私の思いと技術的覚え書き

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航空機の型式証明と車の型式指定

2016-10-28 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 何かと遅延してる様子が伺える、我が国の中型旅客機MRJだが、これから米国FAAの型式証明の認証へのチャレンジに挑む。型式証明には、延べ2500時間という厖大な飛行時間を消化する必用があるらしい。近く、MRJ完成機4機をシアトル(米ボーイングの本社所在地)に移送し、ボーイングの応援も受けながら、急ピッチでの型式認証を得たいということの様だ。しかし、2500時間を4機で消化するには、毎日1機8時間の飛行としても、3ヶ月弱を要する厖大かつ金の掛かる作業だろう。

 以上は、構造が極めて複雑で、一旦事故が生じれば、壊滅的なものになりがちという宿命を持った航空機の型式証明のことだが、クルマの場合も型式指定という認証制度がある。本認証を得たクルマは、工場生産ラインの最終において、完成検査が行われ、完成検査終了証というのが製造メーカーから発行される。この証明の有効期限は発行から9ヶ月間であり、それ以内であれば新規登録において現車の持ち込み検査を受ける必用はない。また、稀なことだろうが、長期在庫から型式指定車ではあるが、完検切れで持ち込み新規検査・登録を行う場合もある。

余談
 三菱自の燃費データ(走行抵抗)不正申告の件であるが、過去にあれだけのリコール隠しが発覚した時も今回も、単なる「厳重注意」だけの処分というのは、世の一般的な納得感を得られるものではない。こういうクルマは、そもそも型式指定としての内容を偽っている訳であり、新規販売車(既存ユーザーの不利益除外のため)より型式指定を取り消す処分とするのが妥当ではにだろうか。甘いというか、馴れ合ってるな、メと国交省は。


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