見ていた最近の自分を反省。20周年企画は未来について考えるものにした。
事務所の近くにできた北ヤード、梅北、ナレッジ?名前が多すぎる開発エリアに2度ほど足を運ぶ。1回目はロボット演劇を見に。もうひとつは打ち合わせに。できる前はわくわくしていたけど実際にできて足を踏み込んでみると欲望の渦に巻き込まれそうになり溺れる前に退散。
いろんな新しい人に出会うが、そもそも僕にとって新しいだけであって、彼らはずっとそこにいたわけで、自分中心の渦で考えるのと、もうちょっと大きい渦で考えるのとでは、その巡り合わせ自体の奇跡も違う。
渦のような演劇を作ろうと呼吸ら。伊藤君も復活し、バトンタッチ。遠く欧州からその渦のエネルギーを送るためにオリテンもがんばる。
それではバスの時間になったので出ます。

募集のお知らせ

2013-05-21 | Weblog
劇研アクターズラボ+ウォーリー木下 第2期クラス参加者募集!

国内外で活躍する注目の演出家、ウォーリー木下指導のもと、独特の方法で参加者とともに作品を創作します。

指導・演出:ウォーリー木下
稽古日:基本毎週月曜日/公演前3ヶ月頃から週2回(月曜、水曜日)
稽古場所:高槻現代劇場
※ 2013年7月から9月は演出助手・伊藤拓(PAN//)を中心とした特別ワークショップになります。
公演時期:2014年6月下旬

対象:15歳以上の方で、一年間に及ぶ定期的な練習と、公演に参加出来る方。
募集定員:10~16名(定員に満たなかった場合、開講しないことがあります)
受講料:10,000円(月額/公演積立金1,600円を含む)/初回に5,000円(宣伝費に充当)
*チケット買い取りなど、更なる費用は発生しません。

応募方法
1. 稽古場公開と面談に参加する。応募希望者には6月の公演に向けた今年度のクラスの稽古を見学していただきます。下記日程のうち必ず一度は稽古場を見学し、ウォーリー木下との面談を行なってください。(どうしても参加できない場合、必ず理由を添えてご応募ください)
稽古場公開および面談実施日:6月12日(水)・6月17日(月) 各回19:00~
実施会場はお申し込みの際にお知らせします。
2. 6月5日(水)に高槻現代劇場205号室で行われる説明会にできるだけ参加してください。講座のコンセプトや内容について詳しく説明します。
講座説明会(要予約):6月5日(水) 19:00 会場 高槻現代劇場205号室
3. 指定の用紙に記入して、応募する。

応募締切:6月30日(日)

見学会お申し込み・お問合せ・説明会へのご予約のお問合せ先
特定非営利活動法人劇研(NPO劇研)
京都市左京区下鴨塚本町1
tel.075-791-1235(午前10:00~午後6:00)
fax 075-791-1966
e-mail labo@gekken.net 

主催:特定非営利活動法人劇研
共催:公益財団法人高槻市文化振興事業団

TOT TOUR 2013

2013-05-15 | Weblog
THE ORIGINAL TEMPO from EAST-EUROPE to SHIBUYA!!

“Shut up,Play!!”2013version

2014
25/MAY "Use the city" European capital of culture, Koschei, SLOVAKIA
http://www.usethecity.sk/
1/JUNE Müszi, Budapest, HUNGARY
http://muszi.org/
8/JUNE Sibiu International Theatre Festival, Sibiu, ROMANIA
http://www.sibfest.ro/
21-22/JUNE SHIBUGEKI!!, Shibuya, JAPAN
http://cbgk.jp/

5月25日(土)欧州文化首都"Use the city"フェス コシチェ/スロバキア
http://www.usethecity.sk/
6月1日(土)Müszi ブダペスト/ハンガリー
http://muszi.org/
6月8日(土)シビウ国際演劇祭/ルーマニア
http://www.sibfest.ro/
6月21日(金)-22日(土)CBGKシブゲキ!! /日本
http://cbgk.jp/

呼吸ら 第1回公演『星座から見た地球』

2013-05-07 | Weblog
劇研アクターズラボ+ウォーリー木下 “呼吸ら” 第1回公演
『星座から見た地球』

~福永信『星座から見た地球』にインスパイアされた20代から60代の俳優たち11名が、この世界の有象無象を演じる歌う踊るパフォーマンス作品~

作:呼吸らメンバー
原作:福永信(『星座から見た地球』新潮社刊)
構成・演出:ウォーリー木下(sunday/オリジナルテンポ)

