私が子供の頃、町でメッサーシュミットというドイツ製の小型車を見たことが思い出されます。戦闘機で有名なメッサーシュミット社が、日本の中島飛行機なんかと一緒で、敗戦により飛行機製造を禁じられ作り出したクルマであったのだろ うと思います。
前2輪、後1輪という3輪車で縦長のボデーに、戦闘機の様にタンデムに二人乗車するという忘れられないクルマです。
もう一台は、実物はお目に掛かったことがありませんが、アーカイブス誌等で知るクルマに、BMW・イセッタというクルマがあります。これは、初期型は250ccエンジンで、メッサーシュミットと同様の3輪構成であった様ですが、後に600cc化されると共に、4輪化なされています。このイセッタの驚くべき特徴は、乗車ドアの位置にあります。それは、車両前面がドアとなっており、横ヒンジで開放して乗車すると云うものでした。まあ、現在の衝突安全基準には、まずパスしない方式ではあ ると思います。
これら、メッサーシュミットもイセッタも、日本にも相当数が輸入され、現在でも愛好者が存在する様です。現在の水準で見れば、維持し走らせ続けることに相当に苦労はあるのでしょうが、愛し続けて下さることを願います。