私の思いと技術的覚え書き

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疑義事案との闘い(その2)

2008-08-28 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 モラルリスク事案との闘いについて、第2回目を記してみます。

 新聞記事等で保険金詐欺で検挙なされた等を見る機会は結構ありますが、それら記事から類推できることに、これら犯罪者達は繰り返し行った結果として検挙に至っていると云うことだと感じます。初犯で直ちに検挙と云う事案も中にはあるのでしょうが、大多数は累犯を繰り返し、最後は検挙されると云うことであろうと思います。特に多人数が関わる組織的な保険金詐欺については、間違いなくその様なことが云えると断じられます。

 さて、これらモラルリスク事案を排除して行くために、保険会社の調査担当者として何が求められるかについて論じてみます。まず求められるのは、公平・公正な調査を行い、正しく保険金を支払うための正義感が必要なことは間違いはありません。そして、そのための確認動作や基礎知識として、いわゆる整合性に関わる諸知識があるのでしょう。しかし、これは私の独断と偏見を前提として誤解を恐れずに記せば、これら知識はあくまでも疑念を生じた上の判断根拠としてのものであって、あくまでも端緒となるのはカンによるものだと云えるのです。このカンですが、センスと云っても良いのかもしれません。

 私は過去24年に渡り、自動車保険の損害調査としてのリアルワールドに接してきました。そんな中、周辺の多くの仲間を眺めてきましたが、数十年以上の業務活動においてモラルリスクの体験が皆無であるという方や、僅か数年の活動の中で早くも数件の事案を体験している方という具合に大きなバラツキが生じている実態を認識してきました。この差は、整合性に関わる基本動作を愚直に行っているという面もあるのでしょうが、それよりもセンスの問題が大きく関わっているものと感じているのです。

※次回はモラルリスクの闘いにおける、驚くべき障壁のことについて記してみます。

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