出演:
伊丹伝 今木瑛之 岩?小枝子 浦瀬昌樹
菊池明子 シンドウミチル 関口陽子 堀川希絵
水月りま 緑川岳良 YAKO

演出助手:伊藤拓(Pan///)
美術:さかいまお
舞台監督:若旦那家康(ROPEMAN(35))
照明:根来直義(Top.gear)
音響:近松祐貴(オリジナルテンポ)

高槻市立生涯学習センター 多目的ホール
(JR「高槻」駅・阪急「高槻市」駅より徒歩10分/高槻市桃園町2-1)

2013年6月29日(土) 19:00 / 6月30日(日) 16:00
※開場は開演の30分前
終演後、原作者の福永信さんを交えてスペシャルトークを行います!

一般 1,800円 / 学生 1,300円(要学生証)
※前週の高槻シニア劇団「そよ風ペダル」公演をご覧頂いた方は、本公演を学生料金でご覧頂けます。(当日のみ扱い/要チケット半券)

公演チケット取り扱い
発売日:一般・友の会ともに4月30日(火)
窓口・web 10:00~ / 電話 14:00~
高槻現代劇場( 〒569-0077 大阪府高槻市野見町2-33 )
電話?072-671-9999 (10:00~17:00 )
高槻現代劇場HPからwebでもお求めいただけます。


《福永信(原作者・小説家)コメント》
自分で言うのもなんだけれども『星座から見た地球』は、たいへん読みにくいと評判の本である。何しろ話が断片的で説明が少ない。その上ゴチャゴチャしていて整理されてないっぽい。登場人物がAとかBとか、CとかDとか、ことごとく感情移入を拒む記号で呼ばれている。しかも、何人もAがいる。人間じゃないような感じも平気でまざってくる。読んでいる自分も人間じゃないかも?なんて平気で思っちゃうらしいのだ。
そんな本をインスピレーション源にして、ウォーリー木下はひとつの芝居をつくるという。みんなで力をあわせてひとつの舞台に仕上げているという。とても信じられない。たぶん嘘だと思う。これまで、さまざまな演劇的なしかけを仕込んできた彼のこと、本編なしのチラシだけという可能性も捨てきれないからだ。3月に試演会も拝見したけれども、あれは私を騙すために仕組んだことに違いない。アフタートークが2回、全日あるというのもすこぶる怪しいではないか。
ところで星座から地球は見えない。地球からしか、われわれが知る星座は見えないのだから、この本のタイトルは言い換えれば「地球から見た宇宙から見た地球」ということになってたいへんややこしい。つまり、おそらく、もしホントに上演されるのだとすれば、たいへんややこしい芝居になるだろうけれども、あまりにも単純な言葉がバシバシ飛び交っているこの日本の現在に、はからずもお灸をすえてやるくらいがちょうどよい。

《ウォーリー木下(構成・演出)コメント》
呼吸ら、という場所は、演劇創作というよりも演劇研究という側面の方が僕にとっては大きい。1年前、演劇のあらゆる事象をとにかく疑うところから始めた。演じるとは何なのか?優れた俳優とは何なのか?テンポって?呼吸って?勿論、稽古場だけの理屈ではなく、観客の前にさらされてはじめて分かることもある。高槻アート博では路上演劇も行った。3月には試演会も京都で上演。しかしそこでわかったことは、多くの観客にとって「演劇を疑う演劇」は、必要ではないということだ。そんなややこしいものは犬に食わしてしまえ。じゃあ観客に必要な演劇とは何なんだろう。
(誤解のないように丁寧に言えば、観客が見たい演劇、ではない。そんなものも犬に食わしてしまえ。犬何度もゴメン。)
その答えは、福永さんの「星座から見た地球」にあった。この小説は、小説ではない。僕たちが小説だと思っているものとは全然違う。でもそこには小説でしか表現できない形があって、小説でしか到達できない高みがある。静かだけど強い熱がある。今から大きいこと言います。今回の呼吸らは演劇でしか表現できない形と、演劇でしか到達できない高みを目指します。それが見たいんですよね?みなさん。

《“呼吸ら” のこれまでの取り組み》
2012年7月に始まった劇研アクターズラボ(高槻)+ウォーリー木下公演クラス。1年間のワークを経て本公演を行うため毎週、高槻現代劇場にて稽古を積み重ねる。講師はウォーリー木下、12名の俳優が所属。これまでに「高槻アート博覧会2012」にて『路上演劇 in 高槻アート博覧会』、「C.T.T. Vol.101上演会」にて『子供を演じることのいくつかの考察』を上演した。